忍者ブログ
氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  
[9]  [10]  [11]  [12]  [13]  [14]  [15]  [16]  [17]  [18]  [19
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
聖職者が前世。「ころものくじら」さんです。

ころものくじら 衣の鯨

鯨(くじら)たちには、僧侶のうまれかわりのものがおり、
皮のしたにもう1枚うすい皮が「ころも」のように入ってるのが
そのしるしなのだと語られたりしてました。



この皮を「ころも」だと呼ぶことは、
肥前の国の小川島などにみられたといいます。
鯨によって富を授かった者はいずれ衰退してしまう運命にあるのは、
鯨たちの前世が僧侶なことによるのだと語られます。





PR
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おそなえものは「まるいもの」さんです。

まるいもの 丸い物

お彼岸にほとけさま(ごせんぞさま)に対して捧げる
お供え物について言い伝えられてたもの。
信濃の国の諏訪での「仏様へは丸い物を上げるものだ」――などをはじめ、
各地で言われてたようです。



このような説明を特に伴わない場合でも、
団子やお餅などの「まるいもの」が
神仏へのお供え物に用いられることは実際に多く存在して来ています。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
植えるとこうなる。「あかいだいこん」さんです。

あかいだいこん 赤い大根

土用の丑(うし)の日に大根の種をまくと、その大根は
みんな赤くなってしまうのでよくないとされてました。



土用の丑の日に大根をまいてはいけない
という俗信の説明としてあるもの。
また、「丑の日」は全体的に作付けなどによくない日だとされてます。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ばくちに勝つまじない。「とばくのしちほんぼとけ」さんです。

とばくのしちほんぼとけ 賭博の七本仏

真夜中に誰にも知られずに墓場から
七本仏(しちほんぼとけ)をぶっこぬいて持って帰ると、
博奕(ばくち)に勝てるといったおまじない。




博奕についてのえんぎかつぎとして
若者や遊び人たちのあいだで語られてたもの。
陸中の国をはじめ各地にみられたようです。



「七本仏」は四十九日までの供養のために墓所にたてる卒塔婆(そとば)のこと。
組み合わさって1本になってるものや、7日ごとに1本ずつたてにゆくものもあります。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
わるいマウス。「どくねずみ」さんです。

どくねずみ 毒鼠

つよい毒を持ってる鼠(ねずみ)たちで、
鼠が蛍(ほたる)を食べると「毒鼠になる」と言われてました。



伊予の国などで言われてたもの。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
農作業はしないこと。「せっくのひのまんが」さんです。

せっくのひのまんが 節供の日の馬耙

節供の日に、田畑でまんが(馬耙・馬鍬)をつかって作業をしてはいけない
と言われており、それを破って作業をすると
一年間の天候が完全に乱れて、
作物が穫れなくなってしまうとされてたソウナ。





羽前の国の村山郡などでは、これをすると
その後の天候が日照り・大雨つづきどちらかにしかならず、
農作に大変よくない と言い伝えられてたといいます。






「まんが」は「まぐわ」の発音による変化のひとつで、
各地にみられます。牛馬に引かせて土の代掻(しろかき)などをするための農具です。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
唐箕シリーズ。「うまやせる」さんです。

うまやせる 馬痩せる

からっぽの唐箕(とうみ)をまわして遊ぶと
「馬痩せる」と言って、いましめられたといいます。



陸中の国などで語られてた俗信。
唐箕をからっぽの状態でまわしてはいけないという俗信は
全国にいろいろなかたちでいましめてる内容がありますが、
これもその例の一ッ。


各戸で飼われてた飼い馬をひきあいに出したかたちのもの。
もちろん、実際に馬たちがこれ原因でがりがりに痩せてしまう
と信じられてたわけではありません。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
食べたら折ってから処分しましょう。「やまばし」さんです。

やまばし 山箸


山の中でおべんとうを食べるときに、生えてる木の枝を
そのままつかって用いること。これをした場合、その山箸は
必ず折って捨てないといけないとされてました。




折らずにそのまま捨てると、帰り道で難事に遭遇したり、
川の水が突然大荒れになって帰れなくなったりすると語られてました。



岩代の国の会津郡などに伝わる
なまきばし」(生木箸)の類の呼び方の一ッです。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
大型害獣よけおもち。「あんぴん」さんです。

あんぴん

陸中の国の久慈に伝わるもので、
田畑を荒らす大型のけものたちが出て来るのを祓うおまじないとして、
小豆(あずき)のあんを入れたお餅である「あんぴん」をつくったといいます。



「あんぴん」は「餡餅」の意味で、
ひろく用いられてるお菓子の呼び名です。



石橋幸作『駄菓子風土記』では、小豆が悪魔を払うちからを持つためか
と考察されてますが、詳しい起源は不詳。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ひからないほうがよい星。「せきし」さんです。

せきし 積尸

漢字で書くと「積尸」で、
二十八宿のうちの胃宿に属する星で、積廩(せきりん)とも呼ばれます。




死喪をしめすという星で、この星が明るく大きく光ったり、
周辺にしたがう星が多く増えてみえたり、火星が近づいたりするのは
死喪が増えたり、兵乱が多いの兆しと言われています。



この星の明るさは
弱く見えづらいほど、よいと占われてました。





昨日の世界篇で登場してた
ラス・アル・グル」や「ロシュ・ハ・サタン」とはおなじ星です。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ハロウィンですのでおなじみ世界篇アップ連続興行です。
今年もまた海外から12体、連続アップ致しましたので
こちらのひとくち解説とも共に、おたのしみくださいませ。




それでは、とざい、とーーーざいーーーーーーーーーーーーーーーーー。







ダン・ニ・ベグ(Dan ni begu)
まずはじめのアップは、スマトラのあたりに飛んで
毒きのこのことを示す「死霊のきのこ」「幽霊のきのこ」という意味合いのコチラから。
「ベグ」というのがバタックのひとびとのあいだでの死霊・幽霊をさすことばで、
人間を害する病気とか事故とかいうものはだいたい「ベグ」たちの起こすものだ
という認識があることから、からだによくない毒を持つきのこたちも
「ベグ」が関わってるものだという風に見られてたというコトですネ。


ラ・セグア(La Cegua)
つづいては、コスタリカから。唄声で魅了して来るタイプの妖怪。
正体が「馬」なんぢゃよという妖怪は、あちらのほうには割りかしいるみたいです。
ぜんらまるさんがおすすめしてるエリアス・セレドン『コスタリカ伝説集』に
収録されてる妖怪のひとつ――を描いてみた1枚です。


ミンゲヘ(Mingehe)
赤道ふきんをぐるりとまた飛んで廻って、おつぎはコンゴ。
ひとびとに幸(さち)をもたらす精霊さん的なもの。
「水」が重要な要素でもあるようで、『民族地理』下巻での解説をみてみると
川の中の鰐・魚たちとも関係が深いそうです。


カプティエル(Captiel)
今年は魔術関係の本も眺める機会がいくつかあったので、
(ミノタウロさんのエロイムエッサイムのご本とかもありましたしネ)
ソロモンのアルマデル(Almadel)の法に出て来る面々の一部を描いてみました。
――ということで、まずはじめに描いたのが
カプチーノみたいな響きのお名前のカプティエルさん。


ゲドボナイ(Gedobonai)
アルマデルの法に出て来る面々は大きく分けると
第一~第四の「高き所」(Altitude)に分かれるのでそれぞれから
ひとりずつということで、第四……第三……と降順して行っております。
第三のなかでも、音の響きがおもしろいのでゲドボナイさん。


アルファリザ(Alphariza)
アルマデルの面々は、フレッド・ゲティングズ『悪魔の事典』では
バラバラに立項掲載されてたりするのですが、
第一~第四の「高き所」主体での解説が無かったりしますし、
グスタフ・デイヴドソン『天使辞典』の付録のまとめにあるものも
ほかのまとめとは名称やに揺れがあったり、意外と手ごろな翻訳書では
かゆいところにとどかない部分があったりするのが今回の準備では知れましたネ。
アルマデルの法については、詳しく比較などを書いておられるサイトのページが
ありますので(http://www.esotericarchives.com/solomon/almadel.htm)そちらにて
冠のお花の英文の確認などでは参照させていただきました。


ハロウィーン・ロブスター(Halloween Lobster)
画像検索をしてみると、こういう風にいろいろ出て来るみたいです。
白海鼠(しろなまこ)みたいに結構あみにひっかかるものなのかしらん。




ロシュ・ハ・サタン(Rosh ha Satan)
こちらはヘブライのほうに舞い込みまして、お星さま。
ギリシャ神話でえがかれるヨーロッパの天文だと、
メデューサの首がある星の箇所がこの星とおなじもの。


カウムプリ(Kaumpuri)
またアフリカ大陸に戻って来て、疫病のもとじめみたいな神様。
今年はアフリカのかたも、信仰分野などから2つ増やせました。
大陸の広さに対して、まだまだ把握出来てる範囲が乏しいので
来年も、もう少したくさん資料を増やしておきたい分野ではあります。


ボラキエル(Borachiel)
第一の「高き所」のアルマデルの面々のひとり。
先に出てるゲドボナイさんと同様、名前の響きがおもしろいから
――という、ごく軽い軽い動機で選抜してるのですが、
あとからちゃんと比較してみると
附註につづってあるように、むかしの古典に出て来る天使・堕天使に
見られる名前がちゃんと引かれてるみたいなので
ちょっと動機が恥ずかしい。ですね。


ティジー・ウィジー(Tizzie Whizie)
ボート屋のおやじさんによる、
かわいい羽根つきはりねずみさん。
何か月か前に、Twitterのタイムラインでボート屋の絵葉書の写真を
図版にしてるツイートで見かけて、「ことしの世界篇はコレかきたい!」
――と、12体のなかでは早々に出場が決まってた、ふしぎ生命体です。


ラス・アル・グル(Ras al Ghul)
ロシュ・ハ・サタンのアラビア版。
「グル」は「グール」とかと同じ雰囲気なんですかね。
ロシュ・ハ・サタンとは背景におなじ地紙の加工を使ってまして、
(ふるい仏画の、濃彩がぎとぎと剥落してる絵絹を加工調整したもの)
西土のありがたい香りをすこし加えてます。






以上12体、ちくらが沖からも鬼満国からも悪風魔風つつがなく
満尾させることが出来ましたので、なにより。
それぞれのページから、本解説やイラストなどおたのしみ下さいませ。



とざい、とーーーーーーーざーーーいーーーーーーーーーーーーーーーーー。









ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ちかちかスター。「ちかぼしさま」さんです。

ちかぼしさま 近星様

お月様の近くにときどきすがたがあらわれる
という光の強い星のことで、これがみえるのは
不幸が起こるの前兆だと言われてました。



岩代の国の耶麻郡などでの呼ばれ方。
考え方としては古くからの天文の占いに存在して来たもの。




プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
妖界東西新聞

妖界東西新聞 日刊紙だから まいにち更新中

和漢百魅缶wiki 検索用に。

2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


最新コメント
[01/24 دکوراسیون منزل]
[11/29 NONAME]
[05/08 100]
[01/13 佐藤]
[01/05 ひょ―せん]
妖怪マガジンYOMIMANDARA
月刊?妖怪マガジンYOMIMANDARA

文車堂版社妖改革宣言

新・妖怪党 部署一覧


 Logo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党




 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党



 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党



 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党

最新トラックバック
フリーエリア
© 2007-2024 Koorintei Hyousen

本ブログの内容、画像の無断転載、無断転用を禁じます。

忍者ブログ   [PR]