▼本日の妖怪（5629）スンケトゥス

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアッ プは、
まがいもの巫術。「スンケトゥス」さんです。

アイヌに伝わるもので、本当の効果のない、
まやかしや嘘の魔術や巫術のこと。
妖怪たちが人間をだまくらかすときに人間に化けてこれを授けたりも。

「トゥス」というのが「まじない」や「術」のこと。

▼本日の妖怪（5628）くしひきねずみ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアッ プは、
クシヒキト云鼠ニ似テ尾長シ。「くしひきねずみ」さんです。

ちいさい寸法のねずみの仲間で、
これのなかに尾のながいものがおり、
それらを土佐の国などでは徳川時代末期ころに
「いぬがみ」（犬神）とはこれであろうと言ってたりしたようです。

「くしひき」は「櫛引」か「串挽」なのかは未詳。

▼本日の妖怪（5627）おとみ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアッ プは、
うまれたベビーに、「おとみ」さんです。



意味な漢字をあてるとすると「乙忌」だそうで
ふつうには乳児がいるうちに次の子供が生まれた状態を広くさすことば。
先に生まれてるほうの子供が極端にからだが弱くなる、病気になる、
魔物に魅入られるなどのことが信じられてたようです。

▼本日の妖怪（5626）いしなげだぬき

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
ヒョイホイこいし。「いしなげだぬき」さんです。



伊予の国の新居郡などにつたわるもので、夜道などを歩いてると
足にどこからか飛んで来た小石が当たるのは、
たぬきがやってるものだと言われてたりします。

▼本日の妖怪（5625）ふたあらのこごめ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
てんぐばんそうこう。「ふたあらのこごめ」さんです。



天狗たちが持ってるらしいふしぎな糊（のり）のようなもので、
傷や化膿のよい薬になるという。

▼本日の妖怪（5624）ゆうさくもも

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
てんぐピーチ。「ゆうさくもも」さんです。



信濃の国の伊那郡につたわるもので、
むかし有作という男が行方知れずになったが
あるときふらりと村に戻って来た。
その時ぎゅーっと手ににぎりしめてたのが桃（もも）の種で、
それは有作をどこかにつれてったという鼻の大きなふしぎなじいさんが
くれたものだったといいます。

▼本日の妖怪（5623）しょうえん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
てっぽうじゃないヨ。「しょうえん」さんです。



漢字で書くと「祥煙」で
「ずいあい」（瑞靄）などは同様のもの。

神仏が出現したりなにかお告げやふしぎな道具をもたらしたりする時に、
ふわーっとただよってきたりするとされる、
とてもよい匂いをともなったふしぎな煙（かすみ）。

▼本日の妖怪（5622）ずいあい

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
たなびくきらきら。「ずいあい」さんです。



神仏が出現したりなにかお告げやふしぎな道具をもたらしたりする時に、
ふわーっとただよってきたりするとされる、
とてもよい匂いをともなったふしぎな靄（もや）。

▼本日の妖怪（5621）ずいこうばんじょう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
ぴかぴかぴかーっ、「ずいこうばんじょう」さんです。



漢字で書くと「瑞光万丈」

なにかのきざしとして突然野山などにあらわれたり、
神仏が出て来る際に出たりするというふしぎな巨大なひかり。

狐や狸など化け動物がこれに化けて
ひとをだましたりも。

▼本日の妖怪（5620）ちびらのへび

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
小さく化ける場合。「ちびらのへび」さんです。



ちびら（わらの短いもので、苗や菜っ葉などをたばねるために使うもの）に、
蛇がときどき化けてたりするというもので、うっかりそれをゆでちゃったひとが
蛇のたたりで熱を出して倒れたりしたことがあったソウナ。

▼本日の妖怪（5619）しらびょうしさん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
泣いて暮らした身の上を。「しらびょうしさん」です。

播磨の国の池尻村につたわるもの。
夜泣きがくせになってる子供がいるときは
願をかけると治るといわれてます。

平家がほろんだころ、慕ってた武士を探して歩きつづけた白拍子が、
この地で亡くなったのでとむらったというもので、
これまで毎日泣いて暮らしてたので死後は泣くのをとめる存在となる、と
言ったのがおこりだとされてます。

▼本日の妖怪（5618）としゅへんふ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
すこしのおにくが百人ぶん。「としゅへんふ」さんです。



漢字で書くと「斗酒片脯」で

仙人がもってるというお酒と脯（ほしにく）



訪問先の人間におみやげとして置いてったりします。
見た目の量はどう考えても一人前にしても少ないくらいなのに、
百人以上で分けても無くならなかったといいます。

『捜神記』には薊子訓（けいしくん）がひとの家を訪ねるときに
これを持って置いてったことをしるしてます。