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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
たましいのふれふれ。「さんがいばん」さんです。

さんがいばん 三界万

壱岐につたわるもので、墓所の無いむえんぼとけ(無縁仏)たちのこと、
あるいは、死者のたましいたちをとりまとめる存在だといわれてます。 



お墓まいりをするときは、まず「さんがいばん」に対してあいさつをしたり、
お墓にほとけさまを埋葬するための穴を掘るときも「さんがいばん」に
土地をゆずってもらう代金をおそなえしたりするといいます。 


 「さんがいさん」などとも呼ばれてたようです。呼び方は
仏教の「三界万霊」という語から出てるもので「三界万」なのでしょうかしらネ。 
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ぼわー。「やまぶきのひ」さんです。

やまぶきのひ 山吹火

山吹(やまぶき)の花を摘んできて、ほとけさまに供えたりすると
火事になるからやってはいけないといわれてたもの。
信濃の国の筑摩郡などにみられる俗信の中にあるものです。
この手の「火事になるから」っていう草花、木葩もいくつかあるみたいですネ。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
方角からダメ。「ひょうび」さんです。

ひょうび 豹尾

備前の国などでいわれてる俗信にあるもので、
そのとき豹尾神(ひょうびしん)にあたってる方角から、
家畜を買って来たりすると
よくないことが起きるとか悪いものになる、と
いわれてたりしたといいます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
すずめたべたい。「ぐるみょうぜんじ」さんです。

ぐるみょうぜんじ ぐる猫禅師

『勧学院物語』のなかに登場する鳥や生き物たちのひとつ。
ねこの僧侶。小鳥とみると食べたくなって策を講じたりもするようです。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
THE・畜生道。「きたしらかわいん」さんです。

きたしらかわいん 北白河院

北白河院(1173-1238。持明院基家の娘で、後高倉院のおきさき)は、
善の徳をつまなかった結果、臨終のときに奈落の炎に包まれて苦しみ、
畜生道におちて牛になってしまったといいます。
むすめである安嘉門院(あんかもんいん)は
嵯峨野の清凉寺のほとけからこのことを示されて、
母である牛をさがしもとめたといいます。
その牛の死んだあとはその皮を寺の太皷(たいこ)や華鬘(けまん)にこしらえて、
供養をしましたソウナ。


清凉寺の牛皮華鬘(ごひけまん、ぎゅうひけまん)の
縁起物語としてつたわるもの。



にんがいのはは」(仁海の母)など、畜生道に落ちてしまった親だった牛の皮革を
のちのち仏具に仕立てたものはいくつもあるようです。





11月の「和漢百魅缶」はじまりのアップは 
榎の木にいる。「えのきのきじょ」さんです。

えのきのきじょ 榎鬼女

摂津の国の東成郡におおむかしにあった榎(えのき)の森に生えてた
榎の大きな木にすんでたという鬼女。
道をとおる人々を襲ったりしてましたが、
のちに大和朝廷から討伐の命をうけた北面の武士たちによって退治され、
榎の木も伐採されたといいます。
そのことから榎並(えなみ)の荘という地名はついたのだといいます。






さて10月の千穐楽は例年の「和漢百魅缶」で連続アップ興行。
ことしも世界篇でござい。
今回も、買ったり読んだり検索したりでいろいろと外地からの資料を吹き寄せて
そこからの新作カキカキ、改めてのカキカキふくめての総勢 23体をお送りいたします。

では、
とざいとーざーーーーーーーーーーーーーい。

和漢百魅缶・ハロウィン世界篇連続興行

妖界東西新聞でも、いつものごとく和漢百魅缶の日はこういう絵です)



スライドロックボルター(Slide rock bolter)
山の斜面が45度! みたいなフレーズが
参考にしたモンスター事典みたいな本に出て来てたりしました。
はやおり、はやのぼり、はやぐい。

トラウコ(Trauco)
持ってる石斧は「こんせいさま」な感じを示す小道具なんだそうです。

フィウラ(Fiura)
野女の強いやつ、という感じであります。
何か似たものがほかにもいて、そちらはまた対応対処が違う、みたいな感じでしたが
そこまでスペイン語はうまく脳裡で通解できぬのでありました。

クチビル(Cuchivilu)
名前の響きがズルイ。
くちびるー。

インブンチェ(Invunche)
交脛人たちとかよりも歩きづらそう。
南アメリカあたりの魔法つかいたちのいろんな魔改造みたいなものとか魔法の薬とかは
もうちょっとくわしく読んでみないとツメが甘めだったかも知れません。

コニエウマ(Conieuma)
花もの人。

リジブクラ
マーシャル群島あたりの伝説は、
人類・精霊・生物が明確じゃないあたりがイイですね。

どうでもいいですが、リジブクラって検索をしたら
もしかしてレジブクロ(レジ袋)ではありませんか みたいなのが出て来て
なんかイヤンでした。

ジョジョボ
おべんとうはきちんと準備して冒険には出ましょう。
地図をきちんとみるまではアイリンラプラプ環礁って
ほんとにあるのか少し疑ってました。ごめんなさいしましょう。

キンス(Kyns)
『ワルキューレの冒険』に出て来るトリガーっていう敵キャラを
ほんのりイメージしながら描きました。

コサダム(Khosadam)
女王さま的なシリーズにあたるおかたですね。
オスチャックには、この北のコサダムさんと正反対な南のトマム(Tomam)さんもいて
寒さとは真逆に暖かさと豊穣をつかさどってるといいます。

二極!


ジョメギ
朝鮮半島の昔話の中に出て来てたもの。
家のひとが留守のあいだにお母さんを殺しちゃうのは「かちかち山」みたいな展開で、
釜で煮殺されちゃうのは、山姥とかの昔話にあるやつと似てる展開のものでした。
近くにあれど、なかなか知らなかったネ。

タニファ(Taniwha)
ニュージーランドは、もう少しいろいろ出してみたかったな、と思ってますが
いかんせん、洋書をバラッとひらいてス~っと「あ、この神話のここの展開はこれね」と
すぐに進めるレベルにまだニュージーランドのマオリの神話の個人レベルが達してなかったので
神話関係の文が読み進めなかったのがザンネン。いずれは……!





(ことしの資料メモはいつもより機能的に進めたのでガサガサいっぱいは無い。
 3枚・と香盤メモだけ)


バランバラン(Balan-balan)
妖界東西新聞にはすでに2回くらいフィリピン回などに登場してて、
たしかスイカとかを食べたりしてた……、と思います。

ティクバラン(Tikbalang)
竹林のうまづら。

シヨコイ(Siyokoy)
ショコイ、と、シヨコイ、どっちで書こうか迷った結果のシヨコイ。
しょうばいはんじょでササモッテコイ。

バンウーンオッ(Bangungot)
心臓発作で夜中に眠ってるときに死んじゃう!――みたいな
外国の医学の文章を見てたら、こういった悪夢というか魘夢というか、
うなされることについての各国の表現とかがあったりして、そういうつながりで
このバーンちゃんが出て来たのでフィリピンがある程度、数あるから軍勢に加えましょう
ということで入りました。絵は少し動きのポーズをつけすぎちゃって、
基本の姿勢がどういうものなのか伝えづらくなってます。ひねりひねり。

アマランヒグ(Amalanhig)
逃げるときは、3Dスティックをぐりぐりして操作するごとく。

ジキゲシー(Dzikie gesi)
昔話じたいが、ドイツ語で「Die Wildgänse」と題されてたので、
「雁」をポーランド語に改めて見出しとしてみました。
「乙女」もくっつけて「Dzikie gęsi Dziewczynka」としてもみようかと考えましたが
つづりが横長になりすぎるから「雁」ちゃんだけにしましたダス。

ミーチーマニトゥ
極寒地獄おやぶん。

モロズアタ(Moroz ata)
霜の精についてのおそなえものあれこれは、神話学の松村武雄せんせいの本とかでは
のちのちのサンタクロースみたいなものの行事につながっていったヨ、
との展開が説かれてます。

キラークラウン(Killer Clown)
今年にはいって、うわさのあったかた。この日を待って、やっと描いたわけです。
やっと妖界東西新聞にも出れましたネ。

ガルラ(Galla)
シュメール神話の本は、きちんとしたものをおすすめされて読み途中ですが
こちらのガルラさんたちの登場するイナンナの冥界くだりあたりは
いちおう今朝、おさらいしてみたりもしました。

そこ、「いとんぼう」の茶色いの、とか言わないように。

ラ・ヴォアザン(La Voisin)
魔術ものというか魔女裁判ものというか、ヨーロッパのそういうものを組み込むと
ハロウィンぽさにみがきがかかるのではとの狂言方のご意見で
魔法の本などからいくつか候補をつのった結果のこちら様です。
フード女子な感じに仕上がったのは、むろん、意図してです。



では、無事にことしもこれにてハロウィンの世界篇も
つつがなく全員お出しできました。おたのしみいただけますれば幸甚であります。




とざい、とーーーーーざーーーーーーーーーいーーーーーー。











ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
うしおのひかること電光のごとし。「うしおびかり」さんです。

うしおびかり 潮電光

しおの流れのはげしいうずのまくような海に
よく起こることがあるというふしぎなもので、
潮が動きながら白くてまばゆい
電光のようなひかりを発するというもの。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
乗ってたはずなのに。「おきゃくがみえぬ」さんです。

おきゃくがみえぬ 不居客

人力車にお客さんを乗せて運んでたはずなのに、
ふと気づくと誰も乗ってなかったというもの。
明治前半ころからいくつも見られたようです。




明治11年ころ、阿州高崎村の車夫・山本元蔵は
お客をふたり乗せたのにいつの間にか誰もいなくなっており、
非常にびっくりして、それを機に車をひく稼業をやめた、
というはなしが『普通新聞』の記事(明治11年12月)にもあります。









「お客が見えぬ」を「不居客」としたのは
和漢百魅缶の漢語風味の癖(へき)。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
おうちのやねうらにすみつくゾ。「カミアシ」さんです。

カミアシ

アイヌにつたわるもので、魔物といった意味合い。



石狩のあたりでは、家をあたらしく建てたときには
中で囲炉裏に火をたいて屋根裏にけむりをたくさん入れ、
家に病気をもたらしたりするカミアシを
追い払ったりしたといいます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
烏賊事業主。「まつごろう」さんです。

まつごろう 松五郎

北海道函館の大森町につたわるもの、
明治35年ころに松五郎という男が
大きな借金をつくったまま病死してしまい、所有してた広いいかほし場を
債権者にとられてしまったのですが、
そのいかほし場には夜な夜な
泣き声のようなものがきこえるといううわさが出て、
それは松五郎のゆうれいなのでは、といわれたことがあったといいます。







きょうの「和漢百魅缶」へのアップは 
むくむく。「むぐりむぐりしたもん」さんです。

むぐりむぐりしたもん

むくむくと毛むくじゃらな姿をした妖怪。




豊後の国の海部郡などにつたわる昔話では、
空き寺にすみついて人間を食べてた妖怪に、こういう表現がつかわれてます。
それだと退治したあとの正体は、皿や鍋だったといいます。






プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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