▼本日の妖怪（4696）いしのやじりふり

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
雨石鏃。「いしのやじりふり」さんです。



石で出来た鏃（やじり）のようなものが
雷雨と共にいくつもいくつも降って来たというふしぎなもの。

▼本日の妖怪（4695）なでがみ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ひさしのうえでぶわさふさ。「なでがみ」さんです。



天禄元年（970）にみやこの官舎の庇（ひさし）の上にあらわれたという
撫で髪のふしぎな女。


狐妖が正体ではないか、と『日本紀略』には記されてます。

▼本日の妖怪（4694）きゅうき

6月の「和漢百魅缶」はじまりはじまりのアップは
かぼちゃの花なのかなゆうがおなのかな。「きゅうき」さんです。

猫の妖怪で、しっぽから花が生えているというもの。
姿を火の玉に変じて消えたりもするといいます。

中岡俊哉『日本の妖怪大図鑑』に見られるもので
「窮鬼」という表記で記されてますが、素材となったものについては未詳。

▼本日の妖怪（4693）ぎじょうし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
蟻ワールドのおなご。「ぎじょうし」さんです。

漢字で書くと「蟻娘子」で
蟻（あり）の精で、黒や青の着物を着てる若い女の姿をしてるというもの。
蟻の巣の中の世界に存在してます。

『太平広記』にある盧汾というひとが行ったという
蟻娘子のいた蟻の世界の御殿には
「審雨堂」という扁額がかかってたといいます。

▼本日の妖怪（4692）えんおうぞう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
達摩はおそば、閻魔はおさけ。「えんおうぞう」さんです。

漢字で書くと「閻王像」で閻魔の像が動き出して来た、といったもの
お酒をやたらと飲ませてくれ、と家に訪ねて来たりしたそうです。

神像自体が動き出してやって来るもので、
『聊斎志異』の「陸判」などと同様のもの。
日本でいうとお地蔵さんや仁王さんの像たちが出歩いたりするものに近い感じ。

▼本日の妖怪（4691）だんこくき

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
だんごじゃないよ、こくきだよ。「だんこくき」さんです。

もくもくとまるくかたまって浮かんでいる
あやしい黒い気体で、人間の近くに近寄って来て
いろいろなかたちになったり
大きくなったりしたといいます。

『太平広記』におさめられてる中に、
牛成（ぎゅうせい）という人物がこういうものにあった
という話が記されてます。

▼本日の妖怪（4690）こんぞうしょうもう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ぶんぶくちゃがま、ではなくて、きんぴかおぞうに毛が生えた。
「こんぞうしょうもう」さんです。



漢字で書くと「金像生毛」――金の仏像や神像に
本物の髪の毛や眉毛がにょきにょきと
すっかり生えそろったりするというもので、
これが現われたりするのは、
国が衰亡するの兆しであるなどといわれてます。

『洛陽伽藍記』には、普泰元年（531）に
北魏の国にこれが生じたことが記されてます。

▼本日の妖怪（4689）はっくせい

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
白衣美公子。「はっくせい」さんです。



漢字で書くと「白狗精」で、年を経て霊力を得た白狗（白いいぬ）が
化けたりして人間をたぶらかしたりするといったもの。

むかし杭州のある家に出たという白狗精は、
白い衣服を着た美しい少年のすがたに化けて
あらわれたりしたといいます。

▼本日の妖怪（4688）ふくまのおさんぎつね

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
どろんどろん。「ふくまのおさんぎつね」さんです。

筑前の国の宗像郡の福間にいた化け狐。
いろいろとひとを化かしてはたのしんでたようです。

「おさん」という名前の化け狐は、
どんどん和漢百魅缶にも増えておりますネー。

▼本日の妖怪（4687）せんげんさまのさる

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
大納言にうらみはさるさるござる。「せんげんさまのさる」さんです。



駿河の国につたわるもので、
むかし駿河大納言（徳川忠長）が山で狩りをしてたときに、
浅間様のつかいであるとされる猿たちを狩り捕ったため、
そのたたりであわれな末路におちいったのだ、
などと言われてたりもしたソウナ。

▼本日の妖怪（4686）ソーキブニのゆうれい

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
骨。「ソーキブニのゆうれい」さんです。

沖縄の与那城に出たというもので、
ソーキブニ（あばらぼね）の化けたもので、
夜道で女の人の髪の毛を
うしろからひっぱって驚かしたりしたソウナ。

▼本日の妖怪（4685）ししづか

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
がぶがぶぱくぱくバトル。「ししづか」さんです。

羽後の国などをはじめとして各地にいくつか存在するもので、
獅子舞（ししまい）のかしらなどが埋められてるとされてるもの。

そのうちのいくつかには、
獅子頭と別の村とかの獅子頭同士が大あらそいをくりひろげて、
それに負けてずたぼろになってしまった獅子を埋めてやって
塚をつくってあげた、といったものもあったソウナ。