▼本日の妖怪（4725）おおみのぼうし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
おおきい、みのぼっち。「おおみのぼうし」さんです。

あたまにかぶってる蓑帽子（みのぼうし）のたれてる部分の先でさえ、
垣根や塀の屋根よりもずいぶんと高い位置にある
といった大きさのふしぎな男で、特に何もしませんが
道を歩いてたりするといいます。

『童子百物かたり』にも、若林弥五左衛門というひとが家で
外を歩いてるこういったものをみたというはなしが載っており、
そのはなしでは腰は垣より上にあり、蓑帽子の先は垣から2尺ばかり上にあった
と描写されてます。

▼本日の妖怪（4724）めしくいしびと

こんげつの「和漢百魅缶」へのアップはじまりはじまりは
ごはんたべる死体。「めしくいしびと」さんです。

お棺のなかにおさめられてる死人が、
いきなりかんおけの中からもそもそ生きてるように立って歩いて出て来て、
おそなえしてあるごはんなどを
もぐもぐと食べるというふしぎなもの。

食べた後にかんおけの中に戻りますが、
たしかめてみると体は冷たくかたまってて、
普通の死人なのだトカ。

『奇異雑談集』には、ある行脚僧が下総のある山の中で宿をかり
これに遭遇したというおはなしが書かれてたりします。

▼本日の妖怪（4723+1）てんりゅうのぼんしょう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
「てんりゅうのぼんしょう」さんです。

信濃の国の飯田の文永寺につたわるもの。
むかし、寺をひらいた隆毫（りゅうごう）に対して
「くろせがふちのりゅうじん」（黒瀬が淵の竜神）が
さずけてくれたといいます。

はじめは手のひらに乗るほどの小さい鐘だったそうですが、
ついて音を鳴らすたびにだんだんと大きく成長していく
ふしぎな鐘だったといいます。

また、本日は1年のまんなか、6月のみそかでございますので
恒例の押戻しのキャラもずずいどどんヨイトコナ。





「たけかぶのうろく」さんです。ずずんどん。

▼本日の妖怪（4722）くろせがふちのりゅうじん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
お寺と竜はセットが多い。「くろせがふちのりゅうじん」さんです。

信濃の国の飯田の文永寺につたわるもの。
むかし、黒瀬が淵にあらわれたという天の竜で、
寺をひらいた隆毫（りゅうごう）に対して、
梵鐘をさずけてくれたといいます。

この竜から授かった梵鐘は、ふしぎな鐘だったといいます。

▼本日の妖怪（4721）さんまいのこえ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
声がぼそぼそ。「さんまいのこえ」さんです。



淡路などにつたわるももので、
三昧（お墓のこと）から夜ごとに
ものがなしい誰のものとも知れない声が聴こえてきたりすると、
病人などの状態が悪くなって
かならず死んでしまったりしたというもの。

▼本日の妖怪（4720）おにいし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
腕力つよいよ。「おにいし」さんです。

備中の国の川上郡高山村につたわるもので、
するどいつめあとのようなものがついた岩石がいくつかあって、
それは鬼が投げつけて来たものだ
とされてるもの。

むかし、山の上に鬼が住みついてて、
ひとたちに向かって岩を投げつけてきたため、
そのような岩石が落ちてるのだ、
とされたようです。

▼本日の妖怪（4719）まぎょ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぎょぽぎょぽでかいサカナ。「まぎょ」さんです。

役行者が退治したというもののひとつで、
川にあらわれた巨大な魚。
里のひとびとを夜ごとに食べてしまってました。



くちから真っ黒い毒液を吹き出したりもしたといいます。

役行者の事蹟について描いた絵巻物などに見られるもの。

▼本日の妖怪（4718）サラゲーマジムン

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
おみそしるすくうちゃん。「サラゲーマジムン」さんです。

沖縄につたわるもので、
サラゲー（汁用の杓子）の古いものが化けたもの。
夜道でものすごく背の高いよくわからないものや
人の姿になってあらわれて
びっくりさせて来たりもしたといいます。

お勝手にあるような道具の化けたとされるものには
他に「パシーマジムン」などもあります。

▼本日の妖怪（4717）なもしれぬもの

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
げろげろと鳴くのかどうかも知れません。「なもしれぬもの」さんです。

3尺くらいの大きさがあるひきがえるのような顔をした
ふしぎな大きいもので、体中にうろこがあり、
2尺5寸くらいの尾も生えてるといいます。
正体は不明、名もしれぬ。

『宿直草』に収められた説話に出て来るもので、
紀伊の国の日高郡で山の中で猟師がこれに遇い、鉄砲で撃った、
というおはなしが記されてます。

▼本日の妖怪（4716）じぞうのはなみず

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
鼻腔から美味なるウォーター。「じぞうのはなみず」さんです。

羽前の国の置賜郡などにつたわる昔話などに出て来るもので、
地蔵の石像の鼻からぽたぽたと
甘くてとてもおいしい水が湧き出してくるというもの。

暑い日の畑仕事中にこれをみつけてとてもたすかったおじいさんが、
この地蔵を持ち帰って大切に飲んでいましたが、
おばあさんが地蔵からその水が出てたということを発見して
地蔵の鼻を削って穴を拡大。
すると水はもう出て来なくなってしまいましたソウナ。

▼本日の妖怪（4715）どうらくだんご

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ここのつたべてよいこになろう。「どうらくだんご」です。




江戸などにあったらしい
俗信にみられるもので、不浄場神（便所神）に対して
9個のお団子をおそなえしたあと、そのおさがりを
すべて子供に食べさせると、その子供が成長したときに
道楽趣味や遊びにはまらず真面目になるヨ、といわれてた俗信。

▼本日の妖怪（4714）ささやまのちょくまん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
江差さしさし。「ささやまのちょくまん」さんです。

北海道江差の笹山にいるという狐。

むかし、町の娘に言い寄られてこまってしまった僧侶が、
この笹山の直満に憑かれた、ということにして
その思慕を振り切ったりしたというおはなしもあるソウナ。