▼本日の妖怪（4705）くぐのだいじゃ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
だだだだだいじゃー。「くぐのだいじゃ」さんです。



肥後の国の阿蘇郡などにつたわるもので、
生えている「くぐ」（莎、沙草）を農具などに利用するために刈り取ってきて良いのは
7月のみそかの晩から8月1日までだとされてて、
それ以外の日に刈り取りにいったりすると、大蛇が出て来て、たちまち
ぱくりと飲み込まれてしまうヨ、なとど言われてたんだソウナ。

▼本日の妖怪（4704）けさかけた

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、 
水に関するおはなしバード。「けさかけた」さんです。

薩摩の国の河辺郡などにつたわるもので、
むかし主人のいいつけをろくにきかずに
田んぼにあげにいかなければならない水掛けの仕事を
やってもないのに「今朝掛けた、今朝掛けた」と生返事してた下男が、
事実を知った主人からざっくり打ち首斬り捨てに。
とんだその首がそのまま「今朝掛けた」をいいつつげて
そう鳴く鳥になったんだトサ。 

「ちょちょんちょげさ、けさかけた」や
「ちょんちょんちょげさ、けさかけた」というのは
ほととぎすの鳴き声のききなしで、ほととぎすになったヨという昔話。 

▼本日の妖怪（4703）おおひとつめ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ビッグこども。「おおひとつめ」さんです。



顔に目がひとつだけしかない妖怪。
子供の姿をしてますがものすごく図体が大きかったり、
顔面が大きくなってひとをびっくりさせたりするようです。

▼本日の妖怪（4702）はくはつせんおう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、 
ふぐのおさしみはおいしい宣師。「はくはつせんおう」さんです。



漢字で書くと「白髪仙翁」ですが、単純に白髪のじいちゃんといった意味あいで
固有名詞的なニュアンスはありません。

浙江省洞頭などにつたわる昔話にでてくるもの。
おおむかし、子供もなくさびしく暮らす漁師のおじいさんおばあさんの前にあらわれて
「烏亀（うき…ふぐのこと）は実はとてもうまい、
毒があるのは内嚢（内臓のこと）であるのだ」という秘密を教えてくれたといいます。

ふぐの身をたべられることを教えてくれたほか、
ふぐの内臓を仙翁の特別な処方で保管すれば長寿の薬になる、
という秘密も教えてくれますが、それをきちんとまもらなかった長者が
食べて死んじゃったりする展開などがあるようです。

▼本日の妖怪（4701）かえるこぼうず

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
げろげここ（お茶どうぞ）。「かえるこぼうず」さんです。

かえるの妖怪で、お茶を運んでくる小坊主などに化けて、
人間に変なお茶や、にょろにょろ蛇などを見せて
びっくりさせたりするようです。

式亭三馬の絵草紙などに登場したりしてるもの。

▼本日の妖怪（4700）はちまんのびゃくこ

さぁ「和漢百魅缶」へのアップ通算4700体目は 
きのうの、お対、フォックス。「はちまんのびゃくこ」さんです。

豊後の国の国東郡の岩脇寺につたわるもので、
むかし応神天皇がこの地にやって来たとき、
あるいは八幡大菩薩が垂迹したときにあらわれたという
ふしぎな白い狐（きつね）で、瑞兆霊験があったとされます。

「狐狸石」としてあがめられる石から、
この白狐と「びゃくり」が出て来たといわれてることもあります。

▼本日の妖怪（4699）はちまんのびゃくり

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ホワイトそのいち。「はちまんのびゃくり」さんです。

豊後国東郡の岩脇寺につたわるもので、
むかし応神天皇がこの地にやって来たとき、あるいは八幡大菩薩が垂迹したときに
あらわれたというふしぎな白い狸（たぬき）で、瑞兆霊験があったとされます。

この白狸と「びゃくこ」があらわれた石は
「狐狸石」としてあがめられてます。

▼本日の妖怪（4698）うしのあしおと

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
かさかさかさかさ。「うしのあしおと」さんです。



備中の国などにつたわるもので、きつねたちなどの化け種目。
牛の放牧などをしてると林などのなかから、
かさかさと牛が歩いてるようなあしおとをたてて
牛がまだいるんじゃないか、あっちのほうにいってるんじゃないか
などと化かしてきたりしたといいます。

▼本日の妖怪（4697）びぜんどっくり

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
中身でしあわせ。「びぜんどっくり」さんです。

死んだ後に備前の地に埋めてもらったひとが
念願かなって徳利になって生まれ変わり、
生前だいすきだったお酒を一生中身にいれて
しあわせに暮らしてるというもの。

おしょうゆ入れにされちゃったりすると悲哀。

笑い話や落語にあるもの。お互いに備前徳利になれたもの同士が
会話をしたりする展開のものも。

▼本日の妖怪（4696）いしのやじりふり

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
雨石鏃。「いしのやじりふり」さんです。



石で出来た鏃（やじり）のようなものが
雷雨と共にいくつもいくつも降って来たというふしぎなもの。

▼本日の妖怪（4695）なでがみ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ひさしのうえでぶわさふさ。「なでがみ」さんです。



天禄元年（970）にみやこの官舎の庇（ひさし）の上にあらわれたという
撫で髪のふしぎな女。


狐妖が正体ではないか、と『日本紀略』には記されてます。

▼本日の妖怪（4694）きゅうき

6月の「和漢百魅缶」はじまりはじまりのアップは
かぼちゃの花なのかなゆうがおなのかな。「きゅうき」さんです。

猫の妖怪で、しっぽから花が生えているというもの。
姿を火の玉に変じて消えたりもするといいます。

中岡俊哉『日本の妖怪大図鑑』に見られるもので
「窮鬼」という表記で記されてますが、素材となったものについては未詳。