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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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10月の「和漢百魅缶」へのはじめましてのアップは 
ザ・画像妖怪。「あかんぼう」さんです。

あかんぼう 赤坊

赤くてでっぷりとした感じの体のおばけ。
どういうものかはよくわかりません。


宮川春水の描いた『怪物図巻』にみられるもの。
おなじ絵巻の「いとんぼう」(糸坊)と名称の上では似たものがありますが
(形容+坊。「ん」が間にはいる――等)原拠はまだ不明。


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こんげつの「和漢百魅缶」へのアップ千穐楽は 
突如に肩にのっかり攻撃「かぶろきつね」さんです。

かぶろきつね 禿狐

小さい女の子の姿であらわれて、
道を歩いてるひとの肩にガバリと乗っかって来て
驚かしてきたりしたという化け狐。





十返舎一九『男作三箇羅太鼓』に描かれてるもので、
筑波茂右衛門というおとこだてが
これを退治したという口絵が載せられてます。



かたぐるま」など各地の伝承にも同様のことをする狐狸は見られるので
それらのはなしがふつうに応用されている・相互関係があると見えます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぷかぷか屋根の上にいる。「またらのえぼし」さんです。

またらのえぼし 摩多羅の烏帽子

『甲子夜話』などに記されてるもの。
文政のころ、江戸の下谷にあった松前家の屋敷で、
夜になると屋根の上にまたがっているのが目撃されたりした
というふしぎなもので、浄衣を身につけて
烏帽子(えぼし)をつけたひとのようだったといいます。




正体は不明なものの、烏帽子をつけてる姿から
あるひとは摩多羅神が現じたのじゃないかと言ってたそうです。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
沖の救助っ子。「こんぴらさまのどうじ」さんです。

こんぴらさまのどうじ 金毘羅様の童子

こんぴらの使いが童子のすがたになって現われたと見られるもの。



むかし、和泉の国から出発した廻船が嵐によっててんぷくしてしまい
海に投げ出された男が浮いていた板につかまって長時間漂流してると、
夢うつつに


「ただよってるわらくずを食べれば飢えないぞよ」



という声が聴こえたので、そうしてみて飢えを克服。
そのうちに目の前に岩が見えたのでそれによじのぼろうと試みたのですが、
その岩の上にふしぎと童子が現われて
竿をふってこれを阻止しようとしてくるので断念。




仕方なく板につかまって浮かんでいると
航行していたよその船が通りかかり助かります。



船の上に助けてもらってから自分のつかまっていた板を見てみたら
金毘羅様の守り札の板であったソウナ。







『甲子夜話』にあるものですが、
わらくず(藁屑)を食せば飢ることなからん、とかいうアドバイスは
なかなかおもしろ展開。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
はたけのおはか。「こやどさん」さんです。

こやどさん

阿波の国名西郡の下分上山村につたわるもので、
平家の落人をまつってあるという畑の中に立ってるお墓のこと。



下肥(しもごえ)をかついでこの前をとおってしまったりすると
お腹が痛くなる、といわれていたりしました。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ブレーキかけさせ姉さん。「いいねえさん」さんです。


いいねえさん いい姉さん

武蔵の国の滝坂あたりにつたわるもので、
むかし京王線がしかれたてのころ
電車が走ってると線路の上をいいねえさん(きれいなおんなのひと)が出て歩くので
慌てて停車すると何も居ない、といったもの。




狸が化けてたそうで、ほかにも
いろんなひとに化けたりしたようです。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ちゃぽちゃぽぼちょぼちょ。「こうあんじのこぼうず」さんです。

こうあんじのこぼうず 高安寺の小坊主

武蔵の国の府中にある高安寺にいたというふしぎな小坊主で、
正体は狐だったといいます。



いつも知らない間に風呂からあがっているし、
いつ入ってるのかもわからなかったので、ふしぎに思った和尚が監視してると、
この小坊主はしっぽでお湯をぽちょぽちょとかきまわして
風呂に入ったような音をさせていたということを目撃。



後日「きつねということが知れてしまっては寺にはおれません」と告げて
小坊主はいなくなってしまったソウナ。





お湯にしっぽをつけて湯を鳴らして風呂にはいってるように見せかけるくだりは、
昔話としてつたわっている葛の葉のはなしの中や、
「はつれん」(初蓮)のはなしなどにも見られるものです。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ぱらぱら夜ノイズ。「きつねのすなまき」さんです。

きつねのすなまき 狐砂撒

紀伊の国などにつたわるもの。
夜おそくに何も音のしないような静かな野道を歩いてると
どこからともなく砂が降って来るといいます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
おせんにキャラメルの前の世代。「ばけおこし」さんです。

ばけおこし 化おこし

芝居小屋で売られるお菓子やおこし(粔籹)の
いれものの箱が化けたもので、
妖怪たちの芝居小屋などで、やはり
それを業務として登場したりします。



古いところでは黒本などに描かれる
妖怪の画像などに見られるものです。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
祠をつくって拝むどす。「ちょうふくじん」さんです。

 ちょうふくじん 長福神

福徳をさずけてくれるとされていたかみさま。
お酒をおそなえしたりするのがよいといわれてたようです。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ぬるぬる地中さん。「やちべこ」さんです。

やちべこ

陸奥の国の津軽にでたという、
やち(湿地)の地中にいるという黒い海鼠(なまこ)のようなもの。
笄蛭(こうがいびる)などがたくさん付着してるともいいます。



雄と雌の2体が地面の中におり、
殺してしまったり傷つけてしまったりすると
たたりがあるといわれてたんだトカ。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
群体バージョン。「びんぼうがみのす」さんです。

びんぼうがみのす 貧乏神の巣

むかし、お金持ちな男と貧乏な男が住んでて、
貧乏な男も同じぐらい働いているのにどうして貧乏なのだろう
とふしぎになった金持ちの男が、ある日
るすになってる男の家で物音がしたのでコッソリのぞいてみると、
小さい子供がいっぱい家にいて、
物をいじくってぼろぼろにしたり、
物を喰ったりしてたのでびっくり。



「なにもんだぁ」と声をかけると
その小さな子供たちが一斉に自在鉤(じざいかぎ)にかけてある
大きなひょうたんの中へと消えてしまったので、
「この家が貧乏なのはあれのせいだ」と察知。



山から帰って来た貧乏な男にわけをきかせて
捨てろと提案してみますが「あれは代々家にある古いもんだから」と断られてしまい、
けっきょくその家はいつまでもそのままだったんだソウナ。





美作の国の真島郡美甘村などにつたわる昔話に出て来るもの。





プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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