どばーんと、眼がギョロ。「みつめ」さんです。

目の玉がいっぱいついてて、ひとをびっくりさせるおばけ。
「ひとつめこぞう」とか「みっつめこぞう」とかの仲間ですね。
これは、「Der Damon Mitusme」というキャプションが遺されてる
国芳によって描かれた(?)と伝えられてる肉筆画からのリデザインなのですが、
実際に絵を見てみると目の玉は三ッではなく、四ッなようで、少し謎。
(数え間違い?)
この、「Der Damon Mitusme」は、
水木しげるの絵にもリデザインされて別の妖怪の絵にも使われてるので
(「場所に住む霊」のイラスト)
実はこっそりおなじみになってるかたもいらっしゃるんじゃないですかね?
これ
ニンギョウヲツクリナサイ。「にんぎょうのぼうさん」さんです。

陸奥の国の鮫村につたわるもの。
毎年家の戸に飾って魔よけにする
麦わらの人形をつくる俗信が村にあったのですが、
ある家のおかみさんは「そんなのしちめんどくさい」と人形をつくらないでいました。
6月24日にはその人形を人形森というところにおさめに行くのですが、
そのおかみさんは麦わらをひとつかみくらい持っていっただけでした。
人形森の帰り道、
見たことのないふしぎな坊さんとすれ違ったところ、
「ごくろうごくろう、がきは火にくばってら行ってないが」
と妙なことを言って姿を消してしまったので、
おかみさんがふしぎに思いながら家に戻ると、
子供が焼け死んでしまってたんだソウナ。
6月24日にあつめられた人形は
恐山の三途の川の橋をつくるたすけをする役目をもってる、とされていました。
人形が「何かを建造するため」に使われるというのは
「ひょうすべ」などのはじまりと共通してる感じがありますが、
詳しいつながりがあるかはよく知りません。
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
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