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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
通過させよう。「きんせんがん」さんです。

きんせんがん 金銭眼

漢字で書くと「金銭眼」で
方孔(しかくいあな)のあいた銭のかたちのつくりもので、
神前や香壇などに設置されてて、そのあなに向かって
離れた位置から銭を投げてスポッと通りぬけることが出来ると
子宝にさずかるという願掛けに用いられてます。




寺廟の縁日(廟会)のときにはこれが設けられて、
おおくの善男善女が銅銭を投げる光景が
むかしは漢土には多かったそうです。



お産に際して産婦さんに対して銅銭を贈ったりする風習などもあり、
あなのあいた銭は出産についての俗信と
からんでくることが多々あったようです。



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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
したべの使負ひてとほらせ。「したべのつかい」さんです。

したべのつかい 黄泉の使い

したべ(よみの国)からやって来ると考えられてた使いの者、
番人・役人のような存在。



『万葉集』の歌にみられることばで
「之多敝乃使」と発音のみで記載されてます。
「したべ」(下辺)であろうという点から、
「黄泉」の使いであると解釈されて来ました。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
熱いのはダメ。「にわのかみ」さんです。

にわのかみ 庭の神

庭や土間に熱湯をあついままそのままうち捨てたりするのはいけない
と言われてて、それをすると庭の神が火傷をして怒ると考えられてました。
但馬の国などで言われてたもの。
荒神さまや土公神さまなどのものと近い考え方です。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
温泉の精霊。「さかさら」さんです。

さかさら 沙訶沙羅

漢字で書くと「沙訶沙羅」で温泉に宿ってる精霊。
温泉のちからで世のひとびとをすくうために動いてるといいます。


伊豆の走湯山の縁起物語『走湯山縁起』などに出て来る存在。
縁起の本文には「温泉の梵語か」という割註があり、
そのように想定されてた設定のようです。




いっぽうで「沙訶沙羅」というのは
千手観音の梵名の一部から採られた語かと見られます。
(走湯権現も本地が千手観音だとされてます)





デザインは、2021年の11月に描いてた
温泉と狸キャラをくみあわせて描いてた組物
「温泉たぬきボーイ」で使ってた紋などともかけあわせてつくってみました。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
11月のお酉さまの日は、とりのいちにちなんで鳥しばりです。
一の酉の本日は、田からぱたぱた「こんこんどり」さんです。

こんこんどり こんこん鳥

筑前の国の那珂郡などに伝わるもので、
6月15日の祇園さまの日は田んぼに入って仕事をしてはいけない
とされてて、入ると「こんこん鳥になる」と言われてました。




祇園さまの日は「祇園ごもり」とも呼ばれてたようです。
具体的にはお祭りの日なので(お祭りを観に行くことにしてるので)
仕事をしてはいけないというのが核となってる内容ではあります。




昔話のなかには、祇園さまの日にたいへんな田植え仕事をおしつけられて
祭りを観に行けなかった女がおり、そのまま夜になっても田んぼから帰ってこないので、
屋敷のあるじが探させたところ、田んぼから1羽の大きな鳥が現われて去った
――というはなしが、こんこん鳥のはじまりとして語ってるはなしもあり、
この女の怨念が鳥になったとしてます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
聖職者が前世。「ころものくじら」さんです。

ころものくじら 衣の鯨

鯨(くじら)たちには、僧侶のうまれかわりのものがおり、
皮のしたにもう1枚うすい皮が「ころも」のように入ってるのが
そのしるしなのだと語られたりしてました。



この皮を「ころも」だと呼ぶことは、
肥前の国の小川島などにみられたといいます。
鯨によって富を授かった者はいずれ衰退してしまう運命にあるのは、
鯨たちの前世が僧侶なことによるのだと語られます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おそなえものは「まるいもの」さんです。

まるいもの 丸い物

お彼岸にほとけさま(ごせんぞさま)に対して捧げる
お供え物について言い伝えられてたもの。
信濃の国の諏訪での「仏様へは丸い物を上げるものだ」――などをはじめ、
各地で言われてたようです。



このような説明を特に伴わない場合でも、
団子やお餅などの「まるいもの」が
神仏へのお供え物に用いられることは実際に多く存在して来ています。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
植えるとこうなる。「あかいだいこん」さんです。

あかいだいこん 赤い大根

土用の丑(うし)の日に大根の種をまくと、その大根は
みんな赤くなってしまうのでよくないとされてました。



土用の丑の日に大根をまいてはいけない
という俗信の説明としてあるもの。
また、「丑の日」は全体的に作付けなどによくない日だとされてます。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ばくちに勝つまじない。「とばくのしちほんぼとけ」さんです。

とばくのしちほんぼとけ 賭博の七本仏

真夜中に誰にも知られずに墓場から
七本仏(しちほんぼとけ)をぶっこぬいて持って帰ると、
博奕(ばくち)に勝てるといったおまじない。




博奕についてのえんぎかつぎとして
若者や遊び人たちのあいだで語られてたもの。
陸中の国をはじめ各地にみられたようです。



「七本仏」は四十九日までの供養のために墓所にたてる卒塔婆(そとば)のこと。
組み合わさって1本になってるものや、7日ごとに1本ずつたてにゆくものもあります。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
わるいマウス。「どくねずみ」さんです。

どくねずみ 毒鼠

つよい毒を持ってる鼠(ねずみ)たちで、
鼠が蛍(ほたる)を食べると「毒鼠になる」と言われてました。



伊予の国などで言われてたもの。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
農作業はしないこと。「せっくのひのまんが」さんです。

せっくのひのまんが 節供の日の馬耙

節供の日に、田畑でまんが(馬耙・馬鍬)をつかって作業をしてはいけない
と言われており、それを破って作業をすると
一年間の天候が完全に乱れて、
作物が穫れなくなってしまうとされてたソウナ。





羽前の国の村山郡などでは、これをすると
その後の天候が日照り・大雨つづきどちらかにしかならず、
農作に大変よくない と言い伝えられてたといいます。






「まんが」は「まぐわ」の発音による変化のひとつで、
各地にみられます。牛馬に引かせて土の代掻(しろかき)などをするための農具です。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
唐箕シリーズ。「うまやせる」さんです。

うまやせる 馬痩せる

からっぽの唐箕(とうみ)をまわして遊ぶと
「馬痩せる」と言って、いましめられたといいます。



陸中の国などで語られてた俗信。
唐箕をからっぽの状態でまわしてはいけないという俗信は
全国にいろいろなかたちでいましめてる内容がありますが、
これもその例の一ッ。


各戸で飼われてた飼い馬をひきあいに出したかたちのもの。
もちろん、実際に馬たちがこれ原因でがりがりに痩せてしまう
と信じられてたわけではありません。






プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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