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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
道具が化けます。「そうどう」さんです。

そうどう 帚童

ほうきが化けたりするというもの。
女の人の前とかに出たりします。

大陸の、この手の「道具が化ける」ものは
日本のものにくらべると、狐や狸が化けるみたいなレベルのものが多いです。

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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
深夜のキッチンいけません。「せんべいしょうき」さんです。

せんべいしょうき 煎餅招鬼

漢字でかくと「煎餅招鬼」で、
『北夢瑣言』逸文補遺には「夜作煎餅多招鬼神」と示されてます。

夜おそくに料理をつくってると、その場に
霊鬼や鬼神がやって来るというもので、
つくってる食べ物を取ろうとしたり、
人間を料理の火などでけがさせたりすると言います。


深夜に調理をしちゃダメだよ! という俗信がベースなんでしょうか。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
やたらとお肉は拾わぬこと。「じゅにく」さんです。

じゅにく 聚肉

お肉のかたまりがごそっと落ちてるというふしぎなもの。
これはいい、と持って帰って煮てみたら、いつの間にかみんな、
かなえの中のお肉が、がまがえるになっちゃってたと言います。

『異苑』や『幽明録』に司馬休の一行が
これにひっかかっちゃった話が載ってたりします。





ぬっぺっぽう」を描いた現在所蔵不明の肉筆の本に、
「がまの化けたもの」みたいな一文が書き入れてあるものがありますが、
このような話とどう関係あるかは不明です。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
つちのなかから。「どりょう」さんです。

どりょう 土竜

漢字で書くと「土竜」で、もぐらとかうごろもちのことなんじゃねぇか、
という感じのおかたですが、『異苑』に載ってるのがよくわかんない感じだったので
百魅缶のなかにいれこみました。

土の中にいるというふしぎな虫で、もこもこと地面のあたりを動いたりもします。
泣きわめくような声で鳴いたりするとも。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
お顔がないない、花粉症もない。「むこうきょう」さんです。

むこうきょう 無孔竅

おばあさんが道端で泣いてるので「どうしたんですか」と声をかけると、
顔が「無孔竅」(目鼻口耳などの穴がない、「のっぺらぼう」な顔)というおばけ。

『異苑』にあるおはなしで、斬りつけたら、
紫色の虹みたいなものになって消えちゃったといいます。

「のっぺらぼう」ですが、別にもう一回出てくる、ってパターンではありません。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
おたぬきポンポン。「さおのみやのおさん」さんです。

さおのみやのおさん 棹の宮のおさん

伊予の国の妻鳥村の若宮神社にいると言われてるおたぬきさん。
「あらいはまのおくす」とは姉妹たぬきなんだとか。

日露戦争のときは、ほかのおたぬきとかみたいに
戦地におもむいた、という噂もあったようです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
どばーんと、眼がギョロ。「みつめ」さんです。

みつめ 三ッ眼

目の玉がいっぱいついてて、ひとをびっくりさせるおばけ。
「ひとつめこぞう」とか「みっつめこぞう」とかの仲間ですね。

これは、「Der Damon Mitusme」というキャプションが遺されてる
国芳によって描かれた(?)と伝えられてる肉筆画からのリデザインなのですが、
実際に絵を見てみると目の玉は三ッではなく、四ッなようで、少し謎。

(数え間違い?)

この、「Der Damon Mitusme」は、
水木しげるの絵にもリデザインされて別の妖怪の絵にも使われてるので
(「場所に住む霊」のイラスト)
実はこっそりおなじみになってるかたもいらっしゃるんじゃないですかね?

これ

三ッ眼のもとの画像。国芳?の肉筆画

 
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
植物のタブー。「びんぼうびわ」さんです。

びんぼうびわ 貧乏枇杷

日向の国の児湯郡妻町あたりに伝わるもので、
庭に枇杷(びわ)の木をうめると家を貧乏になるよう
家計をかたむけてしまう、と言われてたもの。

これこれの木を庭に植えてはいけません、という
俗信のひとつなわけですが、

梨(なし)の木を一緒に庭に植えた場合は
「びんぼう無し」になる、と言われてて、だいじょぶなんだトカ。



――個人的には、梨うえちゃうと語呂合わせとしては
「びんぼうびわなし」で「貧乏ひま無し」になっちゃう気もするんですが
ま、「無し」パワーのほうが強くなるそうです。

今月の千穐楽、ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
たぬき、いたち、てん、おこじょ、ねこ、と動物でつないで来ましたが、
やっとコロリときつねの出番です。「かすいこ」さんです。

かすいこ 火吹狐

大陸につたわるもので、魏のころ(?)出たという記録があるものです。

これを退治したところ、火災がめっきり減った、というもので
火をくわえていて、人間の家にその火を吹き付けて火災を起こしたりしたといいます。
コンコン。火の用心。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
たぬき、いたち、てん、おこじょ、と来て、ねこ、です。「ねこざねどて」さんです。

ねこざねどて ねこざね土手

下総の国の葛飾郡の小福田村につたわるもので、
利根川べりにある土手。


ここでは夜中になると、ねこがあちこちからいっぱい集って、
踊りをおどってたと言います。

関東にいくつか伝わってる猫の踊り場のひとつですが
具体的に、笛ふく猫がいるだとか、踊りがメチャうまい猫がいるだとかの
話は、あんまり見つかりませんでした。
 

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
たぬき、いたち、てん、と来て、今日は、おこじょ。「まどうもん」さんです。

まどうもん

上野の国、多野郡の上野村に伝わるもので、
「おさきぎつね」などのように家に富を持ってきたり、
あるいはひとを害したりしたといいます。


上野村のあたりでは、妖怪や魔物のことを「まどうもん」と称していて、
これはそのうちのひとつ。

おこじょのことをさしてると言います。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
たぬき、いたち、と来て本日は、てん。「てんまる」さんです。

てんまる

上野の国の甘楽郡あたりに伝わるもので、「かしゃ」の仲間。
お墓に埋葬された新仏の死体を食べに来ると言われてました。


上州や武州の北部では貂(てん)のことをこういう風に呼んだりもしてます。

プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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