願いはヒトツ。運命ヒトツ。「ねこまたごんげん」さんです。

越後の国の魚沼郡あたりにつたわるもので、
願をかけるとひとつだけ人間の願いを叶えてくれるといいますが、
そのかわり、死んだときにその遺骸を持って行かれてしまうと言います。
死骸を捕りに来るときに大雨が降ったりするなど、
「かしゃ」に近いものがあって、「猫」と「火車」との進化系統の中では
わりと重要な位置付近にあるものです。
この「猫又権現」に願掛けする願いというのは
「金もちになりたい」といったもので、お金がもうかりますように、というのは
「梅が枝のー、ちょうずばちー、叩いてお金が出るならばー♪」で
親しまれてた「無間の鐘」とも構造は似ています。
「セミクジラ」の発音で。「ままこじるむすこ」さんです。

安芸国の加茂郡につたわるもので、
子供のなかったおじいさんとおばあさんに「子供になってやろう」と言って来た
「ままこじる」の化身です。「ままこじる」は「なめくじ」の方言で、「なめくじら」の転訛。
おじいさんとおばあさんが、「まぁ、なってくれると言うんじゃから、カワイイものじゃ」と
しばらく一緒に暮らしていたら、この「ままこじる」が人間の男の子に成長します。
ところが、あるとき、ふと「泊まりにいって来る」といって姿を消してしまいます。
おじいさんが、「どこへ行くのであろう」と息子のあとをついていくと
息子は、拾ってきた山の池にジャボーーーンと入っていってしまったのでビックリ。
「あいつは死んでしまったのじゃ」 と、おじいさんとおばあさんが悲しんでいると、
数日後にケロッとした顔をして当の息子は帰って来て
「これをおみやげに持ってきた、欲しいものを言いながら木をきるとそれが出て来るよ」
と、ふしぎなひかる斧をおじいさんに渡しました。
ためしてみると、そのとおり。なんでも出て来るのでしあわせに暮らしたと言います。
もちろん、
隣の悪いおじいさんがこれを真似して山でむりやり「ままこじる」を持って来て育てて、
「そろそろ泊まりに行けよ」と追い出したら、何も出て来ない斧を持って来たので
怒って地面を打ったら地面がパックリ裂けて吸い込まれてしまった、
という悪人がわのおはなしも続きます。
めだまが炯爛。「おにおんな」さんです。

小袖を着た若い女の姿をして歩いているひとの前にあらわれ、
急に振り返ってびかびか光る眼と耳まで裂けた口を見せて
ギャー!! びっくりさせて来たというおばけ。
「くちさけおんな」(口裂女)や「ににんくさちけ」(二人口裂け)などと、大体似たものですが、
むかし、江戸のあるお坊さんが暗い夜道でこれに出遭ったといいますが、
真っ暗いのにやけに着物のもようがハッキリ見えたりした、とも言います。
暗くて遠くにいるのに着物の模様がハッキリ見えるというのは、
狐狸やいろいろな妖怪にも共通することで、暗い中でのあやしい物体のもつ
おはなしのなかでの特徴のひとつです。
マウスたべます。「おおやもり」さんです。

明治26年(1893)、東京の麻布西町の
「ばけものやしき」と噂されてた家に起こってた
「やなり」や「畳などに血がべたーっとついてる」といった
ふしぎなことの原因だったという大きなやもり。
身の丈は1尺7寸もあったといいます。
「やなり」の原因をつきとめた、という話で、
(家鳴りの音は動き回ったりする音、血がべトーは鼠とかを喰ったあとだったらしい)
これが判明するまでその物件はそうとうお安い価格で家賃設定されていたものの
(部屋が4つで、お勝手と庭もついてる造作)
この「大守宮」の起こしていた(むこうからすりゃ生活音)のガタバリ・ブラッドベターのせいで、
長くても3日しかひとが住まなかったんだそうです。
ぴかぴかおフィッシュ。「りゅうじんさまのおつかい」さんです。

昭和4年(1929)10月6日に能代湾で網にかかってとれたというへんなさかなで、
漁師さんたちは「竜神さまのおつかいだ」と言ってお酒をのましたりしたと言います。
頭がふたつで、蛇みたいなうろこつきの4尺の体、
うなぎみたいな尾っぽをして、夜になると光ったトカ。
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
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2008 新・妖怪党
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