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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
えのしまゲコゲコ。「えのしまのがま」さんです。

えのしまのがま 江ノ島の蝦蟆

相模の国の景勝のひとつ、江ノ島。
その江ノ島で、むかし、良真(りょうしん)が修行をしていた時に
まわりでげろげろと邪魔をしたという大きながまがえるで、
良真の修法によって大きな岩石になっちゃったといいます。

(このあたりはいろんな地方に伝わってる
 かえるの鳴き声に対してお坊さんが言ったり何かして
 以後、鳴かなくなりました、というはなしと重なってる展開だよね)

いまでも、江ノ島の神社のところに蟇石(がまいし)という名前で
その、石化したと言われている姿を残しております。ハイ。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
プライドたかき大樹さま。「しょうぐんぼく」さんです。

しょうぐんぼく 将軍木

肥後の国は菊池郡の隈府にドシンと根を張ってた
大きな大きな椋(むく)の木。
大昔に将軍さまが植えたことからこの呼び名がついたと言われています。

もし、この木の枝の下で眠ろうとすると、
なぜか知らないうちに立って歩かされていて
枝の下じゃない所で横になってた、というふしぎな事が起きたソウナ。

どうしても、枝の真下で寝かせてくれないみたい。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
馬魔(ぎば)のライバル。「するすみさくら」さんです。

するすみさくら 磨墨桜

下総の国の日吉村に生えてた桜の木。
馬頭観音がまつられているところのとなりに生えていて、
病気になったり、元気のなくなった馬がいたりすると、
馬頭観音さまにおまいりをしてから、この桜の下に生えてる草を食べさせると
馬はシャキっと治ったと言われています。

むかしむかし、源平の時代のころ、梶原景時(かじわらかげとき)が
磨墨(するすみ)という馬をこの桜の木につないだのでこういう呼び名がある、
とも言われています。実際はなんでスルスミだったのかは古くて不詳。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
財産・バンブー。「きんのたけ」さんです。

きんのたけ 金の竹

播磨の国は神東郡の金竹村に、
むかしむかし多く生え出て来てたという金ぴかのふしぎな竹です。

天川友親の『増補播陽里翁説』に
金竹村の名の由来として、これが生えてたソウナという事が載っていますが、
桜部金竹という公卿がその地に流された為にその名前がついた
という説も同じく載せられています。どっちなのかな。キンピカリン。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ちょっぴり涼しげ。「あしもとにみず」です。

あしもとにみず 足許に水

狐などが使ってくるという化け種目のひとつで、
山道や野道を歩いてると足もとが突然、

じゃじゃじゃじゃ

と川の浅瀬みたいに水まみれになってるというもの。

実際に足もとには水なんてものは出て来て無くて、
一時のびっくりにあわてるニンゲンを向こうがよろこぶダケですが、

休憩をして気分を落ち着けたり、煙草を一服したりすると、
サーッと消えてしまうんだソウナ。

この対処法とかは、ほかの妖怪にも通じるものデスナ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ひだりのおめめ。「いたこぬまのさかな」さんです。

いたこぬまのさかな 巫女沼の魚

陸奥の国の巫女沼の魚につたわってるもので、
魚たちの左の目だけがみんな赤くなっているというふしぎなもので
各地に伝わってる片目の魚とかと近い感じのもののおひとつ。

もしもこれを食べてしまうと
左の目が真っ赤になってしまうなどと言われていました。

絵では特に考えもなく魚を描いてますが、
実際の魚の種類はウグイだそうな。へー。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ギッチギチのグーリグリ。「かたくるしいのき」さんです。

かたくるしいのき 固来椎の木

「堅苦しい」と「椎」ということばからのぬえ合成でデザインされてるもので、
この手のものの鉄則として、これ以上の解説は特にございません。ハイ。

岡本昆石センセが『夢想兵衛胡蝶物語』を意識して書いた
『異国漫游瓜太郎物語』では、旧弊なことがみちみちている国
守旧国(しゅきゅうこく)に生えてる特産の木、として出演したりしてます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
付句のしゅーーねん。「そでじょ」さんです。

そでじょ 袖女

むかし、関東のある荒れ寺に出たという俳諧者のゆうれいで、
夜な夜な「すみぞめを洗へば波もころも着て」という上の句を詠んでは
シクシク泣いていたというもの。

たまたまこれに出くわした旅のお坊さんが
「水はうきよをいとふものかは」という下の句をつけてあげたところ、
自分の句が綺麗にまとまったことに満足したのか消え去って、
その後はパッタリ出なくなったんだトカ。


『煙霞綺談』などに引かれてるおはなしですが
『煙霞綺談』の筆者・西村白鳥は「付会の説ならん」としめくくってます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
誰もが~欲しがる~、ストーン~。「ちょうじゃいし」さんです。

ちょうじゃいし 長者石

これを家にきちんと大切に置いていると、
次から次へと家に富があつまってきてくれるという
ブルジョワジー発生装置なふしぎな石。

いくつか存在していたようで、阿波の国のあるお寺は
この長者石のひとつを持ってたんだそうですが、
あるとき、寺が火事になってしまって、すべてがまるコゲに。

和尚さんが他のものにわき目も振らず、焼け跡を必死に探したところ
箱の奥に秘めおいといた長者石が出て来たのですが、
コゲちゃったことに対して長者石が怒ったのか、どうなのか、
後日、和尚さんが川で死んでるのが見つかったんだソウナ。

案外、こわいおはなし。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
蛇と牛とならぶ水のぬしジャンルのおひとつより、「がんぶちのぬし」さんです。

がんぶちのぬし 蟹淵の主

能登の国は能美郡の和気という土地にある蟹淵(がんぶち)に
何千年もまえから宿っているらしい水のぬしさまで、
その姿は大きなカニの姿をしているんだそうな。

ちょこっと見てみた情報によれば、
いまでも蟹淵はキレイさをたたえているそうで
トンボとかの生命体をおおくはぐくむ水辺として
地球機能を旺盛に果たしてござる様子。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
もこもこじゃぶじゃぶ。「じゃくどざん」さんです。

じゃくどざん 若土山

『稽神録』とかに話が引かれてるもので、のっぺらぼうな感じの
おおきななぞの生命体さま。

むかし、馬希范(ばきはん)がお堀を直しているとき
土の中から現われたそうで、
おおきさは10丈ぐらい。顔も足もしっぽもない、
山みたいなかたちをしてたんだとか。

お堀の北岸から現われて、水の上をすいすい泳いでいったかと思うと、
南岸の土の中に入ってどっかに行ってしまったそうで、
登場直後すぐにどっかに行ってしまったこのふしぎ生物ですが
その後に馬の家は亡びてしまったそうで、
ほかにもいろいろ残ってる「前兆としての妖怪」と同じもののようです。


目とかついてりゃ巨大だっちょ(しっぽナシ)にデザインしたのに(笑)

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
おなまえがはなはだスットレート。「におい」さんです。

におい

「のっぺらぼう」みたいなものですが、顔らしき箇所には
鼻がピンとひとすじとおっていて、ボコっボコっとふたつ竅(あな)は
あいてるという姿のもので、夕ごはんのしたくをしてるお台所に
現われたりする、らしい、んですが、あんまりよくわかりません。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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