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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
眼薬の目玉。「はくえいしゅ」さんです。
 
はくえいしゅ 白影珠

むかし、侯道昌(こうどうしょう)というひとがじぶんの硯(すずり)を
雨の中にだしておいたところ、とつぜん雨つぶに当たった硯が壊れて、
その石の中からポロポロポロっと10つぶぐらいこぼれ出したという
ふしぎな真珠みたいな宝珠。

真珠が眼病の薬に使われてたところからの連想なのか、
これを薬につかってみたところ、眼の病気によく効いたんだトカ。

化石みたいに入ってたんでしょうナ。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
採集にご注意。「はちぞういわのへび」さんです。
 
はちぞういわのへび 八蔵岩の蛇

讃岐の国の山田郡、東植田村のはずれにあった大きな岩
「はちぞういわ」の下から夏になると出て来たというへび。

むかしこの場所にいっぱい生えていた
斐麻(ひお 紙の原料となる植物で、雁皮(がんぴ)の古い呼び方)を
抜きに来た男が必要以上に斐麻を採ってたところ、
この岩が急にごろごろごろーんとのしかかってきて男はペシャンコ。
この蛇はその男がなったものなんだトサ。

よくばるもんじゃないね、というご教訓。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぢごくのふれいむ。「あくか」さんです。
 
あくか 悪火

お寺の造営のため、だとか、五重塔の改修のため、だとか、
お芝居の法界坊みたく、もったいぶった理由をつけて
善男善女から喜捨のおかねをちょうだいしては、
その全額を自分のポッポにしまいこんで、ぜいたくざいまい。

――そんな悪どい仕業をやってのけたような人物が
因果応報、最期のときにおそわれるという極熱の炎がコチラで、
河内の国の石川郡にいた石川沙弥(いしかわのしゃみ)という
なまぐさ坊主のお話など、各地にいろいろサンプルは出て来ますようで。
今月の「和漢百魅缶」の舞いはじめのアップは
めでたく、大きく、甲かたく、「おおえび」さんです。
 
おおえび 大海老

陸前の国の柴田郡の海老穴にいたという巨大なえびで、
海老穴っていう地名も、これが神社の裏の山に穴ほって住んでたとこから
ついたんだ、との一説がありますようです。

なんでも、若い娘のいけにえを求めてた時期もあったそうで、
蟹坊主などに代表されるカニたちのおばけにも対抗できる
エビ派のおばけのなかでもなかなかの看板。
こんげつの千穐楽に「和漢百魅缶」へアップしますのは
お礼はブラック三杯。「おかねいなり」さんです。
 
おかねいなり お鉄漿稲荷

先日につづいて、また堺からのおかた。

戎之町の新橋のたもとにあるお稲荷さんで
むかし、ここに現われた、ひとの歯の痛みを治してくれる
どこの誰だかわからないナゾの女のひとをまつったものです。

(たぶんお稲荷さんの化身だろう、というナゾの結論から稲荷になってる)

歯が痛いなぁ……というひとがこの近くを通りかかると
若い女のひとが現われて、「ちょっと、あなた、治してさしあげましょう」
と、そのひとのほっぺたをなでなでしてくれたというもので
なでてもらったひとからは、スッと、痛みが無くなってしまったんだそうな。

あまりのびっくりに「何か礼をしたい」と、クランケが言うとナゾの女のコは
「礼はいりません、ただ茶碗に三杯おはぐろを川に流してください」と
必ず返してきたそうで、そのお礼のしかたから「おかね(鉄漿)」という
呼び名も出来たんだそうじゃ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ももたろうの登場方法。「とうふのへび」さんです。
 
とうふのへび 豆腐の蛇

むかし、堺の寺地町にいたほとけ心の高い豆腐屋さん、
毎日毎日ちかくの寺に自分のつくった豆腐をおさめてたのですが
豆腐屋のおかみさんは、常にタダで豆腐を持っていく亭主に対して
「そんなぜににならないムダなことはやめなさいな」とクドクドチクチク。

豆腐屋さんはそのご異見をかわしかわして
寺へと豆腐をもっていっていたのですが
ある日のこと、寺の住職から「きょうの豆腐はいりませんよ」と言われて
「なんでですか、どうぞ受けてくださいませ」のやりとり。

「ならば、これをごらんなさい」と、住職が
豆腐屋さんのもってきた豆腐を包丁で割ってみると
アラ! なかから蛇がにょろりんこ。

おかみさんのイヤ!ムダ!――の念が蛇にかわって
豆腐の中に生まれていたんだトカ。


こんなことがあって以来、豆腐屋のおかみさんは
自分を恥じて、文句をたれなくなったそうな。ふーん。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
苗から育てるマニア。「ひとよすぎ」さんです。
 
ひとよすぎ 一夜杉

羽後の国は雄勝郡の杉の宮という森林につたわってたという言い伝えで
むかしむかし、一夜のうちに空からおんなじ大きさの杉の木が
ドサーーーーーっと、いちまんぼん近く降り注いできて
あっという間に、杉の大きな林をつくりだしたのじゃ、とかいうもの。

一夜のうちに、という形式は

琵琶湖の部分がへっこんで、
富士山がずぼっと出現した、とかいう話や

前の日に生えてなかったような大木が現われて、
次の日に枯れてた、「覇図樹」などとも言われたりする木の話など、
いろいろあるわけですが、

この話の場合は、そんな促成っぷりよりも、
ぜんぶおんなじような形にまで育った杉の木を落として来た、という点で
なかなかの几帳面野郎な妖怪でございますなー。という点がなんとなく
印象大でございますよ。うん。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
そっくびポロポロ。「うまざか」さんです。
 
うまざか 馬坂

昨日につづいてまた摂津の国からのアップだす。
刀根山と柴原のあいだのとうげの坂道で、
ここを夜になってから通ると、坂のうえから馬の生首が
ごろごろーっと転がり落ちてきて、ひとをびっくりさせるといったもの。

転がりきったあと、どういう活動をしてるのかは
ほかのおなじような妖怪と同様、みたひとがいないので

ふめい。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
モシモシひびけるふしぎな石。「ぽんぽんせき」さんです。
 
ぽんぽんせき ぽんぽん石

「天王寺詣」でもおなじみの大阪は四天王寺にある石で
鳥居の脇にたってる四角い穴のあいてる石。

これをたたくとぽんぽんとイイ音がして
そのあと耳を近づけてみると、あの世にいる親類の声が
聞こえてくるなどと言われています。

ぽんぽん
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ながれながれてオーシャンへ。「くだりへび」さんです。
 
くだりへび 漂遥蛇 

陸奥の国につたわってるもので、川の上流から
ジャンブラジャンブラと、かまくびもたげた蛇が流れてくるというもので
これを目撃してしまうと、三ヶ月以内に命をパッと奪われてしまうソウナ。

この蛇は、

山で8年間修行をしたという蛇なんだそうで、
これから川をくだって海にゆき、さらに8年修行をすると
晴れて立派に竜神さまになれる、というキャリアな蛇さん。

何年か山にいて、竜みたいなものになるというのは
ほらぬけ」とかとおんなじ感じなのですが
なんでも、この山から海への移動を人間に見られると
修行が白紙になってしまうということから
命を奪う、なんというパワフルな報復にでるんだそうですが
なかなかのうっかりやさんだと言えばうっかりやさんのような気もしたりしなかったり。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
猛獣専門食堂。「じはく」さんです。
 
じはく 茲白

大陸につたわる獣のひとつで、見た目は馬のようななりをしてますが
主な食となるべき獲物は「虎」や「豹」といったたけだけしい獣たち、だという
食物連鎖のかなり高位におたちあそばされるようなおかたでありやす。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ワレワレハ要求ス。「まちいぬ」さんです。
 
まちいぬ 待ち犬 

美濃の国の川上村につたわったいた山のなかにでるもので、
ひとが歩いているまえにポッと現われて
「ほしいほしい」とオクターブ低めの鳴き声をたてたんだとか。

何が欲しいのかは、あんまりよくわかりません。
まぁ、犬(おおかみ)が人語をしゃべってくる時点でビクッとなっちゃうので
要求の語の時点でおどかし要素はグンバツですが。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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