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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
フラッシュエッグ。「めいおうらん」さんです。
 
めいおうらん 明鴨卵

ひかりかがやく明珠のように、ピカーーーーッと
まばゆいひかりを発し続けるという鴨のたまごで、
しばらくそのまま放置しつづけて
賞味不可能なかんじのニオイとカタチに崩れたような状況になっても
その輝度はわりとそのまんまだったそうです。

まれにこういうふしぎな卵がまじってたもののようで、
この話が載ってる『夢渓筆談』にも、2例、話が載ってます。キラ。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
せわせわ発熱。「おせわかぜ」さんです。
 
おせわかぜ お世話風 

寛政3年(1791)ころに江戸で流行したはやり風邪で、
「おそめかぜ」などの仲間です。

「おせわ」という呼び名は、「お染」みたいにソンナ人名なのかな
と、なんとなく思えちゃう響きですが、この呼び名自体は
その頃「それはおそろきお世話ェ」という文句の俗曲が流行ってたから、
「お世話」って付けたのですよ、とかいう事が
山東京山の『蜘蛛の糸巻』って随筆には書いてありました。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
『白沢図』にあったらしい(?)妖怪のひとつ、「すいたん」さんです。
 
すいたん 水淡

漢字で書けば「水淡」で、なんだかさっぱりスッキリ涼しげな見た目ですが
こちらさんは、かまどの中とか近くにニョキっと突然生えてくるというナゾの野菜。

良いこと・悪いことドチラなのか伝わってませんが、
これが生えるのが何かの前兆としてとりあつかわれていたのは
他の『白沢図』の妖怪の面々と大体おんなじ感じだと思われます。

ニョキっ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
眼薬の目玉。「はくえいしゅ」さんです。
 
はくえいしゅ 白影珠

むかし、侯道昌(こうどうしょう)というひとがじぶんの硯(すずり)を
雨の中にだしておいたところ、とつぜん雨つぶに当たった硯が壊れて、
その石の中からポロポロポロっと10つぶぐらいこぼれ出したという
ふしぎな真珠みたいな宝珠。

真珠が眼病の薬に使われてたところからの連想なのか、
これを薬につかってみたところ、眼の病気によく効いたんだトカ。

化石みたいに入ってたんでしょうナ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
採集にご注意。「はちぞういわのへび」さんです。
 
はちぞういわのへび 八蔵岩の蛇

讃岐の国の山田郡、東植田村のはずれにあった大きな岩
「はちぞういわ」の下から夏になると出て来たというへび。

むかしこの場所にいっぱい生えていた
斐麻(ひお 紙の原料となる植物で、雁皮(がんぴ)の古い呼び方)を
抜きに来た男が必要以上に斐麻を採ってたところ、
この岩が急にごろごろごろーんとのしかかってきて男はペシャンコ。
この蛇はその男がなったものなんだトサ。

よくばるもんじゃないね、というご教訓。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぢごくのふれいむ。「あくか」さんです。
 
あくか 悪火

お寺の造営のため、だとか、五重塔の改修のため、だとか、
お芝居の法界坊みたく、もったいぶった理由をつけて
善男善女から喜捨のおかねをちょうだいしては、
その全額を自分のポッポにしまいこんで、ぜいたくざいまい。

――そんな悪どい仕業をやってのけたような人物が
因果応報、最期のときにおそわれるという極熱の炎がコチラで、
河内の国の石川郡にいた石川沙弥(いしかわのしゃみ)という
なまぐさ坊主のお話など、各地にいろいろサンプルは出て来ますようで。
今月の「和漢百魅缶」の舞いはじめのアップは
めでたく、大きく、甲かたく、「おおえび」さんです。
 
おおえび 大海老

陸前の国の柴田郡の海老穴にいたという巨大なえびで、
海老穴っていう地名も、これが神社の裏の山に穴ほって住んでたとこから
ついたんだ、との一説がありますようです。

なんでも、若い娘のいけにえを求めてた時期もあったそうで、
蟹坊主などに代表されるカニたちのおばけにも対抗できる
エビ派のおばけのなかでもなかなかの看板。
こんげつの千穐楽に「和漢百魅缶」へアップしますのは
お礼はブラック三杯。「おかねいなり」さんです。
 
おかねいなり お鉄漿稲荷

先日につづいて、また堺からのおかた。

戎之町の新橋のたもとにあるお稲荷さんで
むかし、ここに現われた、ひとの歯の痛みを治してくれる
どこの誰だかわからないナゾの女のひとをまつったものです。

(たぶんお稲荷さんの化身だろう、というナゾの結論から稲荷になってる)

歯が痛いなぁ……というひとがこの近くを通りかかると
若い女のひとが現われて、「ちょっと、あなた、治してさしあげましょう」
と、そのひとのほっぺたをなでなでしてくれたというもので
なでてもらったひとからは、スッと、痛みが無くなってしまったんだそうな。

あまりのびっくりに「何か礼をしたい」と、クランケが言うとナゾの女のコは
「礼はいりません、ただ茶碗に三杯おはぐろを川に流してください」と
必ず返してきたそうで、そのお礼のしかたから「おかね(鉄漿)」という
呼び名も出来たんだそうじゃ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ももたろうの登場方法。「とうふのへび」さんです。
 
とうふのへび 豆腐の蛇

むかし、堺の寺地町にいたほとけ心の高い豆腐屋さん、
毎日毎日ちかくの寺に自分のつくった豆腐をおさめてたのですが
豆腐屋のおかみさんは、常にタダで豆腐を持っていく亭主に対して
「そんなぜににならないムダなことはやめなさいな」とクドクドチクチク。

豆腐屋さんはそのご異見をかわしかわして
寺へと豆腐をもっていっていたのですが
ある日のこと、寺の住職から「きょうの豆腐はいりませんよ」と言われて
「なんでですか、どうぞ受けてくださいませ」のやりとり。

「ならば、これをごらんなさい」と、住職が
豆腐屋さんのもってきた豆腐を包丁で割ってみると
アラ! なかから蛇がにょろりんこ。

おかみさんのイヤ!ムダ!――の念が蛇にかわって
豆腐の中に生まれていたんだトカ。


こんなことがあって以来、豆腐屋のおかみさんは
自分を恥じて、文句をたれなくなったそうな。ふーん。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
苗から育てるマニア。「ひとよすぎ」さんです。
 
ひとよすぎ 一夜杉

羽後の国は雄勝郡の杉の宮という森林につたわってたという言い伝えで
むかしむかし、一夜のうちに空からおんなじ大きさの杉の木が
ドサーーーーーっと、いちまんぼん近く降り注いできて
あっという間に、杉の大きな林をつくりだしたのじゃ、とかいうもの。

一夜のうちに、という形式は

琵琶湖の部分がへっこんで、
富士山がずぼっと出現した、とかいう話や

前の日に生えてなかったような大木が現われて、
次の日に枯れてた、「覇図樹」などとも言われたりする木の話など、
いろいろあるわけですが、

この話の場合は、そんな促成っぷりよりも、
ぜんぶおんなじような形にまで育った杉の木を落として来た、という点で
なかなかの几帳面野郎な妖怪でございますなー。という点がなんとなく
印象大でございますよ。うん。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
そっくびポロポロ。「うまざか」さんです。
 
うまざか 馬坂

昨日につづいてまた摂津の国からのアップだす。
刀根山と柴原のあいだのとうげの坂道で、
ここを夜になってから通ると、坂のうえから馬の生首が
ごろごろーっと転がり落ちてきて、ひとをびっくりさせるといったもの。

転がりきったあと、どういう活動をしてるのかは
ほかのおなじような妖怪と同様、みたひとがいないので

ふめい。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
モシモシひびけるふしぎな石。「ぽんぽんせき」さんです。
 
ぽんぽんせき ぽんぽん石

「天王寺詣」でもおなじみの大阪は四天王寺にある石で
鳥居の脇にたってる四角い穴のあいてる石。

これをたたくとぽんぽんとイイ音がして
そのあと耳を近づけてみると、あの世にいる親類の声が
聞こえてくるなどと言われています。

ぽんぽん
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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