氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
おはぐろーおはぐろー。「あさくさのけじょ」さんです。

『新御伽婢子』に話が載っているもので
雪の夜に、太田三郎右衛門(田の字に「だ」というふりがながあるので「ただ」?)
という武士が漢詩を思い浮かべながら「いい雰囲気だー」と
外をながめていると、いきなり車輪のようにでかい女の顔が出て来て
ニヘッと笑いかけて来た、というものです。
三郎右衛門がズバッと斬りつけると、この顔はパッと消えます。
すぐに下男を呼んであたりを探させると斬られたとおぼしき血のついた髪が
ひとたば落ちてたので、これが化女の髻(もとどり)であろう、と
保管していたそうですが、何年たっても、その髪は黒々つやつやしてたんだソウナ。
おはぐろーおはぐろー。「あさくさのけじょ」さんです。

『新御伽婢子』に話が載っているもので
雪の夜に、太田三郎右衛門(田の字に「だ」というふりがながあるので「ただ」?)
という武士が漢詩を思い浮かべながら「いい雰囲気だー」と
外をながめていると、いきなり車輪のようにでかい女の顔が出て来て
ニヘッと笑いかけて来た、というものです。
三郎右衛門がズバッと斬りつけると、この顔はパッと消えます。
すぐに下男を呼んであたりを探させると斬られたとおぼしき血のついた髪が
ひとたば落ちてたので、これが化女の髻(もとどり)であろう、と
保管していたそうですが、何年たっても、その髪は黒々つやつやしてたんだソウナ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
チュンチュンチッチッ、「やますずめ」さんです。

土佐の国にも割りと広く伝わってた「よすずめ」(夜雀)の一品種で
まぁ、単に呼び名にちっとぱかし差異があるというだけで
基本は、夜の道を歩いているとうしろからチッチッと
なんだか雀みたいな音をたてる何かがついて来る、というものです。
これを追っ払うためには
着物のたもとの部分の糸をポイと投げてやるとイイ、と言われていて
これが伝わってるあたり(四万川)のひとは
着物のたもとのトコロの糸をはじめから余分にチョロっと伸ばして置いて
いざ「やますずめ」についてこられたりした時のために備えたりもしてたそうな。
(もともとは別の魔除けな用途のために糸を出してたのかも、って感じもするネ)
チュンチュンチッチッ、「やますずめ」さんです。

土佐の国にも割りと広く伝わってた「よすずめ」(夜雀)の一品種で
まぁ、単に呼び名にちっとぱかし差異があるというだけで
基本は、夜の道を歩いているとうしろからチッチッと
なんだか雀みたいな音をたてる何かがついて来る、というものです。
これを追っ払うためには
着物のたもとの部分の糸をポイと投げてやるとイイ、と言われていて
これが伝わってるあたり(四万川)のひとは
着物のたもとのトコロの糸をはじめから余分にチョロっと伸ばして置いて
いざ「やますずめ」についてこられたりした時のために備えたりもしてたそうな。
(もともとは別の魔除けな用途のために糸を出してたのかも、って感じもするネ)
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
昨日のスペクタルからうってかわって、「もものはのじょろう」さんです。

手鞠唄(てまりうた)と言いますと、大体は
せんばやまの狸を食っただの、みかんの国の行列についてっただの
そういったものが人口膾炙していますが、こちらの
桃の葉を刻んだらキレイとブサイ女郎が出て来た、というものも
手鞠唄のなかに出て来るへんなもののひとつでござい。
と、いうわけで、あとは
「外国の文化を吸収してばかりで、自国の旧い事にくらいのはイカン!」と
発奮してた昆石センセイが1894年に出版した『時代子供うた』にも
入ってる、こちらさんがたが出て来る手鞠唄を記して本日は紹介おまり。
お月様お月様 ナタ一挺お貸し
何にしやる 桃の葉を刻む
桃の葉の中から
うつくしい女郎と 汚い女郎と 化粧して出やる
ドコへ行きゃる 熊野へ行ゃる
熊野の道で日が暮て 千本榎へ火を付けて
付けても付けてもあかりが無い
向ふの障子を蹴破って おうま三びき飛び出して
後のお馬が言ふことにゃ
あの猿焼いて喰お この猿焼いて喰お
(狸喰うよりワイルド)
昨日のスペクタルからうってかわって、「もものはのじょろう」さんです。

手鞠唄(てまりうた)と言いますと、大体は
せんばやまの狸を食っただの、みかんの国の行列についてっただの
そういったものが人口膾炙していますが、こちらの
桃の葉を刻んだらキレイとブサイ女郎が出て来た、というものも
手鞠唄のなかに出て来るへんなもののひとつでござい。
と、いうわけで、あとは
「外国の文化を吸収してばかりで、自国の旧い事にくらいのはイカン!」と
発奮してた昆石センセイが1894年に出版した『時代子供うた』にも
入ってる、こちらさんがたが出て来る手鞠唄を記して本日は紹介おまり。
お月様お月様 ナタ一挺お貸し
何にしやる 桃の葉を刻む
桃の葉の中から
うつくしい女郎と 汚い女郎と 化粧して出やる
ドコへ行きゃる 熊野へ行ゃる
熊野の道で日が暮て 千本榎へ火を付けて
付けても付けてもあかりが無い
向ふの障子を蹴破って おうま三びき飛び出して
後のお馬が言ふことにゃ
あの猿焼いて喰お この猿焼いて喰お
(狸喰うよりワイルド)
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ばばーん。昨日より凶悪にしまして、「しとりのいけのだいじゃ」さんです。
なかなか昔話や俗信の数を保有するのが困難なお国のひとつ
(単に、こっとんきゃんでいの情報機関に資料が少ないだけデスガ)
淡路の国にアッタトサと伝わるもので、
しとりの池という池に住んでいて、人々を食べたりゴックンしたりと
いろいろと害をなしていた超大蜿蜒たる大蛇さまです。
これが居たのでは、人民を安心させることはできぬ、と
これを射たのが、土地のとのさま船越五郎左衛門。
一矢、二矢と馬上から自慢の弓から射て放てば、
苦しみもがいておどりかかってくる大蛇。
追い追われつ追われつ追いつ、うろことひづめの大競争。
ついに城までついたとき、城門になだれかかってきた大蛇を
家臣のひとり納地という武士が、刀でエイヤッ。
首がころんと落っこったのですが、その時、大蛇の最後のちから
毒気をあたりにふりまいて、納地・殿の馬・五郎左衛門、
いずれの命も奪っていきましたトナ。
ばばーん。昨日より凶悪にしまして、「しとりのいけのだいじゃ」さんです。

なかなか昔話や俗信の数を保有するのが困難なお国のひとつ
(単に、こっとんきゃんでいの情報機関に資料が少ないだけデスガ)
淡路の国にアッタトサと伝わるもので、
しとりの池という池に住んでいて、人々を食べたりゴックンしたりと
いろいろと害をなしていた超大蜿蜒たる大蛇さまです。
これが居たのでは、人民を安心させることはできぬ、と
これを射たのが、土地のとのさま船越五郎左衛門。
一矢、二矢と馬上から自慢の弓から射て放てば、
苦しみもがいておどりかかってくる大蛇。
追い追われつ追われつ追いつ、うろことひづめの大競争。
ついに城までついたとき、城門になだれかかってきた大蛇を
家臣のひとり納地という武士が、刀でエイヤッ。
首がころんと落っこったのですが、その時、大蛇の最後のちから
毒気をあたりにふりまいて、納地・殿の馬・五郎左衛門、
いずれの命も奪っていきましたトナ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ことのほかライスたべすぎ。「なななべ」さんです。

安芸の国は佐伯郡、宮山のふもとに出たというもので、
そのあたりで畠仕事をしていた三郎右衛門という男が
さて、腹も空いたからメシにするか、と野良でごはんを炊いて、
さぁ、いただきますかとフタを開けてみると中身はカラッポ。
……どこにおこめは行っちまったんだろう、と考えつつも
腹が減っては知能も湧かぬ。もう一度、ごはん炊きにかかります。
すると、これもフタを開けてみると、カラッポ。
狐やら狸やらが化かしてるのかなぁーーと思いながら
もう一度、おみずとおこめを入れて炊けども、またカラッポ。
計・七回、ごはんが消滅したところで三郎右衛門は
「これは確実におかしい、なんかこわい!」と思い(少し鈍行な気もする)
その場をバーーーーッと逃げ出したところ、後ろからガサガサッと
おそろしい姿のものが追いかけてきたので、さらにびっくり。
川向こうまで死ぬほどの速さで駆けて行って、
なんとかおばけから逃げられたのですが
「炊きも炊いたり喰いも喰ったり、七鍋ながら口惜しいぞ」という
おばけの声が耳に残って、ぽっくり死んでしまいましたトサ。ぶるぶる
ことのほかライスたべすぎ。「なななべ」さんです。

安芸の国は佐伯郡、宮山のふもとに出たというもので、
そのあたりで畠仕事をしていた三郎右衛門という男が
さて、腹も空いたからメシにするか、と野良でごはんを炊いて、
さぁ、いただきますかとフタを開けてみると中身はカラッポ。
……どこにおこめは行っちまったんだろう、と考えつつも
腹が減っては知能も湧かぬ。もう一度、ごはん炊きにかかります。
すると、これもフタを開けてみると、カラッポ。
狐やら狸やらが化かしてるのかなぁーーと思いながら
もう一度、おみずとおこめを入れて炊けども、またカラッポ。
計・七回、ごはんが消滅したところで三郎右衛門は
「これは確実におかしい、なんかこわい!」と思い(少し鈍行な気もする)
その場をバーーーーッと逃げ出したところ、後ろからガサガサッと
おそろしい姿のものが追いかけてきたので、さらにびっくり。
川向こうまで死ぬほどの速さで駆けて行って、
なんとかおばけから逃げられたのですが
「炊きも炊いたり喰いも喰ったり、七鍋ながら口惜しいぞ」という
おばけの声が耳に残って、ぽっくり死んでしまいましたトサ。ぶるぶる
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
地味に歴史のある妖怪料理のひとつ、「てんぐのやきとり」さんです。

昨日は、ツメだったのですが、本日は中身です。
なまえのごとく、天狗の羽根をモスモスむしって、
お肉をこんがりんこと炭火で焼き上げたものです。以上。
「天狗」さんたちは鳥羽絵の頃から
羽があるから、たまごから生まれるンでしょ、とか言われたり
(鳥羽絵では、木からデカイたまごが落ちてきたりする様子で描かれる)
いろいろと鳥あつかいされる事が多いのですが
たまごが出て来るなら、やっぱり、こういうものも
江戸時代から想像されておりましたようで
おんなじような事を散々やってる新・妖怪党としましては
なかなかステキステキ。
地味に歴史のある妖怪料理のひとつ、「てんぐのやきとり」さんです。

昨日は、ツメだったのですが、本日は中身です。
なまえのごとく、天狗の羽根をモスモスむしって、
お肉をこんがりんこと炭火で焼き上げたものです。以上。
「天狗」さんたちは鳥羽絵の頃から
羽があるから、たまごから生まれるンでしょ、とか言われたり
(鳥羽絵では、木からデカイたまごが落ちてきたりする様子で描かれる)
いろいろと鳥あつかいされる事が多いのですが
たまごが出て来るなら、やっぱり、こういうものも
江戸時代から想像されておりましたようで
おんなじような事を散々やってる新・妖怪党としましては
なかなかステキステキ。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■ホームページ
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
カテゴリー
最新記事
(03/04)
(03/03)
(03/02)
(03/01)
(02/28)
最新コメント
[01/24 دکوراسیون منزل]
[11/29 NONAME]
[05/08 100]
[01/13 佐藤]
[01/05 ひょ―せん]
アーカイブ
新・妖怪党 部署一覧
Logo:Cyusonzi Ryunosuke
Design:O-Onigami Georgenomikoto
2008 新・妖怪党
Logo:Koorintei Hyousen
YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
Design:O-Onigami Georgenomikoto
2008 新・妖怪党
Logo:Koorintei Hyousen
YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
Design:O-Onigami Georgenomikoto
2008 新・妖怪党
Logo:Koorintei Hyousen
YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
Design:O-Onigami Georgenomikoto
2008 新・妖怪党
最新トラックバック
フリーエリア