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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぐるぐるぐるぐるお腰がぐるぐる。「しゅか」さんです。
 
しゅか 珠蝦

漢字でカキマセバ「珠」に「蝦」で、「しゅか」でございます。

むかしむかしのおおむかし、
大陸を治めていたおうさまが舜(しゅん)だった時代に、

お腹に穴があいていて、そこに棒をさしこんで
エッサッホイサとかついで歩いたりする格好で
おなじみ(?)な「かんきょうじん」たちが
しゅべつぎょ」(『淮南子』の表記で言えば珠鼈)といっしょに
献上して来た、っていうことが記されている甲殻類でござい。

厳密にいうとなんなんでしょ?
タマゴがいっぱい、こもちエビ、みたいなもんだったんでしょかね。これは

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本日の「和漢百魅缶」へのアップするトキワのミドリは
おとといのサクラ、きのうのウメに続いて、「おしおきまつ」さんです。

おしおきまつ 刑場松

尾張の国の知多郡の河和(こうわ)ってところに昔はえてた
松の大木で、この枝を切ったり、この木に登ったりすると
不意に震えがたってビョーキになったりするョ、と言われてたんだトサ。

(随分むかしに、この木のあった辺りの田んぼが無くなったので
 いま、この木が生えてた頃の面影は無くなってるそうです)

この松の木が生えてた田んぼのあたりは
むかし、そのあたりを治めてた殿様の領地の刑場だったそうで
この「おしおき」っていう呼び名はそういう土地がらが名前に残ったもの。


フー、無事に、「うめまつさくら」で揃えることが出来ました。
ハハハハハハハハハハハハハハ(時平さまのような笑い声)
「妖界東西新聞」が年に一度の休刊と設定している「妖怪の日」であり
水木しげる・高木ブー・ひょーせん、のバースデーでもある
本日の「和漢百魅缶」へのアップぽろぽろりんは
妖界随一の摘果と土用干しのプロ。「うめどろぼう」さんです。

うめどろ 梅盗人

むかし仙台に出たというふしぎなもので、
梅が実るころに木からまるごと実を消してしまいます。

しかし、これに襲われた家には

秋になると決まってぴったり100粒、
美味しい梅干がいつの間にか置かれていたりしたんだトカ。

実になんともふしぎな感覚。



※クロヌシカガミのプロバイダメンテナンス中につき、
メンテナンス終結まで和漢百魅缶本ページへのリンクは敷設しておりません。足から酢。


――だからっていうわけでもないですが、
妖怪の日、記念の、おまけ。

梅盗人-初デザイン時のイラスト

1999年に「うめどろぼう」 デザイン一発目のイラストを
スポーンと、蔵出しします。(梅干っポイでございましょ)

(註)画像の下にあるナンバーは、
当時のデザインノートの中でつけてた管理用の通し番号です。

本日の「和漢百魅缶」へのアップにょっきにょきは
三月の異名のひとつは花見の月。「いとざくらのせい」さんです。
 
いとざくらのせい 糸桜精

信濃の国の飯田に生えていたという大きな糸桜の古木。
精霊がやどっていて、雨がしょぼしょぼ降る日などに
この木のちかくを通ると、「お笠まいろうお笠まいろう」という
おんなの声が聞こえてきたりして、うすら怖いので
あたりの人々は雨の日には近くをナルベクとおらなかったんだトサ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップうるうるは
平和な?血のまじない。「くじかのち」さんです。
 
くじかのち 麕の血 

「くじか」っていうのは、ちっさな鹿のなかまのひとつで、



こういう漢字。「くじか」自体は訓読みで、大陸の音でいうなら「きん」とか「ちゃん」
 
この血をまぜて「いれずみ」をすると、そのひとは刀を目にしただけで
体がびくびくガタガタぶるりんこっと震えだしてしまい、
センソー、ケンカ、コゼリアイは、絶対ムリ!な「臆病やまい」にかかっちゃう、
というふしぎなおまじないでございます。

これは、もともと「麕」の心臓や肝をたべたりすると
おくびょうものになってしまうヨ、という大陸の言い伝えから来てるもので、
これを引っぱってきて、血を混ぜていれずみにする、という風に脚色して
『けいせい魔術冠』の登場人物、鵜の羽(うのは)と品川四郎(しながわしろう)の挿話に
差し込んだのは、並木正三センセイ。

むかしむかしの大阪のお芝居には、この手の
こまっかい設定のついたおまじないがよく出て来るものです。ハァ。


どろんどろん
本日の「和漢百魅缶」へのアップちょっちょこりんは。
今月はなぜか「き」語尾が3連中。「けいき」さんです。
 
けいき 慶忌

「きんりゅうせき」、「せんき」につづいて「き」つづきの本日のこちらさんの
おなまえは「けいき」、漢字でかくと「慶忌」で、プラスマイナスゼロな感じの字面。

お椀の舟の「いっすんぼうし」よりは大きめ?な4寸くらいが
こちらさんの背のたけの数値でございまして、はやい話が、こびと様で、
『管子』に載ってる解説によれば
黄色いきものに、黄色のかんむり、黄色のきぬがさをさしかけてるそうで、
なんともコーディネートカラーのゆき届いたおかた。

大陸の大昔のおばけに特有の「名前をよびかける」という型も持っていて
名前をよばれると、どんなに遠くにいても、呼ばれたところに現われるらしいのですが
どういうひとが呼んだんでしょうかね? んー?
さて本日の「和漢百魅缶」へアップのいたしますのは
実はこれで百魅缶に同音が3つめ。「せんき」さんです。

せんき 銭鬼 

「旋亀」、「疝鬼」、と来て、こんどは「銭鬼」とつづっての「せんき」さんです。
読んでこれ字のごとく、字面は性質をあらわしすぎなおかたでして、
直訳すれば「ぜにのゆうれい」、ご存知、欲張りもののゆうれいさんであります。

狂牛寺文庫」にもいくつかあげてる
妖怪っぽくなるようなもの言葉や物事を妖怪にこしらえた、
という形式の江戸時代の本には、「おかね」にまつわるものも多く出てくるのですが
あちらの場合は、どちらかというと、
「あのけちんぼってばヤダネェー」とか「イヤァー支払いに困ったアハハ」といった、
江戸ッ児の金銭感覚(つかうときにドバッとつかう。あとのことは余り考えてなかった)を
ぶち込んであるもので、ほんのちびっと感覚は違うのかしらネ。
桃の花咲く上巳の節句の「和漢百魅缶」へアップのおかたさまは
お節句ですので、おごそかに「きんりゅうせき」さんです。
 
きんりゅうせき 金竜石

上巳ですから、巳(みぃ)にかかわるものから何か、ということで
こちらのかみさまを選り抜き致しました。ニョロ。

武蔵の国は橘樹郡、苅宿村の苅宿神社にまつられている
ふしぎなまぁるい石で、こちらの神社のご神体さま。

この村には、むかしむかし平将門がおとずれた、という昔話があるので
この石にも、平将門が関連しているうんぬんの説があるそうですが
いつこのお宮が出来たのかがよく知れてないので、
実際はどうだったのかは、あんまりヨクワカンナイ。
花の三月、花粉の三月、花の舞台の「和漢百魅缶」ふたつめのアップは
おそなえものをおくれよナ。「とうごろう」さんです。
 
とうごろう 東五郎 

陸前の国は登米郡の大関川につたわるもので、一名、東五郎明神。
釣りざおや網をつかって川でおさかなを捕るときには、
いちばんはじめにかかった魚をいっぴき、こちらさんにおささげ申さぬと
その日の漁の成果が、いつのまにやら影もかたちも消え失せてしまう
と、言われてつづけておりましたそうでござります。

お初のものをささげたてまつる、ということは
むかしから、自然のめぐみに対して
何かしら人間が敬意を示すために行なっていた動作なので
この、はじめに捕れた魚をささげないとイケナイヨというのも
やっぱり、川の恵みに対する敬まいのあらわれ、ナノデショウナ。

ぴちぴち。
花の三月、花粉の三月、花の舞台の「和漢百魅缶」はじまりはじまりのアップは
音もれみたいなおかた。「さなだやまのようかい」さんです。
 
さなだやまのようかい 真田山の妖怪 

むかし摂津の国の真田山で、山寺(やまでら)というお武家が遭遇したという妖怪で
歩いているうしろから、「ゴニヨゴニョゴニョ…」とひとが話してるような声を
間欠ありつつも、えんえんと、たててきた、というしろもの。

「この声はなんだ……!!」 と、イライラしてきた山寺うじ、
道をうしろに振り返って見てもそれまで誰もいなかったのに
フト見ると、町人風のオトコと、虚無僧が後ろに。

だんだん近づいてくるそのふたりづれをチラチラと見ていると
どうもなんだか虚無僧の顔がおかしい。
(あの独特のかぶりものをスッポリかぶってなかったので、見えた)

「いままでの変な声をたてていた妖怪にちがいない、よし、真後ろに来たら斬ろう!」
と、丹田にパワーをこめて、神経はピリっパリ。
いま真後ろに来たであろう! という瞬間に、くるっと振り返ると

「ギャー!!」

おどろいていたのは、町人ひとりだけで、虚無僧は影も形もなかったトサ。



以上、『北窓瑣談』に南谿センセイが書いてる文をモトに
おちゃらかしてみた次第ですが、この文には、このあやしい虚無僧の顔が

「ちりがみにてつくりたるかおのごとし」

という具合だったので「あやしい!!妖怪だ!!」と確定したと出ていて、
なんだか、その、ルイス・キャロルの文章でも読んでるみたいな
ふしぎな感覚に満ちあふれる気がしたりもする一文であります。ハイ。




「ちりがみにてつくりたるかおのごとし」って書いてあるから
ホントに原画はちりがみで作って、スキャニングしています。


押し絵みたいになってるのデス。もっこり。
さて今月の「和漢百魅缶」千穐楽のアップどすん! は、
時代とともに目の玉の数が進化してます。「しゅべつぎょ」さんです。
 
しゅべつぎょ 珠鼈魚

『山海経』に載ってるへんなおさかな(ホントは爬虫類?無脊椎動物?)で
足がまず6つ。肺臓みたいなすがたかたちをしてるんだトサ。

目の玉は、諸本諸書によってバラバラと数が違って、
絵にあるごとく、2つ、4つ、6つが存在するのですが

(2は特に数を書いてない『山海経』や『初学記』のスタンス、
 4は『南越志』のなかにあるとゆー解説文、6は『禽虫典』の註)

一部では、クラゲだかウミウシみたいなふにょふにょな形に
目の玉がふたつだけついてる、みたいな絵も伝わっていて、

『山海経』の中身を絵にした本やら絵巻やらの
「フタシカサ」を露呈しがちな一体であります。



(足、6本、ってのはどの絵でも共通してるのが面白い点。)
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
けっきょく正体はみしらぬコ、「みしまのきぎょ」さんです。
 
みしまのきぎょ 三島の奇魚 

伊豆のお国のいちのみや、三島大社の境内にあった池から
明治40年(1907)にびょっこりんこと見つかったという、みょーでふしぎなおさかなさん。

おさかなさんとはいうものの、足が四ッはえていて、しっぽは二ッ、
眼の玉がピカピカとひかるおかんばせは爬虫類のような感じだったといいますから
もしかしたら、トカゲやらイモリやらの仲間だったかも知れませんが
寸法は一尺ぐらいあったといいますから割と大したもの、

三島大社のおまつりに、これが見世物として出たらしいですが
その後、この奇魚のいかなりましたかはサテ、ハテ、
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

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