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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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本日の「和漢百魅缶」へのアップは、収穫への感謝な祭りも過ぎた頃に、
こういうものをニョキニョッキ。「またののごろうのやかた」さんです。

またののごろうのやかた 俣野五郎の館

源平ごろの武士のひとり俣野五郎景久(またののごろうかげひさ)の
館が建っていた、という土地につたわる言い伝えで、

ここに立ち入ったり、寝ころんだりするとよくない事がまきおこったり、
ここを耕して何か作物をまいたりしてもろくな収穫がえられなかったり、
いろいろと踏み込むのはヨロシクナイ土地である、そっとしときましょ、
という事で、その館跡はぞうりも鍬鋤も入らなかったというそうじゃ。
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本日の「和漢百魅缶」へのアップ。ジャッポンは、
三河の国のかっぱの中から、「とっこ」さんです。
 
とっこ

昨日のアップが、お酒な如来さんでしたから、
今日は酔い覚ましにお水を、ということで
三河の国の碧海郡のせせらぎの中からピックアップしました。

ほかの河童や池や淵の主と同様、
祗園さまのお祭りのころ(いまの暦だと7月ごろ)になると
活動がはげしく活発化するようで、
その時分に水遊びをするのはイケナイヨ、とたしなめられてたそうナ。

それにしても、この時季に
水泳のはなしなんてのは、夏炉冬扇でオツなもんでげすナ。へへ。
本日の「和漢百魅缶」、通算でいえば2350体目のアップさまさまは、
のみあみだぶつ。「やけのみだにょらい」さんです。
 
やけのみだにょらい 焼呑陀如来 

一筆庵こと渓斎英泉シショーの書いた『善悪道中記』に出て来るもので
「あみだにょらい」をモトに、やたらがぶ飲みをしてお財布に打撃を与える
ひとの性質をブチ込めて書いた地口デザインのほとけさま。

この仏像が置かれてるというお寺の名前は、
その名も、不経済散財寺(ふけいざいさんざいじ)。

とんでもなくワカリヤスイ寺号です。シショー。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、昨日の婆々居淵から
ずいぶん南にドンブラ、コッコ、「とうせんぶちのぬし」さんです。
 
とうせんぶちのぬし 唐船淵の主

九州からまた船にのってチャプコンチャプコン、屋久島にある
唐船淵(とうせんぶち)という淵にやどっていた、ぬしで、
子供を水の中に引き込んでしまったりしたといいます。

むかし、森の中で木々が自分の子が七ッになったら
唐船淵の主が水の中に引き込む事にしてる、と聴いた猟師が
「偶然でも知ったるは幸い」とコレを警戒して、無事にその難を避けた、
という昔話などが伝わっておりやす。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、勤労感謝の日ですから
キンキンカンカンと、「ばばいぶち」さんです。
 
ばばいぶち 婆々居渕

越前の国は敦賀にあった渕で、そこにあった岩からニョッキリ幹を生やした
老松のえだのうえに、夜になると出た、という婆さま姿のおばけで、
カンカンと鉦(かね)を打ち鳴らしながら念仏を唱えていたといいます。

このばばあがいたので「ばばいぶち」という渕の呼び名が出来ましたトカ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、ちょっと名前が
ながいおかたじゃ。「からたちやまのあおだいしょう」さんです。
 
からたちやまのあおだいしょう 枳殻山の青大将

下総の国の結城郡あたりにあるわらべうたに出て来るもので、
水屋のおかみさん(あるいは水汲みの娘)のイノチを取った、という
とってもサスペンスなおかた。

巨大ダとか、猛毒ノ持チ主ダとか、多頭デ飛行デ火ヲ吹クゼとか、
いったものはないのですが、歌の中で「命を取った」っという文句が
出て来るのでミョーにおっかない存在として子供衆には思われてたみたいデス。
じゃーっと参りましょう、本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
影が歩くはやっぱり不吉。「ほりのばけもの」さんです。
 
ほりのばけもの 堀の化物

『諸国百物語』などにある話に出て来るもので、
森家(森蘭丸、とかの森さん)の屋敷の堀からときどき
稚児のかたちや、被衣をかぶった女のすがたをした
なんだかよくわかんない影みたいなものが出て来て、

夜の屋敷のなかをとぼとぼうろうろ歩いたりしていた、というもので
ふしぎなものだ、しょうたいふめいだ、と近習たちが話し合っていたら
それから時がたって一年後ぐらいに森の殿様が亡くなった、という話。


つまり、妙なものが屋敷に出るのは、不吉なきざし、
という大陸の昔話にある型にしたがった展開のおはなしで、

じっさい、この影みたいなものがなんだったのかが
ぜんぜんワケわからないのも、実に大味で大陸てき。
通算でいえば上昇な2345体目、本日の「和漢百魅缶」へのアップは
エネルギー源はアルコールでしょう、「かめのみや」さんです。
 
かめのみや 甕の宮

むかしむかし、伊達さまのご家中にいた熊谷というさむらいの屋敷に
空を飛んで来たミョーな甕(かめ)が不時着、安置。
これはいったいなんじゃろう……と神主さんに診てもらったところ、

「にゃむにゃむ、こりは神代のむかし、やまたのおろちを退治るとき
 つかわれた酒をみたした甕のひとつである、ありがたきものじゃ」

と、いうご診察がくだったので、以後、熊谷家では
これを屋敷の神さまとしておまつりしておりましたトサ。


それから時は数十年、ある年のこと、
伊達のとのさまが、「これ、熊谷の家にあるという甕を一度みてみたい」と
仰せになったので、これをお城に持参しようとしたところ、
お城の門前でこの甕がとてつもなく重くなってしまって、
何十人の武士がウントコショとふんばっても動かせなくなり、

「これはさすがの御甕大明神じゃ」と、
伊達さまは城での観察をあきらめた、という昔話も残ってござる。
今年の酉の日は二の酉までデス、ということで「和漢百魅缶
今年のお酉さましばり第2弾は、「やまどりのなまくび」さんです。
 
やまどりのなまくび 山鳥の生首

陸前の国は栗原郡あたりの山で伝えられている
山鳥たちの化け種目のひとつでございまバード。

夜、山小屋などにつめていると、ドンドン、ドコドン、と戸をたたく音がするので
誰だろう、と開けてみると、いきなり生首がコンバンハと飛び込んでくるというもの。

ある剛胆ものが、これをチョイとつかまえて袋に入れておいて
朝になってから開けて見たら、なかには山鳥が入ってたんだトサ。
めっきり寒くなって参りまして、雹が降ったところも
ちらちらござる本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
オー、ブレスユー。「げぼげぼばあさん」です。
 


下総の国は印旛郡、宗像村の師戸というところにまつられてる
しわぶきばばあ」とか「せきのばあさん」とかの仲間で、
お茶をおそなえすると、風邪の回復する願掛けになりますとのこと。

「下総の連中がまだあんまり多くないじゃないですか」という楽屋内での意見と
「そろそろ風邪やらインフルやらが流行りだしてますなー」という風聞とを
プラスミックスして出て参りました次第。


うがい、てあらい、お茶そなえ。
おかぜのようじん、ごようじん。
本日の「和漢百魅缶」へのアップぷるっぷるっは、
間接的な生みの親は蘆花。「ふるふる」さんです。
 
ふるふる 兢々

徳富蘆花(とくとみろか)の小説を読んでたら「兢々」って字が
よく出て来たので、「震々」さんの仲間としてデザインしたニューフェイスさんです。

「兢々」は明治のころのバリバリ傍訓つけまくり時代の新聞・雑誌では
「ふるふる」とか「びくびく」とか訓ませてた語でござる。


服のデザインは、こっとんきゃんでいデザイン部の独断と偏見により
ぶるぶるよりも更にモダンに。
本日の「和漢百魅缶」へのアップぼやぼやりんは、
植物のようで植物でなし。「ばけやなぎ」さんです。

ばけやなぎ 化け柳

夜、川ばたなどに生えているやなぎの木の近くを通ると、
いきなり、柳の枝から青白くて怪しい光がぼわーっと出て来て
ひとをびっくり仰天させるといったもので、

青鷺(あおさぎ)などがこれを起こしている、と考えられていました。

川っぺりで人間を化かしていた生物たちというのは
かわうそ、と、さぎ、が代表選手だったのですが、
かわうそ達が現実ですっかり滅んでしまったこんにち、
まだフワフワと川で見ることも出来る、さぎ達ですが
すっかり全国各地で人々の身近な生物、という席をしめては無く、
なんだかノンキに化け術どころではない、という様子ですナ。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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