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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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本日の「和漢百魅缶」へのアップ、まず1枚目はこちら、ドーン。
なまあしゴックン。「じゃのあし」さんです。

じゃのあし 蛇の足

へびのあし、といえば、「誰がはじめに蛇が描けるか勝負しよーぜ」で
おなじみの「蛇足」という故事がありますが、

こちらは、そんなあるはずのない蛇の足を、
見れたりしたら、幸運の前触れでございますのよ、という言い伝え。
 
蛇のぬけがらをおさいふに入れて置くとイイ、とか
家の敷地から蛇がするする逃げ出していくのは衰運のきざし、とか
へびさんは、財政関係に縁深い俗信がミョーに多すぎて面白いですナ。


さて、本日は急遽のさしこみで、もう1枚、Yさまのおすすめによって、
本日できたてほかほかの新ものをば、「えーぺっくめ」さんです。
 
えーぺっくめ えーぺっく女 

なにがモトになってるのかは、最近の世界情勢ニュースとかを読めば
おわかりのことと存じますが、それがどう炭酸水に関係あるのかと問われたら

例のおえらいさんがたの御来駕にあわせて警戒を強めたら
自動販売機まで戒厳しちゃって、ノドがかわいた、とまで言及するのみのみ。(呵)
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さて、本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
じろーっとのぞいてみてごらん。「すがたみのい」さんです。
 
すがたみのい 姿見井

各地にぽちぽちと点在していろいろな呼び名があるそうですが、
だいたいこういった感じで呼ばれているふしぎなイドで、

この水面に顔をうつしてみて、もしも、顔がうつりこまなかったら、
三年以内に寿命がふっつり途切れるかもしれんヨ、などといった
いいつたえが残されておりやす。きらきら。
本日の「和漢百魅缶」へのアップじゃんじゃらじゃんは、
昨日が南なら今日は北、「こまつのひめ」さんです。
 
こまつのひめ 小松の姫

陸中の国は厳美渓にある小松の滝に伝わっているもので、
むかし厳美から都へ黄金を売りにいって財をつくっていた
大隅長者というリッチなあきんどに惚れた都の乙女の怨霊。

大隅長者の嫁になりたい、と思って奥州へ。
大隅長者は小松の姫を避け避け逃げ逃げ。

屋敷から出て来ない長者にアッピールするために
小松の姫は屋敷の近くの神社に鈴を大量にぶら下げて
じゃんじゃかじゃらじゃらじぇらじぇら、と大音響。
けれど長者がウンともスンともギャーとも言わないので
厳美渓の滝つぼに飛び込んで、怨霊になり、長者にたたりを為したんだトサ。


道成寺の浄瑠璃で名の知れた「清姫」さんは
紀伊の国の中だけの話ですが、こちらの「小松の姫」さんは、
まず陸奥まで追っかけていってるんですから、なんともパワフルパワフル。
本日の「和漢百魅缶」へのあっぷドーーンは、
二文ぶんください。「アミユーリー」さんです。
 
アミユーリー

「晩くにすみません、あめを売ってください」という
戸を叩く声にビクビクコワゴワしなければならない
飴屋さん泣かせな昔話、「子育て幽霊」の仲間のひとつで、
沖縄の三重橋につたわるもの。

亡くなった女性が、お墓のなかで赤ちゃんを産み落としていて、
その子に飴をなめさせてあげるために幽霊になって出て来る所は
本州とか九州とかに伝わるものとおなじですが、

飴を買うときにつかうおかねが、埋葬されたときに入れられてた
紙銭を、狸と狐の葉っぱ応用みたいに、ホンモノに変えて持って来ていたというのが
この昔話の大きな重要句で、

これを受けて、死んだひとを供養してあげるときは
向こうに行っても不自由がないように紙銭をいっぱい燃やしてあげよう、という
ならわしのモトになったのです、というのが

こちらの昔話の教訓となっておりやす。



紙銭(しせん)は、紙に直接金額をかいたりした私製貨幣で、
大陸から伝わってきた供養のときに使うもの。

これを燃やすと、あの世にいるひとに燃やした分の紙銭の金額だけ
ジャカスカ振り込まれるという夢の様な資本主義経済で成り立っています。
本日の「和漢百魅缶」へのアップぼんぼこぼんは、
与謝蕪村がサラリンコと描いたものの中から、「よなきばば」さんです。
 
よなきばば 夜なき婆 

与謝蕪村がお得意の軽い俳画の筆致で
妖怪をざくざくと描いた絵巻に残っているもので、
「しりめ」(ぬっぽっ坊)とかとは、ご同期。

遠江の国にある東海道五十三次のひとつとしても有名な土地
見付の宿に出た、ということが絵巻のことばがきには書いてありますが、
「なき」の部分が「鳴き」なのか「泣き」なのかが
いまひとつあいまいふわふわな文章。

ま、一応、声をきくと人間が「涙する」ってことは書いてあるんですケドね。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
スパイダーマ。「ちしゅせい」さんです。
 
ちしゅせい 蜘蛛精

鉱物や風雪ですら妖精が化ける大陸のことでございますから
生物などは、どれもこれもみんな何十何百歳を保てば
妖精をいだいて化けちゃうものです。というわけで、こちらは蜘蛛(くも)のおばけさん。

人間に化けて、ひとを巣穴におびきよせて食べちゃったりもしますが
こっそり知恵を授けてくれて、助けてくれたりしたものもいたようでがんす。


今年の七月に「妖界東西新聞」で描いたデザインがまぁまぁ好評をたまわりましたので
他にもデザインがいくつかあるのですが、そちらのほうをババッと採用してみましスパイダー。
本日の「和漢百魅缶」へのアップはガラガラズッシャン。
現在、日本海側はご注意ご注意。「へきれきしゃ」さんです。
 
へきれきしゃ 霹靂車

大陸につたわるもので、向こうのかみなりさま
「雷公」たちが乗り回している車で、

ごろごろがらがら音を出しますが
たまに故障が発生するのか、暴走っ子がいるのか知りませんが
地球に向かってニュートンの法則を適用、ズドーンと落ちたりしましたトカ。


余談。

大陸の「雷公」を見てるとよく思うことは、
かなづちぼう」(金槌坊)の絵は、これに似てるンだな。ということ。

ひとつは、「雷公」さんたちが雷を起こすといわれてる道具に、
雷槌とか雷斧とかいうのがあるんですが、
この雷槌を振り上げてる仕草の形が、似てるという点。

もひとつは、「金槌坊」の顔はトリっポイくちばしが伸びてたり
目のまわりに赤隈がひいてあったりするんですが、
「雷公」の絵に多いのも猛禽顔。という点。


以上の点からみてみると、

「金槌坊」は、
土佐家の百鬼夜行絵巻にある
木槌を持ってるおばけがモトになって描かれているのですが、

そのモトとはちょっぴり違って
顔が鳥めいたものになってるのは

「雷公」の絵のエッセンスが
オッパポロポロンと添加されてるからかしらん、

と考えるものであります。


狩野家の百鬼夜行絵巻
おとろしとか、うわんとか、ぬらりひょん)にない妖怪が
入って来ている型の絵巻物
(松井文庫や国立歴史民俗博物館のものなど)に

「はぢかき」(「謝豹虫」が原型とおぼし)や
胴面」(「刑天」が原型とおぼし)というものがあることも

大陸ものからオッパポロポロンとエッセンス添加がされてることの
ひとつの形跡でありMANDARA 。
和漢百魅缶」通算2332体目のアップどんどこどんは
こおりのありんこ。「ひょうぎ」さんです。
 
ひょうぎ 冰蟻 

お酒のうえにプクプクポカンと浮かぶ小さい泡つぶのことを
表現しているもので、漢詩などでも「これはうまき酒でござりますナ」という時に
出てくるシロアリ…否…シロモノでございます。

氷の字がございますので、シショーの氷厘亭氷厘の持ちキャラ
「こおりん」のシルエットに多少ちかいものにデザインしておりますゼ。
今年も立冬、いちの酉の日がやって来てございました。
というわけで本日の「和漢百魅缶」へのアップは
例年どおりのおとり。バード。今回はその中から「じちょう」さんです。
 
じちょう 次鳥

おなかに顔、でおなじみの「刑天」さんがいるあたりの地から見ること北、
そこにある維鳥の山のてっぺんに住んでいるという鳥で、
これがあらわれるというのは、国の衰亡をあらわすと言われていたソウナ。
つづいてビュワンと「和漢百魅缶」にすっとびださせますのは、
まがったことがすきナノだ。「かまおやじ」さんです。
 
かまおやじ 鎌親爺

「根性が見事にまがってる」という意味でつかわれる言い草「鎌おやじ」を
そのまま、直接、首を鎌状にもたげてるという形で描かれたもの。

ぎゃる廼夜夢紫樓ニイさんの調べによると『広辞苑』にも
言葉としての「鎌親父」は載ってたそうですが、
辞書に載ってるわりには、今となってはあんまり使わないような言葉ですナ。

ことばからのもじりかえで出来たデザインおばけをたどると
こういうものを知ることが出来るのも、おもしろいところでござんスナ。
今月の「和漢百魅缶」いつつっとびめにアップ致しますのは、
寒冷なる方角から、「アルサラウス」さんです。
 
アルサラウス

めっきり朝もさぶくなって参りまして、
関東でも霜が棟上げをする季節、もうこうなってきたら!
というわけでは全然無いのですが、あいぬに伝わるおばけから、
巨大な悪獣なおかたをアップでござります。

雪山とかをウロウロ、ガオー、と来るんだったら
やっぱり白っポイ毛並みをしてるんだろうなぁ、という妄想からのカラーリング。
こそこそと「和漢百魅缶」にアップいたしますのは
足音ずったずたたたー。「あとおいこぞう」さんです。
 
あとおいこぞう 後追い小僧

相模の国にズドンと立つ丹沢の山んなかにでると言われていたもので、
山の中をあるいていると、後ろのほうから誰かが
ついて歩いて来るような音がしてくるというもの。

小僧と名前がついてるものの、実際のところ振り向いても、
誰もいない、というものなので、ケッキョクノトコロ、
べとべとさん」とか「びしゃがつく」とかと基本はおなじ。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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