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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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今月の「和漢百魅缶」にじゅうにひら目のアップは、
ふんどしばんざい。「あかふんきつね」さんです。
 
あかふんきつね 赤褌狐

下総の国は、佐倉の飯田というところに住んでたというおきつねどんで、
いつも真っ赤なおふんをしめているのがトレードマーク。

ひとが近くを通りかかると、グッとふんどし引き締めて、
「すもうとるべよー」と呼びかけて来たそうで、
特に定番の化け術をつかうことは少なく、
妙なことが好きなきつねだ、ということで有名だったトカ。
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今月の「和漢百魅缶」、にじゅうひとひら目のアップは、
おにおに居たおに。「おにふくろのおに」さんです。
 
おにふくろのおに 鬼袋の鬼

陸中の国の平泉、弁慶が義経をまもって立ち往生した事で有名な
衣川(ころもがわ)の奥のほうにあった鬼袋という土地に
住んでた、という鬼たちで、

衣川のあたりの土地が田畑にするためにきりひらかれていった頃、
この鬼たちが人間の邪魔になってきたそうで、
ところの領主、上郡山軍太(かみこおりやまぐんだ)は
治兵衛と治左衛門という腕のたつ狩人の親子に下知をして
これを退治させたということです。
今月の「和漢百魅缶」、にじゅっぴら目のアップは、
ふなのりヤナムン。「ウミユーリー」さんです。
 
ウミユーリー

沖縄の糸満の海とかで言われていたおばけで、
舟の姿になって海の上にあらわれて、

「こっちだこっちだ」と針路を示しているように
ひとの舟の前を進んで行ったりしますが
これについて行ったりしてしまうと、

突然に、この「ウミユーリー」の舟がパッと姿を消したり、
いきなり針路を変えたり、急展開。

「なんだなんだ!?」と思っていると
人の舟は岩場やら暗礁やらに激突して
ひっくり返ったり、壊れたりしちゃいましたんだトサ。
今月の「和漢百魅缶」、じゅうきゅうひら目のアップは、
名前がもとでこうなった。「もがみげんぞう」さんです。
 
もがみげんぞう 最上源蔵

陸前の国は半子町にある痘神(いもがみ)さまで、
もともとは、最上源蔵(もがみげんぞう)という侠客のお墓で、

「もがみ」という名前が「いもがみ」に近い! 

という理論が引き金となって、
むかしむかしは天然痘にかかった子が治りますように、と
お参りをするのが絶えなかったんだトカ。


天然痘よけというのは、いまではあんまり
ご利益があると言われても振るわないご霊験ですが、
逆に、天然痘よけの種痘が行なわれなくなって久しい時代ですから、
イザ、というとき、その辣腕をふるう機会が無いともいえませぬ。

そんな機会、あったら怖いですが。
今月の「和漢百魅缶」じゅうはちひら目まアップは、
でかいぎょ。「ばしゅいぎょ」さんです。
 
ばしゅいぎょ 馬首異魚

清朝の頃、康熙帝の15年に大風とともに
流れ着いたというでかいナゾの魚で、
『海塩県志』に曰く、形は車輪のようで頭は馬みたいだったトカ。

車輪のごとし、という形容は、マンボウとかにも使われてる
漢文ではまんまるいというフレーズですので、
マンボウめかしてデザイン描きをしてみました次第。


おまけ。
ファミコンな時代の鉄則。3色構成のドット絵で描いた版。

今月の「和漢百魅缶」じゅうななひら目にアップいたしますのは、
ひさしぶりにドット絵でのアップ。「はすのかいい」さんです。
 
はすのかいい 蓮の怪異

イケにキレイなハスのハナ。縮めてイキハハ。
しかし、この花の美しさにビビンとこころが動いても
採ろうとしてはいけません。採ろうとするとイキが止まることになります。

近づいて行くと、ゆらり、風に動かされたように
花はだんだん動いてゆき、採ろうとした人は自然とこれを追ってしまう、
それはだんだん魔術のように、人を水辺にチャプチャプと進め、
ついにはザブーーーーーーーン、ブクブクブクブク。
水中にしずめ込んで、あわれな有様にしてしまうんだとか。

教訓、きれいな花をみつけたら、まずは浮き輪をつけましょう。
今月の「和漢百魅缶」じゅうろくひら目のアップは、
顕微鏡では見えないビールス。「ひだるむし」さんです。
 
ひだるむし 餒病虫

血糖さがればグーグー響ける、「おなかのむし」の一種というか強化版で、
これにとりつかれてしまうと、やたらとお腹が空いて空いて、
ついつい色んな食べ物を意地汚く食べまくらないと
気が落ち着かないような人間になってしまうそうでござる。もぐもぐ。
今月の「和漢百魅缶」じゅうごひら目のおばけさんは、
不法耕作ご注意。「あくだ」さんです。
 
あくだ 悪田

大和の国に伝わっている土地に関する言い伝えで、
「病田」(やみだ)とか「縁起田」(えんぎだ)とか呼ばれているものの仲間。

こう呼ばれている耕作地に不用意に入ってしまったりすると
よくないことが起きたりすると言います。
今月の「和漢百魅缶」じゅうよんひら目にアップのおかたさまは、
地球のでっぱり。「さんかん」さんです。
 
さんかん 山官

大陸に伝わる、「やまのかみ」様で
山に宿っている精霊、とか、そういう感じのもの。

山の中で人間が勝手な振る舞いをしたりするのに対して
「コラッ!!」と言ってくる態度は、もちろんコチラの場合も
洋の東西を問わぬ、不変のステータスであります。
今月の「和漢百魅缶」じゅうさんひら目のアップは、
帆立や牡蠣は入ってません。「ほっかいさま」さんです。
 
ほっかいさま 行器様

陸前の国の古内に伝わっているもので、
むかしむかし、空から行器(ほかい)がポーンと落下して来て、
村人がそれをおっかなびっくり開けてみたら
なかには出来かけのお赤飯がつまってたというふしぎなもの。

村人たちは相談コマンド実行の後ち、
「これは瑞なることでアル」ということで議決して、
稲荷神社としてこの行器をおまつりしましたんだとさ。


中身の赤飯が「出来かけ」だったってトコが
なんだかふしぎ度をたかめてるミョーな昔話。
今月の「和漢百魅缶」のじゅうにひら目のアップは、
目玉が出てないほうです。「ばけほんぞん」さんです。
 
ばけほんぞん 化本尊

仏さま、というより、仏像が化けたもので、
おばけづくしな感じの、こども向け錦絵や絵草紙に
いくつも描かれているもので、
姿かたちの考え方としては、「塗仏」(ぬりぼとけ)とかと一緒。

絵として描かれるときは大抵、あかんべーをしたり
びっくり顔を振り上げてたり、狸や狐がむかしかやってた
仏像に化けた際の「びっくりさせる」用の手順と同じのようです。
今月の「和漢百魅缶」じゅういちひら目にアップするおばけさんは、
だんだん冬に近づきます、「うじのこたま」さんです。

 うじのこたま 宇治のこたま

紀伊の国に伝わるふしぎな音で、山の中でどこから鳴ってるのか
さっぱりわからない音がきこえて来て、
その音は耳を頼りに追いかけてみても、いつの間にか消えてしまったり、
しばらくして思いもよらぬ距離から響いて来たりしたんだトカ。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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