氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
さて師走も一旬すぎて、やや深まった「和漢百魅缶」本日のアップは、
鴨ステーキはスキです。じゅわ。「おうき」さんです。
昨日はジャポンの天満七ふしぎ、からでしたから、
今日はシノワーの数でそろったおばけさんからアップしまショー。
ということで、『聊斎志異』などにも記されていて、
そこそこ有名?どころな、「衢州三怪」のひとつから「鴨鬼」さんです。
衢州の蛟池に出たというおばけで、ギャグワーーーと響く
この鳴き声を聞くと病気になって死んでしまうと言われていましたソウナ。
一説に曰く、「西王母」のもとに仕えていた鴨の精が
『西遊記』によくあるパターンのように天から地上にやって来て、
悪さをしてる…とかいう話もありますが、どうなのでしょうね。ハァ。
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本日の「和漢百魅缶」へのアップは、これですニャグヮーーーーー!!
西のチェシャ、ひがしの「わらいねこ」さんです。
大阪の天満につたわってた七ふしぎのひとつとしてあげられていたおばけで
「池田町の笑い猫」と呼ばれていたことが知られてますが
実際のところ、どーいうふーなものだったのかは、あまり伝わってないのが
天満七ふしぎの少しザンネンポイントであります。ハァ。
天満の七ふしぎは、こちらさんのほかには
以前にアップした「めなしちご」と一字違いな感じの「神明の手無児」、
「鴬墳の燃え唐臼」、「大鏡寺前の傘火」、「曽根崎の逆様女」、
「川崎の泣坊主」、「十一丁の首絞縄」というのがあったソウナ。
今月は、和と漢をいったりきたりしつつ、前の日からの
連想でアップする面々をセンバツしてるのですが、
本日は、昨日の塊魂なぞうりの怪異の原因のひとつに
「猫にゃんが……」というのがあったから、という箇所からの
連結なのですが、だんだん高度になりつつありまんな。二度目のハァードッコイナ。
西のチェシャ、ひがしの「わらいねこ」さんです。

大阪の天満につたわってた七ふしぎのひとつとしてあげられていたおばけで
「池田町の笑い猫」と呼ばれていたことが知られてますが
実際のところ、どーいうふーなものだったのかは、あまり伝わってないのが
天満七ふしぎの少しザンネンポイントであります。ハァ。
天満の七ふしぎは、こちらさんのほかには
以前にアップした「めなしちご」と一字違いな感じの「神明の手無児」、
「鴬墳の燃え唐臼」、「大鏡寺前の傘火」、「曽根崎の逆様女」、
「川崎の泣坊主」、「十一丁の首絞縄」というのがあったソウナ。
今月は、和と漢をいったりきたりしつつ、前の日からの
連想でアップする面々をセンバツしてるのですが、
本日は、昨日の塊魂なぞうりの怪異の原因のひとつに
「猫にゃんが……」というのがあったから、という箇所からの
連結なのですが、だんだん高度になりつつありまんな。二度目のハァードッコイナ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップいたしますのは
かたまりぞうり。「じゅはいきゃく」さんです。

むかしむかしの大陸のこと、元康や太安のころに道路のアチコチに
はき古されて道のわきの草っ原とかにポイと捨てられた屩(きゃく)が
どっさりと塊になって山を作ってた、というもので、
邪魔だよ、と捨てておいても、
また次の日にはおんなじところにおんなじような屩(きゃく)のかたまりが
出来ていたんだってサ。
あるひとは、これは疲弊した者たちが団結して
たちあがるんだよ、一揆だよ、そういう事の兆しなのだよ、などという
由井正雪みたいな説をとなえたりしたりもしたそうですが
「猫にゃんがアッチコッチから食わえてあつめてたヨ」と、いうお気楽な説も
あったそうで、なんともステキな温度差ね。ハァ。
かたまりぞうり。「じゅはいきゃく」さんです。

むかしむかしの大陸のこと、元康や太安のころに道路のアチコチに
はき古されて道のわきの草っ原とかにポイと捨てられた屩(きゃく)が
どっさりと塊になって山を作ってた、というもので、
邪魔だよ、と捨てておいても、
また次の日にはおんなじところにおんなじような屩(きゃく)のかたまりが
出来ていたんだってサ。
あるひとは、これは疲弊した者たちが団結して
たちあがるんだよ、一揆だよ、そういう事の兆しなのだよ、などという
由井正雪みたいな説をとなえたりしたりもしたそうですが
「猫にゃんがアッチコッチから食わえてあつめてたヨ」と、いうお気楽な説も
あったそうで、なんともステキな温度差ね。ハァ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
ゾクッときたら葛根湯。「はしりがい」さんです。

陸前の国は石巻のあたりにつたわる「ゆきあいがみ」の仲間で、
外でいきなり高い熱がでて倒れちゃったりするのは
こういうものに道でブチ当たったからだ、と言われていました。
この手のものは、いまの時代では全然
みむきもされてないようなおばけ現象なのですが、
(「あ、風邪もらっちゃった!」とか「あ、血管プラークが脳に!」とかしか思わない)
実際のところ、病気になる、という部分だけで抽出すると、
セコいおばけよりも命にかかわるし、現在も多々発生する身の危険なので、
遭いたくない率は非常に高い部類のハイパーナチュラル現象ですな。ハァ。
ゾクッときたら葛根湯。「はしりがい」さんです。

陸前の国は石巻のあたりにつたわる「ゆきあいがみ」の仲間で、
外でいきなり高い熱がでて倒れちゃったりするのは
こういうものに道でブチ当たったからだ、と言われていました。
この手のものは、いまの時代では全然
みむきもされてないようなおばけ現象なのですが、
(「あ、風邪もらっちゃった!」とか「あ、血管プラークが脳に!」とかしか思わない)
実際のところ、病気になる、という部分だけで抽出すると、
セコいおばけよりも命にかかわるし、現在も多々発生する身の危険なので、
遭いたくない率は非常に高い部類のハイパーナチュラル現象ですな。ハァ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
脅威の脚先の器用さ。「しゅくけんけん」さんです。

むかし、桂陽郡の太守をつとめたという男・李叔堅が
若かった頃に飼っていたふしぎな犬で、
二本足で立ってそこいらをワンワンと駆け回ったりしてたと言います。
「旦那さま、こんな怪しい犬は殺しましょう、怖いです!!」
「旦那さま、この犬、旦那さまの冠をかぶって走り回ってました!」
「旦那さま、今度はひとりで台所でかまどに火を起こしとりました!」
と言われても叔堅は、
「いいや、単に人間を見て真似をしてるだけじゃ、よいよい」
と答えて、一切これを妖怪として見なかったんだとか。
結局、この犬は、巨大化したり、人間に化けたりする事なく、
家にも何も変事も事件も起きず、ただヘンな犬というだけで
フツーな日々が送られたんだそうな。
叔堅サンはこう言ってますが、
だれもいない台所でかまどで火をおこしてるってのは
かなり妖怪な感じだと思います。
まぁ、変事や事件の前触れにならぬと厳密には漢土では妖怪にはならぬので
しかたないといえばないのですがネ。ハァ。
脅威の脚先の器用さ。「しゅくけんけん」さんです。

むかし、桂陽郡の太守をつとめたという男・李叔堅が
若かった頃に飼っていたふしぎな犬で、
二本足で立ってそこいらをワンワンと駆け回ったりしてたと言います。
「旦那さま、こんな怪しい犬は殺しましょう、怖いです!!」
「旦那さま、この犬、旦那さまの冠をかぶって走り回ってました!」
「旦那さま、今度はひとりで台所でかまどに火を起こしとりました!」
と言われても叔堅は、
「いいや、単に人間を見て真似をしてるだけじゃ、よいよい」
と答えて、一切これを妖怪として見なかったんだとか。
結局、この犬は、巨大化したり、人間に化けたりする事なく、
家にも何も変事も事件も起きず、ただヘンな犬というだけで
フツーな日々が送られたんだそうな。
叔堅サンはこう言ってますが、
だれもいない台所でかまどで火をおこしてるってのは
かなり妖怪な感じだと思います。
まぁ、変事や事件の前触れにならぬと厳密には漢土では妖怪にはならぬので
しかたないといえばないのですがネ。ハァ。
本日の「和漢百魅缶」へアップ致しますのは、
壊して直してイタチゴッコ。「はかいだん」さんです。

昨日アップした最強なお名前キャラ「小便呑」さんと対になるようなのを、
といことで、うんとこどっこいしょと漢籍を漁ってまいりましたよ。
こちらは、川にたてられたカニをかまえるためのワナ
蟹断(かいだん)を、ボコッと壊していったというもので
いくら直しておいても、パッと振り返るとまた同じところが同じようになってて
カニが、ザバヘーっとそこから逃げちゃってて一箇所、使い物にならなくなっちゃう
といったもの。
カニが大好物な「さんしょう」(山[鬼+肖])たちが
人間たちの気をそっちに集中させてるうちにカニをもってくために
やるいたずらだげな、といったような説があったそうで。ハァ。
壊して直してイタチゴッコ。「はかいだん」さんです。

昨日アップした最強なお名前キャラ「小便呑」さんと対になるようなのを、
といことで、うんとこどっこいしょと漢籍を漁ってまいりましたよ。
こちらは、川にたてられたカニをかまえるためのワナ
蟹断(かいだん)を、ボコッと壊していったというもので
いくら直しておいても、パッと振り返るとまた同じところが同じようになってて
カニが、ザバヘーっとそこから逃げちゃってて一箇所、使い物にならなくなっちゃう
といったもの。
カニが大好物な「さんしょう」(山[鬼+肖])たちが
人間たちの気をそっちに集中させてるうちにカニをもってくために
やるいたずらだげな、といったような説があったそうで。ハァ。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、少々ビローでございますが
世界のふしぎ、奇妙のなぞ、「しょんべんのみ」さんです。

讃岐の国は美合村の山につたわるおばけさんでして、
山の炭焼き小屋でつかわれていた小便桶(しょんべんたご)に
ドプンとたまってるお小水を、夜中のうちにサッと空っぽにする、
という芸当をしたという、古今あんまり未曾有のおばけ。
むかしはおしっこやうんこは田畑の肥料になっておりましたから、
もちろん、誰かその手のドロボーのしわざかと思われたフシもあるそうなのですが、
人間ではどうにも処理できない量と瞬発力だべこれは、という所から
なんだか小便をのみに来るヘンナモノがいるのじゃろう、という話に至ったソウナ。
おおかみがおしっこを呑みにくるんですのヨ、
という話もあるそうなのですが、そんなに飲めないでしょ。ハァ。
すがたかたちを、夢紫樓にいさんがデザインをしてくれたのですが、
いわく、頭についてるのは腎臓なんだだそうな。
世界のふしぎ、奇妙のなぞ、「しょんべんのみ」さんです。

讃岐の国は美合村の山につたわるおばけさんでして、
山の炭焼き小屋でつかわれていた小便桶(しょんべんたご)に
ドプンとたまってるお小水を、夜中のうちにサッと空っぽにする、
という芸当をしたという、古今あんまり未曾有のおばけ。
むかしはおしっこやうんこは田畑の肥料になっておりましたから、
もちろん、誰かその手のドロボーのしわざかと思われたフシもあるそうなのですが、
人間ではどうにも処理できない量と瞬発力だべこれは、という所から
なんだか小便をのみに来るヘンナモノがいるのじゃろう、という話に至ったソウナ。
おおかみがおしっこを呑みにくるんですのヨ、
という話もあるそうなのですが、そんなに飲めないでしょ。ハァ。
すがたかたちを、夢紫樓にいさんがデザインをしてくれたのですが、
いわく、頭についてるのは腎臓なんだだそうな。
今月の「和漢百魅缶」、かけだす2番走者は、
返却期限はまもろうネ。「おおとものあかまろ」さんです。

武蔵の国、多摩の大領だった大伴赤麻呂(おおとものあかまろ)が
死後に畜生道に転生して、仔牛になっちゃった、というもの。
生前に寺院から借りたものをちゃんと返却しなかったのが、
畜生道へ転生した原因、と寺院は鑑定したそうな。
『日本霊異記』などにあるもので、
背中にくっきり「大伴赤麻呂」という模様が出てたので
最終的には家の者も家臣もこれを懺悔して
この仔牛を人々に示して、見世物にしたんだってサ。
江戸時代や明治時代の見世物に
お経の文字が背中にクッキリ出てる牛とか馬とかいうのがあって、
実際は、某薬品とかをつかって字を書いて浮き上がらせてたダケなのですが、
こちらの赤麻呂さん。
モロに名前が背中に出た、ってのは少々マユツバかも知れんネー。ハァ。
返却期限はまもろうネ。「おおとものあかまろ」さんです。

武蔵の国、多摩の大領だった大伴赤麻呂(おおとものあかまろ)が
死後に畜生道に転生して、仔牛になっちゃった、というもの。
生前に寺院から借りたものをちゃんと返却しなかったのが、
畜生道へ転生した原因、と寺院は鑑定したそうな。
『日本霊異記』などにあるもので、
背中にくっきり「大伴赤麻呂」という模様が出てたので
最終的には家の者も家臣もこれを懺悔して
この仔牛を人々に示して、見世物にしたんだってサ。
江戸時代や明治時代の見世物に
お経の文字が背中にクッキリ出てる牛とか馬とかいうのがあって、
実際は、某薬品とかをつかって字を書いて浮き上がらせてたダケなのですが、
こちらの赤麻呂さん。
モロに名前が背中に出た、ってのは少々マユツバかも知れんネー。ハァ。
2010年11月の「和漢百魅缶」、いよいよの千穐楽は、
火曜日なので、「かよう」さんです。

漢のころ予章(よしょう)郡の太守だった賈雍(かよう)が
界(くにざかい)に出没して往来の人々を襲っていた悪い賊を
太守としては見過ごせぬ、ということで退治しにいったものの、
あっさり、賊どものオフェンスにおされまくって、
「返り討ちじゃ」と閃いた賊の刃にお首がポトリ。
ああ、太守さま、ここにその命の花を散らせけり。
――と、おもいきや。
賈雍は首が無いままの体をぐるりと動かしだして
乗ってた馬に鞭声ペシペシ。ひづめを鳴らせてやかたに帰還。
おどろいたのは家臣たちやら郡の役人たち。
太守さまが戻ってきたものの、
血まみれだわ、目鼻口のあるべきところは無いわ、
どうみても、死体なのにしゃべりかけてくるわで、大騒ぎ。
すると賈雍は家臣たちに
「諸君みるに頭のあるが佳いか、頭のないが佳いか?」
とたずね、家臣たちが
「頭のある殿様が佳うございます」
というと
「ふむ頭のないもまた佳いものぞ」
と述べて、そのままサッと死んじゃったんだトカ。
なんとも不思議な太守さまの最期でござる。
火曜日なので、「かよう」さんです。

漢のころ予章(よしょう)郡の太守だった賈雍(かよう)が
界(くにざかい)に出没して往来の人々を襲っていた悪い賊を
太守としては見過ごせぬ、ということで退治しにいったものの、
あっさり、賊どものオフェンスにおされまくって、
「返り討ちじゃ」と閃いた賊の刃にお首がポトリ。
ああ、太守さま、ここにその命の花を散らせけり。
――と、おもいきや。
賈雍は首が無いままの体をぐるりと動かしだして
乗ってた馬に鞭声ペシペシ。ひづめを鳴らせてやかたに帰還。
おどろいたのは家臣たちやら郡の役人たち。
太守さまが戻ってきたものの、
血まみれだわ、目鼻口のあるべきところは無いわ、
どうみても、死体なのにしゃべりかけてくるわで、大騒ぎ。
すると賈雍は家臣たちに
「諸君みるに頭のあるが佳いか、頭のないが佳いか?」
とたずね、家臣たちが
「頭のある殿様が佳うございます」
というと
「ふむ頭のないもまた佳いものぞ」
と述べて、そのままサッと死んじゃったんだトカ。
なんとも不思議な太守さまの最期でござる。
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