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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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さて本日の「和漢百魅缶」のアップさんは、
チクピクきたら、さぁ大変。「さんしょびらし」さんです。
 
さんしょびらし 山椒びらし

志摩の国の蜑女さんたちの間でいわれていたもので、
眼には見えないと言われていたり、
親指のつめくらいの大きさでうす透明してる、などと言われていたソウナ。

蜑女さんをピクっと螫してくるんだそうで、
これがしばらくするとジクジク痛んできて、
ついには気を失ってしまう事態に陥るので
魔物のひとつして恐れられておりましたが、

昭和のあたまごろ、昔ながらの腰巻一丁な仕事着が減って
上着をつけたりするスタイルに替わって以後は
これにチクっとされる率は減ったようでございます。

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ピッカーン、わかったぞ!! という「さんすうすいすい」(だいぶ昔だ)のフレーズを
氷厘亭氷芳はいたく気に入っていて、その手の話題をするたびに
くちにして来るのですが、本日の「和漢百魅缶」にアップいたしますのは、
ピッカーン、ひかっとるじゃ!! 「へびくずれのたま」さんです。
 
へびくずれのたま 蛇崩れの玉

「○○くずれ」っていうのは、各地にもある地名のつき方の一形式のひとつで
ガケとか、山肌とかがドーーーーッと大規模に崩壊したところに名付くもの。

こちらの「蛇崩れ」というのは、越後の国に伝わるもので、
ここが崩れたときに大蛇が現われたというのがその名の由来。

そこで見つかった、というのがこの、ぴかぴか石で、
何日かは神々しくギラギラときらめいていましたが
すぐに光を失ってしまいました。
さて本日にアップいたします「和漢百魅缶」のおかたさまは、
「フラフープソング」と「三味線フラフープ」を聞きまくってたら
描きたくなってきたので、「こしじょろう」さんです。
 
こしじょろう 腰女郎

腰に関する病気とか痛みに関するオネガイゴトをすると
ききおよんで治してくれるといわれていた、遠江国の翁川のおかた。

腰がピシャンコタン!と治った場合は、お礼として
まっさらぴかびかの腰巻をお供えしたそうですが、
早川孝太郎センセイがこれを観に行ったときの文には

古い腰蓑みたいなものも供えてあった、ので
以前はこれが供えられてたんぢゃなかんべーかなー、

と、いった趣きのことが書かれてましたので
イラストでは、どっちも装備させていただきやした。へい。
今日の「和漢百魅缶」のアップは、
またまたまたまたま、絵だけで描くと数が重なるほど面白くなってくる
怪火の一隊のなかからひとり赤紙いたしまして、「あたまなし」さんです。
 
あたまなし

夜、海面に出る怪火で、
日本各地でいろんな呼び名で呼ばれてる
おなじようなものの亜種名のひとつ。

デモ、こちらの「あたまなし」という名前、どういうことなんでしょネ?
ナマコみたいにノッペラボーしてて「あたま」がついてない、のか
それとも、一部の県で使われてる「おばかちん」という意味の表現なのか、

(そういえば、「しらみゆうれん」って同じく海の怪光も「ばか」って呼ばれ方があるネ)

どっちなのかは、もっとキチンと調べないとダメですね。
追って、関連した記事でも探してみたいと思います。ふぎょん。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
大陸のふるいものの中から、「うんよう」さんです。
 
うんよう 雲陽

大陸の歴史の古いかたがたに多く見られる特徴のひとつに、

鳴き声がそのまま名前についてる、というものと、
その名前を呼びつけると、解決にむすびつく、というものがありますが、

こちらの「雲陽」さんは、後者のがわ。


木の中から、ひとがしゃべっているような声をたてるという
あやしい木の精のおばけなこちらさん。

これが宿っている木を特定するときにつかう判定法というのは
「うんよう!」とその名前を呼ぶ、というもの。
こう呼ばれると、ついついはげしく応えてしまうので、
「これがその木だナ」とバレてしまうんだトカ。
ジャンズワビャーン、本日の「和漢百魅缶」は通算2200体目、
どんなのに致しましょうと考えておりましたら、
2000個前のアップが「もうりょう」さんでしたので
その兄弟分であるかたのジャポナイズ版、「きのかみ」さんです。
 
きのかみ きの神

山の木や石にやどっているという精がこりかたまったもので、
大陸に伝わるものを日本に輸入してる形式のもののひとつ。

清玄・桜姫の趣向を取り入れてる東里山人の絵草紙、
『葉桜姫卯月物語』に登場してる、黒雲につつまれて
なんとなく「赤舌」に似た、変に唐々してるデザインのものをリデザインしました。ハイ。

なんだか、でろーんと垂れてるみたいな脚(胴体?)の部分がカワイイ。
ジュージューワーン、本日の「和漢百魅缶」にアップ致しますは
アミノ酸湧出。「しょうゆのい」さんです。
 
しょうゆのい 醤油井

安房の国、豊房村の神余ってトコにつたわるもので、
セットとしては「塩の井」ってのも存在していました。

どこからかやって来た旅の坊さんが、この地に逗留したところ
村のひとが、交通の不便から塩や醤油が余りなくて困ってる姿をみたので、
村を去りぎわに、杖であたりの地面をコツコツさぐって

「ここを掘るとよかろう」

と言って旅立ったので、村人がそこを掘ってみると
醤油が飛び出し、塩が湧き出して来て、村人は不便しなくなりました、
という、なかなかの超絶資源。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは、
アンブレラヘーイユーアー。「きつねのかさかし」さんです。
 
きつねのかさかし 狐貸傘 

きつねの化け種目のひとつで、
いままでお空は晴れわたっていたのに
いきなり雨が降ってきて、「お、こりゃ大変だ」と思って、
ちかくのお店やお屋敷の軒下にあまやどりしていると

その家のひとが出て来て「突然の雨でお困りでしょう」と
傘をかしてくれるのですが、

実は、

雨が降って来たところで既に人間は化かされていて、
ほかのひとから見ると、晴れた普通のお天気のみちを
箸を一本、傘をさすように持ってる不審な行動のひと、に
見えているという寸法。
はてさて本日の「和漢百魅缶」にアップいたしますのは、
昨日は天狗で山でしたので、本日は対する海から、「おこりべんてん」さんです。
 


石見の国につたわるもので、船の上で食べた梅干の種を
きちんとごみ集めに入れたりしないで、おうちゃくして、
ポイ、と浪の中へ投げ捨てたりすると、

海の中の弁天様が、激昂、お腹立ちあそばされて、
魚がとれなくなったり、船の具合があやしくなったり、
いろいろとバチがあたるモトになるので
やってはイケマセンヨ、と言われておりましたとやら。
本日の「和漢百魅缶」へのアップは!!!
虫!!!虫!!!虫!!! 「てんぐのうんか」さんです。
 
てんぐのうんか 天狗の浮塵子 

越中の国の池田村につたわるもので、
むかし、と、いっても明治のころですので、
ぐるっと百何十年まえの日清戦争のつぎの年、
突然、山からウンカがわんさかさと大発生して
田んぼの稲をグチャグチャに食い荒らしてしまったというもの。

当時、人々は、これは日清戦争に進発していた天狗たちが
凱旋しても誰も「天狗様の応援があったのでヨカッタヨカッタ」と
お礼参りにこないので、ウンカを送り込んできたのじゃろう、
――と、話していたんだとか。

まだ、こういう話が語られていた明治のころの日本です。
本日の「和漢百魅缶」は、十万億土を掘りかえしまして
地獄の鬼さんのひとつ。「じゃいんのおに」さんです。
 
じゃいんのおに 邪淫鬼

「嫉妬のほのお」や「恋のほのお」ってことばが今もフツーにあるごとく、
「邪淫のほむら」って詞が、近松門左衛門の院本に出て来たりするあたりから
考えると、この手のものには「火炎」がつきものなんですネ。

何千人もの男を手玉にすっ転がした遊女が
この鬼に責められる、というより、ほぼこの鬼になってしまって
炎に巻かれて苦しむ、みたいなものもありまして、
そちらの場合の「鬼」のイメージは、「地獄の鬼」(獄卒)というより
大陸の「霊鬼」(ユーレイちゃん)というイメージ。
コンコンサラサラ湧き出して、「和漢百魅缶」本日は、
美顔洗心のふしぎのわきみず、「いぼみず」さんです。

いぼみず 疣水

摂津の国の西河原村に、むかしから伝わっているもので、
この湧き水で顔をあらえば、いぼでもしみでもあざでもなんでも
キレイになるのですわ。という言い伝えのある、ふしぎのお水。

「よるべの水」や「玉の井」などとも呼ばれておりますが、
いちばんインパクトのある呼び名で、項立てしてみました。ふぎょ。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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