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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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さぁ今月5月のラスト「和漢百魅缶」78摘み目のおばけさんは!
おりじなるなタンスのおばけ「しもだんす」さんです。

タンスのいちばん下の段から首ねっこの部分がツン出てる、
という仕組みでございます。はい。

 しもだんす 霜箪笥

ちなみに、名前の「しも」は「きり」に利かせた洒落ではアリマセン。念のため。 
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さあ5月も残りもぅ少しとなった「和漢百魅缶」77摘み目のおばけさんは!
うれしや呼子は手にいった、「はちえもんにんぎょう」さんです。 

ばけにんぎょう」の具体例のひとつ、というワケですが
糊紅のついた刀をぶらさげて暗いあたりを歩いてる姿は
なかなかゾッとしますね。


こちらの人形のご本体、モデルとなった曽根崎五人切りの刀の持ちぬし早田八右衛門は、
並木五瓶の『五大力恋緘』(ごだいりきこいのふうじめ)というお芝居に採り込まれて
薩摩源五兵衛(さつまげんごべえ)となりました。

こっちのお名前なら、芳年シショーが『英名二十八衆句』の中で描いてたりもするので
多少錦絵にキョーミがおありのかたならお聞き及びでございましょうか。

 はちえもんにんぎょう 八右衛門人形

今回絵を描く時にちょびっと参考にしたのは
浄瑠璃風の源五兵衛ではなく、実録風に八右衛門の名前で脚色された明治25年のお芝居
『仕立卸薩摩上布』(したておろしさつまじょうふ/脚色=河竹新七、河竹其水、久保田彦作、ほか)を
梅堂豊斎シショーが描いた錦絵です。(故に目が菊五郎です)

こり性で知られる五世尾上菊五郎は、この八右衛門を演るにあたって
「八右衛門は薩摩武士なのだから薩摩ことばで徹底しよう」 と、
必要以上に凝ったそうですが、余り評判かんばしくは無かった模様です。
今月の「和漢百魅缶」第76摘み目のおばけさんは!
かいしょうめん」さんです。

いろいろ考想してみるに、これはヘンなヒトデをつかまえた人の話が
大きくなっていったものじゃないかなーーと思うワケですが
ヒトデにまつわる昔話って妙に少ないですね。

食べられないから昔のひと、あんまりキョーミなかったのかねぇ。

 かいしょうめん 海掌面

コレがいっぱい入ってる水族館の水槽を想像してみたら、
なかなか圧巻風景でございました。
今月の「和漢百魅缶」75摘み目のおばけさんは~ぁ、
ムカシ折助づとめをしてたという河童さん「たごやのとらきち」さんです。

奥州の大覇権、藤原サマのお館で働いていたというこちらさん、
何をしていたかと言えば厩舎(うまや)のお世話。
やはり「かっぱ」と「おうま」は深く引き合う縁つながりがあるのですかネ。

 たごやのとらきち 田子谷の虎吉

オサムライの館で働いてた、ということで中間サンな衣装で。
時代考証しかじかといった辺りはムシしまして、歌舞伎仕立てにしました。はい。
今月の「和漢百魅缶」74摘み目のおばけさんは!
おやまのてんぐのおつかいさん「てんぐのおこじょ」さんです。

「おこじょ」を「くだぎつね」と呼んでいた地方があるごとく
オコジョは狐や狸などと同様、ふしぎなチカラのある動物と目されていたようですネ。

(まァ、日本の場合、大抵の動植物が昔話には出て来るので
 特別チカワどうだ霊力魔力がこうだと言う必要は皆無なのデスケド)

 てんぐのおこじょ 天狗の白貂

時期としては今頃の毛の色は茶色なんでしょうけど、
それだとパッと見のオコジョさんらしさが醸せませんので
白い毛をまとわせてみました次第。

今月の「和漢百魅缶」73摘み目のおばけさんは!
ウリ科の怨敵?「ふかん」さんです。

「不干」(大陸風に正しく発音するならば、ぶーがん)というのは
水族の言葉の音に、そのまま漢字にあてたもので、
「味ノニガイ瓜」とか「デキソコナイ瓜」といった意味だそうな。

 ふかん 不干

なかなかこまかいお役目の霊鬼も居るのですなァ。
今月5月の「和漢百魅缶」72摘み目のおばけさんは!
ウィルス退治の団体霊鬼「せんえきき」さんです。

先日が、病気にカンケイするお方でしたので
本日は、抗生物質として、疫病などから人を守ってくれるという
大陸につたわる、善い霊鬼さんをアップしてみました。

 せんえきき 戦疫鬼

ある村の人々が、資金を募ってみよりのないホトケさまを弔うための塚を築いたところ
そこに葬られたたくさんの霊鬼たちがコレになって、
その後、村に一切伝染病は流行らなかったそうな。
5月の「和漢百魅缶」71摘み目のおばけさんは!
からだのなかの病のモトりひとり「かくらんちゅう」さんです。

夏のビョーキといえば! ということで(?)
今回は霍乱[かくらん]を巻き起こすコチラさんをチョイスしてみました。

 かくらんちゅう 霍乱虫

おなかが赤いながいものというと、なんだかイモリっぽいですな。
今月の「和漢百魅缶」の連続興行は2日間ぶちぬき! ということで
千穐楽の本日はこちらの面々がご目見得いたしました。 

ズラリと並べますと、なかなか壮観、でございます。


まんがんぶらり 先日の鈞り毛と同様に、骨董臭ただようおばけさんがトップバッターです。
しまいかん 15000ヒット記念イラストの茛悪魔(赤くておすし食べてる)に雰囲気が似てますナ。
ねじじんた ジンタアジのジンタはズンダモチのズンダとおなじものであった、という衝撃の事実。
ばっかんうろこ よくかんがえると、魚ではない可能性が高すぎる形してますね、このおばけ。
ういこみねこ 「ういこみ」っていうのは「植え込み」のなまりフレーズでございまする。うぃこむ。
よつもか 眼玉が四ッあるのは、人をのろわば穴ふたつ、つまりふたり分、というコトです。わらわら
ぎょうさんぎ 歌舞伎に出て来る御用役人などが蹴散らされてギバを打ってる動作の構図です。
わくまぐち ほんとのコトを言うと、耳として設定した部分は、もともと腕でした。(あっ、すぐわかるか)
はやしばばあ 本所七不思議の狸囃子にあった噂話の一ッを抽出してデザインしたものです。
がにぎく 多分、主要な活動場所は団子坂とかだったはずです。芳町とかでは……無いはず。
くわれぎぬ 鬼一法眼のお芝居に出て来るセリフの中から名前は連想して附けました。ベベン。
のどろす のどろすの「ろす」の部分は「ロース肉」という意味でした、という衝撃かつ安直寺な事実。
ふるともこう 紅葉の葉っぱがついているのは、高尾太夫からの連想です。とのさまの伽羅の下駄。
あぶらごめ 以前『妖界東西新聞』の絵に登場していたあのひとです。否、あのおばけです。
まいなくし 扇の地紙のおりたたみの数がやや、不正確な気もしますが、そこらへんは魔力でカバー。
やぶふちょう デザインは一昨日の夜作りましたが、基本材料は数年前から紙の山に潜っていました。
かんかんだま ちくわ(シトラス味とショコラ味)みたいな書き割りは、星のカービィとかの影響ですネ。
つきぶれ ここで言う袖の長さとは振袖の長さのコトで、長袖半袖七分丈のコトでは無いそうな。
すうばこ 猫が座布団の上とかでまぁるくなってるのを「香箱をつくる」って言うんです。その辺りから。
おたれし イスノキの虫こぶは、なかなかグロテスクな風景をかもし出したりするんです。ハイ。
くらいれとら 「くらいれ」だったか「くらいり」だったか打ち間違えるんです。あたふたあたふた。
おっさう 手に持っているのは「卵の化物」さんの「ミニチュア細工」です。(縮尺あわないものネ)
しもかぜじゃき おならのおばけでは無いのだっプー。(片岡春香風味)
のらつぎ こちらさんは万亭応賀の絵草紙が少し材料になってます。宵闇迫れば、といえば二村定一。
いぬがみびょうご よく考えると予告で言及してた兵庫が犬神使い、というのは勘違いでした。あらら。

これにて、五十体の連続アップ、無事に打ち出しでございまする。
デケデッデケデッデケデッデケデッ、(←追い出しだいこの音)
無事ふたが開きました今月の「和漢百魅缶」の連続興行、
今月は二日間ぶちぬきというワケで、初日の本日はこんな面々にご登場を願いました。 

今月はすべてオリジナルさんの中でも出来たての面々を打ち揃えましたので
鼓膜にも、水晶体にも、お初の方々勢揃いかと存知ます、
お気に召した者がございましたらば、今後はどうぞ、ご愛顧のほど、
こい願い上げたてまつりまする。(平伏)


つりげ 新鮮お野菜の仇敵でございまする。実はフランス語がモトだったりというのはナイショ。
おおばざみ 首が非常に重たそうなカンジがします、というよりコレは取れない仕様ですか。
うずいざや 背景の書き割りが、ものすごくアイスクライマーな雰囲気ですが白熊はいません。
けふぜる このおばけの尻尾はビーバーの尻尾がタネになっています。そう洗濯板みたいなアレ。
かがりぼうし このネオンサイン風味の描写はスキです。プリクラの落書きとかにもありますね。
せんぽんざね 縮小時に少しつぶれてしまいましたが、写真の絹目みたいな点がついています。
しきりながし 手に持っているのは、たわしです。まだかめのこたわしが生まれてない時代設定。
うまちゃく 地面の配色がかなりミックスベジタブル!!!な色合いになっていますな。キャロット。
あいのに 「あい」は「合せる」とか「和える」といったニュアンスの「あい」で「インディゴ」では無いです。
よみちてつびん 大分以前から、鉄瓶はいいなァと思っているのですが、いまだに未購買未煮沸です。
をこでさま ついに、「を」が頭文字につくおばけを配置することが出来ました。というより造りました。
はなはだば なんだか氷泉っポクない色と線が出ている気もする一枚です、この画は。ナゼダロウ。
もりならし 明治時代の錦絵に多用されているアニリンの紅色は、実に不思議な色です。とてもスキ。
あづらぬぐい べつにキュウリのスティックを撒き散らすおばけではありません。
ごつごつごぶ 海辺を歩いてると、海藻があったりしますがキャベツに似てるヤツ、あれ結構邪魔。
にくほこり 背景の書き割りが一番現代的なコチラさん。弱点はお灸とかオロナミンとかでしょうナ。
そのまえ 遠見に立っている富士山に顔がついているのは国芳シショーの『化物忠臣蔵』のマネっコ。
あなほごえ 全然カンケイありませんが、植物といえば道管と師管の違いが未だに曖昧です。どっち?
つるぎのおきな 背景のまるい形は「刀」の文字をぐるりとまるく、牡丹文字風味に仕立てたものです。
よもうこ 色合いが某ファミコンのゲームのワールド3みたい。馬頭観音より庚申塚が近所に多いです。
めきとり 下描きの段階では自転車に乗ってましたが、ビミョウとの意見によりココに落ち着きました。
だいこみそ 大根サンしりーずの第3段です。あたまにのってるお味噌はやはり土地ごとに違うもの?
すみだがわとふく 以前、泉疋屋に登場したあの「うつし絵」のぎふアニメの人、実はおばけでした。
むささびむすめ 髪の毛を水玉状に色塗指定する、というのはコジンテキには初挑戦の試みでした。
まつかぜがんどう がんどうというのは今でいう懐中電灯のような照明。お芝居ではドロボーの持ち物。
5月の「和漢百魅缶」第21摘み目のおばけさんは!
石のなかからドロドロリ「いしのひと」さんです。

3日前の「こうふせき」さんと同様の、石の怪異でございます。
やはり石とか岩とかいうものは、植物などと同様に
人間からみて不思議なもの、面白いものと見られていたようですネ。

 いしのひと 石の人

今回、アップするにあたって、いつごろからこのデザインで描いてるんだろう、と
ノートをめくりめくり調べてみたら10年以上前だったので、チョットびっくりしました

(とかなんとかいっても、本番なイラストで描いてる回数は10回以下ですケドね。笑)
5月の「和漢百魅缶」20摘み目のおばけさんは!
四百四病の虫のなかまのひとつ「ふさぎのむし」さんです。

国語の教科書では無く、歴史の教科書で皆様にお耳馴染みな
二葉亭四迷センセイが『トスカ』の邦題にしたりしているコトでもチョイと有名な
体の中に起こる想像上の虫の名前ですが、

 ふさぎのむし 鬱の虫

何か面白いコトでも書いていないかのぅ、と『諺語大辞典』を引いてみたら

――小児の疳薬にする臭桐(クサギ)の虫の地口なり――

という解説が書いてあったりしました。
発生地点はただの語呂合わせだったのですナ。うむ。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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妖界東西新聞 日刊紙だから まいにち更新中

和漢百魅缶wiki 検索用に。

2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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