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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
薪をいっぱい。「にひゃくごじゅうさんじゅしん」さんです。

にひゃくごじゅうさんじゅしん 二百五十山樹神

一切智光明仙人に兎王(とおう)が身を捧げるときに、
香薪(こうしん)を集め積んで火をたいてくれた山樹神(さんじゅしん)たち。



その後、この250体の山樹神たちは
二百五十比丘(にひゃくごじゅうびく)として生まれたとされます。




『一切智光明仙人慈心因縁不食肉経』などで書かれる系統の
兎王(仙人のために火の中に身を投じて自らの肉を捧げた兎たちの王)のはなしに登場する
多くの山樹神(山神・樹神)たち。
ごひゃくびゃくと」(五百白兎)も同様に後に比丘になったとされます。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ありがたさを拡大。「せんこくおう」さんです。

せんこくおう 千国王

飢える寸前だった一切智光明仙人に
兎王(とおう)が身を捧げたことに天が感じて発生した
まばゆい光を見て、四方各地からあつまって来た多数の人々の国の王たち。



何かすごいことが起こってるとあつまって来た諸人たちは、
兎王と仙人のことを知ってその教えをそれぞれ国に持ち帰り、
その国々の千の国王たちが後にそれぞれ千菩薩(せんぼさつ)となったとされます。



『一切智光明仙人慈心因縁不食肉経』に登場するもの。
ごひゃくびゃくと」(五百白兎)らと共に、仏として生じたことが書かれてます。
『法華直談鈔』では「せんくようしょにん」(千供養諸人)がこの役割にあたります。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
わいわいわいわい。「ごひゃくと」さんです。

ごひゃくと 五百兎

光明仙人に身を捧げた兎王(とおう)と共に、
林のなかに暮らしてた数多くの兎(うさぎ)たち。



『法華直談鈔』にみられる兎王のはなしに見られるもの。
『一切智光明仙人慈心因縁不食肉経』に登場する「ごひゃくびゃくと」(五百白兎)と
役割としては同じですが、比丘になる箇所は語られず、その部分は
せんくようしょにん」(千供養諸人)に集約されてます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
まだまだおめでたいものシリーズ。「せんくようしょにん」さんです。

せんくようしょにん 千供養諸人

先日の初春連続アップの主任で登場した「ごひゃくびゃくと」(五百白兎)の登場する
『一切智光明仙人慈心因縁不食肉経』と展開が似た兎王のはなしが出て来る
『法華直談鈔』でのはなしに見られるもの。



飢える寸前だった光明仙人に兎王(とおう)が身を捧げようとした決心に対して
(こちらでは兎王は火に入る寸前に仙人にとどめられてます)
天が感じて発生したまばゆい光を見て、
四方各地からあつまって来た多数のひとびと。


何かすごいことが起こってるとあつまって来たひとびとは
供養のおそなえものを持って来ており、
その後、この人々はそれぞれが千仏(せんぶつ)となったとされます。
今年はじめの「和漢百魅缶」へのアップは、
いつもどおりの舞い始め、12体連続アップで参ります。
うさぎ歳ですから、もちろんうさぎさん配合成分多めに
跳ね出して行きます。



とざい、とーーーーーーーーーざーーーーーーーーーーいーーーーーーーーーー。



うさぎのじょうど(兎浄土)
2023年の幕びらきは、兎さんからスタートです。
ということで、おむすびころりんの舞台設定が兎の穴になってるほうの
昔話からはじまります。重箱ころりんころりんすっとんとん。
お正月は、おめでたいものからはじまりはじまり。

イソポイルシカ
つづいても兎もの。こちらはアイヌの狩りに関する伝承から。
鹿(ユク)と兎(イソポ、イセポ)が仲が悪いという設定の上に立ってる俗信は
けっこう数が多いんですのね、とわかりまスネ。

ばけえいじつ(化営実)
去年の千穐楽で出した生薬の妖怪、化柴胡といっしょに
先月の『妖界東西新聞』で描いたもの。
このあたりはむかしの絵に描かれてるものもあわせて、
どしどし足してゆきたいですね。

しろだるま(白達磨)
こちらも千穐楽との対幅な存在になってる出番のかたで、
おうし」(欧糸)と対応してます。(白目)
だるまさんの張子や手遊のたぐいのなかには、
こういった蚕に関するものも多かったりするのがたのしいですネ。

スノートンネルのじどうしゃ(スノートンネルの自動車)
新年と雪の組み合わせから、自動車ものを投入したりもしました。
人間が追い越されちゃうはなしが多く耳にされたりしますが
これは、人間のほうが追い越した瞬間にふしぎが起こるもの。

ろうせい(老精)
老精・邪魅――と対句な並べ方で魔物や妖怪を示すことばとして
漢文脈な表現で用いられたりするもの。
ろうび」(老魅・老鬽)とかとおなじような雰囲気です。
お正月向けに全部あたらしく描いた『百鬼御用 妖怪かるた』用に
描いたのがはじめのいちまいで、こちらはにまいめ。

よもつめ(黄泉悪卒)
記紀神話の本篇原文ではなく、その周辺での文章で
書かれてたりする、よみの国の存在たちを示す熟語から。
よみかた自体は、ハッキリしないので(「こーせんあくそつ」だと妙ですから)
同一の意味で用いられてるところから呼び出しをかけてきました。

クボーギ
蜘蛛の巣のかかってる屋内にいちゃ蛇に咬まれた毒がまわるのは早い
という俗信がこちらですが、似たようなものには
煤がいけないので屋内はだめ、外で治療しないと毒がまわる――というものもあるそうで
「屋内ではいけない」という部分の語り方がいろいろバリエーションあるようですクボクボ。

うつひおまろ(欝比袁麻呂)
蜘蛛ということで、つづいてはおおむかしの土蜘蛛の中からひとつ。
『肥前国風土記』にあるこれは、倒されちゃうのではなく
沈没した船のひとびとを救うというはなしが語られてるもの。

よすみになまこ(四隅の海鼠)
なまこ vs もぐら に関する俗信のひとつです。
平田篤胤がつけてる理論づけもおもしろい部分です。

さんそくのうさぎ(三足兎)
兎さんパートがまたつづきます。
古浄瑠璃の『あたごの本地』に出て来るもので、
日羅将軍が天に現われた月の偽物をぶった斬ると、大きな桂の木が出て来て
それを斬ると桂男と称する鬼が出て来て、それを斬るとこの兎が出て来るのでした。

ごひゃくびゃくと(五百白兎)
初春連続興行の主任は、兎王のおはなしに出て来る兎王じゃないほうから
描かせていただきました。ぞろぞろぞろぞろわいわいわいわい。
数が多いほうを選んだのは、もちろん数がいっぱいという縁起の良さから。



そんなわけで、また本年も和漢百魅缶のアップは本日から
はじまりますので、いずれもさまにおかれましては
あいかわらずのお引き立てのほど、こいねがいあげたてまつりまする。







とざい、とーーーーーーーーざいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。









あけましておめでとうございます。


いずれもさまにおかれましては
本年もどうぞよろしくお引き立てのほど
お願い上げたてまつりまする。


ということで2023年
いちばんはじめのイラストでございます。







■かぐやひめ(赫夜姫)
■さんぼんみみのうさぎ(三本耳の兎)
■ぎょくと(玉兎)



「地之変気応其所出……」は『管子』侈摩篇にある文です。
かどまつかどまつ
本年もいよいよ大晦日ですので
描き納めイラストのアップです(毎回、描き納めと称しつつ
アップしたあともラクガキはいっぱいしてるわけですが)





■おに(鬼)
■かきのせい(柿の精)



大晦日の日は囲炉裏の灰のなかにおむすびや団子を埋めておくと、
つぎの年に火事や火傷しないよ!
こいつを「鬼の供養」って呼ぶぜ!(武蔵国)たのしい俗信
(『日本怪異妖怪事典 関東』も参照してね) 



明年もよろしくおひきたてのほど、
おんねがいあげたてまつりまする。




ほんじつの「和漢百魅缶」は2022年ことしの舞い納め
千穐楽で連続アップ興行でございます。
いつものごとくいろいろなところから12体、連続で更新させていただきました。



それでは、それぞれのひとくちメモをしつつ
おのおの記事へのリンクをご紹介。
とざーーーーーい、とーーーーーーーーーーーーざーーーーーーーーーいーーーーーー。






ろこうきょうしし(盧溝橋獅子)
ぜんぶの数をかぞえてみようとするとみんなそれぞれ結果がバラバラだ
という盧溝橋の名物「ふしぎ」で今回は、はじまります。
実際どうも新発見確認として埋もれてた獅子の像が次第次第に増えて来てもいるらしく
公称されてる数も、時代によって一定じゃなかったりもします。


ばけさいこ(化柴胡)
薬研[やげん]の画像妖怪(もぐらみたいなので、「薬研むぐら」とひょーせんとかは呼んでます)と
一緒に描かれてるものに、生薬[きぐすり・しょうやく]の画像妖怪たちもいるのですが
いろいろな種類を増やしてけばパターンが増やしてゆけるゾ
――ということで段々増やしてます。こちらもそのひとふり。


こうきゅうとつ(鋼穹肭)
『妖界東西新聞』に新規デザインで出演する画像妖怪たちには「兵器妖怪」枠もあるのですが
(これも芳幾シショーや小林清親・梅堂豊斎・伊東忠太のころからいるものの末裔)
例年ですとだいたい「防衛基地に配備されました」とか「新披露の実験演習がありました」
というあつかいなのですが、今年は、去年や一昨年に出たそれらが
実際にいくさのちまたに出てる――という修羅道な展開も多々あって、
なかなかハラハラする浮世ではあります。


おうし(欧糸)
『山海経』に出て来るあんまり描かれる機会がない、
遠い国にいる風景のなかの存在からもひとつ。
本文ではとても具体的に「ひざまづいて樹に寄り添って糸を吐いてる」と記述されてるのですが
これは、古くからいわれてる
「『山海経』の後半のほうの巻にある妙に姿勢について詳しい記述は、
失われてしまった古い時代の山海経の図にあった「絵」のかたちが文字で残してあるのダ」
――といった部分を想像出来るような箇所のひとつでもあります。


あんねんとう(安然塔)
商人たちのえんぎかつぎのなかでの例のひとつ。
絵のなかで登場してるデザイン違いの「びんぼういちじく」(貧乏無花果)ちゃんたちは
そのまま今日の妖界東西新聞にも出演していただきました。

えつしゃ(閲叉)
天竺のヤクシャたちの音写の書き方のひとつ。
『往生要集』のなかとかにも出て来る書き方です。

おこうしんさんのままはは(お庚申さんの継母)
庚申様の前世が出て来るむかししばなしに出て来る、いじわるな継母。
庚申の日に「おじや」をつくって食べちゃいけないよ! →どうして
庚申様が「おじや」がだいっきらいだからだよ! →どうして
庚申様が継母にたびたび、きらいな「おじや」を食べさせられたからだよ!
――という流れになってます。

ティダヌヤク
日食や月食は、お日様やお月様が厄を受けてるから見ちゃいけない
という考え方は広い地域にあって、これは南のはしのほうの例。
もはや、現代人にとってはただの「天体ショー」になってるような事柄ですが
いろいろとそこに入ってた考え方や想像をたのしむのは
むかしのひとたちの伝承成分の基礎部分を知る上ではいちばん重要な部分です。

たいそうえんこ(大棗園胡)
大陸にも、お膳やお椀を貸してくれるようなはなしはいっぱいあるとのことで
これもその具体的な例のひとつ。
胡仙たち(狐たち)が貸してくれるというのも
日本にも各地によく出て来るものですし、かなり広域にあるものなんだナと
感じていただけるかと思います。

りゅうぐうのふりそで(竜宮の振袖)
門松が売れなくて、もういいや、竜宮城にあげますーーーーと言って
おじいさんが水のなかにたたきこんだ門松の、返礼品として登場するたからもの。
最終的にはおばあさんの誤解の怒りで燃やされるわけですが、
このむかしばなしは「無い袖は振れない」の語源であるという形式で語られるものでも
あります(あくまでことばあそびで連結してるわけで、故事語源とはまた異なる性質のもの)

安然塔を出したのでその反動としてちゃんと福なものが出て来ますよ。

アバストド
針千本の魔除けのパターンのうちのひとつ。
八重山のほうに「アバサー」とは異なった呼び方のほうを見たのでそっちで。

ハシナウカムイ
今年の千穐楽の主任はアイヌの畋猟神から。
豊年満作。富貴富貴。



歳末の和漢百魅缶さいごですから、こちらもおなじみ
魔力が外へ散り出して魔国にならないようにの「押戻」(おしもどし)な
キャラも更新です。今回は「竹普晴輪之助」(たけのふせいりんのすけ)と
日食の項目もあったことを受けて名付けておきました。ズドンズドン。








それでは、本年も無事にひとまわり、
いちねんかん、和漢百魅缶をアップできました。
これもひとえに、いずれもさまがたのご引き立てあればこそでございます。
また明年もかわらず、ごひいきご引き立てのほど、
こいねがいあげたてまつりまする。






とざーーーい、とーーーーーーーざいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。


















2022年の「和漢百魅缶」へのアップ、平常回のラストです、
山羊の大敵、「ピミザファイヤー」さんです。

ピミザファイヤー

螻蛄(おけら)のこと。
「山羊(やぎ)がこれを食べてしまうと、たちどころにしんでしまう」と言われてて、
山羊の体を中から食べてしまうと考えられてました。


新城島などで言われてるもの。
呼び名は「ピピザ(山羊)を喰う者」といった意味。




今年も12月28日が和漢百魅缶の千穐楽[せんしゅうらく]ですので、
連続興行予定です。おたのしみに。








ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ひひんひん。「うまのあし」さんです。

うまのあし 馬の脚

筑前の国の那珂郡春日に伝わるもので、
火事に巻き込まれて死んでしまった馬の
焼けちぎれた脚ダケが出て来るというもの。



脚ダケが一緒に埋葬されなかったので、馬の残りの部分も
夜になるとこれを探しまわってるとも語られてたようです。





むかしは、晩くまで遊んでたり
わがままを言ったりする子に向かって、大人たちが
「山のはなぃ馬の脚の下がるぞ」(山の端に馬の脚が下がるぞ)と
言っておどかしたりしてたといいます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
天魔も邪鬼も、「おにさるたま」さんです。

おにさるたま 鬼去玉

鬼や魔物を立ち去らせるちからのあるという宝玉。


「六種秘言」のなかでは如意宝珠など他のいろいろな宝玉のなかで
「鬼ヲサル玉ナレバ天魔疫癘ノヲソレナシ」と書かれてます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
水神の妻。「みるめ」さんです。

みるめ 水妻

水の神のもとで配偶者になってるとされる存在。
水に吸い没(い)れられた者がこれになるとされてます。

「みるめ」や「みぬめ」といった古いことばは、
水神の后・水神の妻・水神に仕える巫女を意味してるのではないか
という考察のなかで語られる存在。




プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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