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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
きんたま梱包わざ。「ひひざる」さんです。

ひひざる 狒々猿

山に棲んでるというおそろしい獣で、
ひとを襲って食べてしまったりします。


狒々(ひひ)などと同様な存在で、「ひいひいざる」(狒々猿)なども仲間。
阿波の国などでいわれるもので、昔話では
おおきなきんたまを広げて相手を包み込んでさらっていって食べてしまう、
熱々の何かを投げ渡してきんたまに当てて回避出来たというものが語られてます。
同様の特徴のはなしは狸や山爺にもみられます。




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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
姫をいただくために刀×100。「おんば」さんです。

おんば

阿波の国の海部郡などに伝わる、山に棲んでる大きな体の妖怪。
美しい姫を欲しがって、「ひと晩のうちに刀を100本造ることとができたら寄越せ」
という条件をだして来ました。


お湯を使って鶏を夜中のうちに鳴かせて、
刀が99本できたところで夜明けになったということにして、
追い払うはなしがいくつも昔話として語られてます。



黄金の甑(こしき)あるいは蒸篭(せいろ)をあたまにかついでて、
それにさらった人間を入れて運んだりもします。
大源太というちからのとても強い樵夫(きこり)が、
山の中でこれに入れられてしまったが、見事に退治したというはなしも語られてます。






同様のはなしは「山姥」あるいは「鬼」とも語られてて、
そのような存在であることがわかります。



鉄をごうごう熱したあと、手でそれを軽くすーっとすごくダケで
刀はできてしまった等、刀の造り方の部分の描写もキチンとみられておもしろい昔話。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
即身蛇体、お能のバージョン。「ぼとう」さんです。

ぼとう 暮頭

法会の席にいるにもかかわらず「狩り(殺生)に行きたいなぁ」と考えてたせいで、
蛇身になってしまった狩人。



むかし、当願(とうがん)・暮頭(ぼとう)という兄弟の狩人がおり、
当願は山へ狩りに、暮当は志度寺の法花供養に出かけました。
法会の最中にも暮頭は狩りのことばかり考えてたので、その邪念のせいで
蛇道に落ちて毒蛇と変じて苦しむ身になってしまいます。




当願が帰らぬ暮頭を探しにゆくと、変わり果てて熱と異気に苦しむ弟をみつけたので、
運んで池に入れてやりました。当願は自分の左の目の玉(宝珠に相当する)をくりぬいて
別れを告げると水底へ入って行きました。



能の『当願暮頭』に登場するもので、
志度寺の「当願暮当之縁起」を題材としてますがナゼか役割が逆転しており、
とうがん」(当願)ではなく暮頭(縁起物語では暮当)が蛇道に墜ちて毒蛇になる展開になってます。



詞章には、「蛇道」のほか「即身蛇体」ということばも用いられてます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
蛇身になり果てつ。「とうがん」さんです。

とうがん 当願

讃岐の国に伝わるもので、法会の席にいるにもかかわらず
「狩り(殺生)に行きたいなぁ」と考えてたせいで、蛇身になってしまった狩人。



むかし、当願(とうがん)・暮当(ぼとう)という兄弟の狩人がおり、
当願は志度寺の建立供養に、暮当は山へ狩りに出かけました。
法会の最中にも当願は狩りのことばかり考えてたので、その邪念のせいで
体が蛇になってしまいます。


暮当が帰らぬ当願を探しにゆくと、変わり果てて熱と異気に苦しむ兄をみつけたので、
運んで池に入れてやりました。当願は自分の左の目の玉をくりぬいて別れを告げると
水底へ入って行きました。



その目の玉を甕(かめ)に入れておいたところ、
たいへん良い酒が出来るようになり、
またいつまでもそれは尽きることはなかったといいます。







志度寺の「当願暮当之縁起」などでひろく知られてた縁起物語に出て来るもの。
暮当がお寺に行けなかったのは家族のたべものが無くなったせいだと語られてます。



縁起物語では、暮当の妻がこの目の玉(如意宝珠)のことを知って語ってしまい、
両眼をみかどへ献上せねばならなくなってしまいます。
宇佐八幡へと奉納される道中、竜神に奪われますが、
最後は無事に宇佐へと流れついたとされます。




当願はその後、池から海へと住み家を移しており、
大槌小槌のあたりにいるとも語られてたようです。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おいしい芳醇。「ごずてんのうさまのかめ」さんです。

ごずてんのうさまのかめ 牛頭天王様の甕

讃岐の国の山田郡の木太村に伝わるもの。
正暦元年(990)8月8日に村の海に浮槎(いかだ)が流れて来て、
そこにのってたというふしぎな甕(かめ)。




その夜、村のひとびとの夢にはつのを生やした「牛頭天王」が出て来て
「よく朕をまつれば衆病ことごとくのぞき、寿を得せしめん」とお告げしたので、
牛頭天王社としておまつりしたソウナ。




また、この甕でお酒をつくったところ、とてもおいしいものが出来たそうですが、
ある年の大水で流されて詰田川に沈み、そこをむかしは
甕淵(かめぶち)と呼んでたといいます。




牛頭天王は夢のなかで「尾張国海部郡から流れて来た」とも語っており、
尾張の国からやって来たと考えられてたようです。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
谷をのぼってくる声。「おんなのなきごえ」さんです。

おんなのなきごえ 女の泣き声


讃岐の国の美合村川東にある三角の谷に出たというもの。
夜ごと夜ごとに谷のしたのほうからだんだん上にのぼって来るように、
女の泣き声が近づいて来るけども、すがたは見えず、
気配ダケが感じられたソウナ。



昭和10年代なかごろのはなしだといいます。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
灰をいじらないこと。「うしのひのはい」さんです。

うしのひのはい 丑の日の灰

丑(うし)の日に炉や竈の灰を取ったり、いじくったりすると、
火事になるからよくないと言われてました。



飛騨の国の大野郡など各地でいわれてる俗信。
火の神を怒らせるからよくないという系統のものと思われます。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
お月さま守備兵。「あかんぼう」さんです。

あかんぼう 赤ン坊

夜空に出てるおつきさまのまわりにいる存在。
備後の国などで月に黒雲がかぶって来たときに唄われるわらべうたにみられるもの。
「白ン坊が言うて、赤ン坊が突き出した」などと「くろんぼう」(黒ン坊)に対して文句を言います。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
お月さま守護じゃー。「しろんぼう」さんです。

しろんぼう 白ン坊

夜空に出てるおつきさまのまわりにいる存在。


備後の国などで月に黒雲がかぶって来たときに唄われるわらべうたにみられるもの。
「黒ン坊が隠した、白ン坊が言うて」などと「くろんぼう」(黒ン坊)に対して文句を言います。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
お月さまにカーテンしゃー。「くろんぼう」さんです。

くろんぼう 黒ン坊

夜空に出てるおつきさまを隠してしまう存在。


備後の国などで月に黒雲がかぶって来たときに唄われる
「だいじなお月さんを黒ン坊が隠した」といったわらべうたにみられるもの。
黒雲を「くろんぼう」と称することは「なつのくろんぼう」(夏の黒ン坊)などにも見られます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おもちゃのほう。「べろべろのかみ」さんです。

べろべろのかみ べろべろの神

舌出し三番叟なかたちのおもちゃのこと。
陸中の国などでは紙でつくられてて、棒をうえしたに動かすことによって
べろが入ったり出たりします。



いよいよ12月のいちばんはじめの「和漢百魅缶」へのアップは、
凧系。「てんぐさん」さんです。

てんぐさん 天狗さん

凧(たこ)をあげてるときに、風をおくって
助力・加勢してあそんでくれる天狗たち。



「天狗さん風起こせ、天狗さん風起こせ、風起こさんと鼻もぐぞ」や
「天狗さん風おくれ、鰯(いわし)のあたま三ッあげよ、三ッが嫌やなら四ッあげよ」などと
声をかけて子供や若い武士たちはあそんでました。






凧あげのときのはやしことばのなかに見られる「てんぐ」(天狗)たちで、
伊予の国などでのもの。「てんぐうさん」などとのばして呼ばれたりも。








プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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