忍者ブログ
氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28  
[63]  [64]  [65]  [66]  [67]  [68]  [69]  [70]  [71]  [72]  [73
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ニクンニツカエズ。「こうののほたる」さんです。

こうののほたる 河野蛍

伊予の国の河野家の家臣たちのたましいがなった蛍(ほたる)たち。



河野通直(こうのみちただ)が討たれた際に、
落ち延びた家臣たちは義安寺の泉で互いに水杯(みずさかづき)をかわし、
「忠臣は二君に仕えず」と自刃したとされ、
夏に寺のまわりに乱れ飛ぶ蛍たちになったと語られてました。





PR
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
さらさらさらさらさらさら。「すすをはらうおと」さんです。

すすをはらうおと 煤を払う音

「さらさら、さらさら」と煤(すす)を払ってるような音が、
誰もそんなことをしてないのに
家のどこかから聴こえて来るというもの。


土佐の国の高知の城下町には、こういうのが発生する
ばけものやしきがあったようです。
なにが起こしてるのかは正体がつかめなかったりします。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
11月は酉の日には鳥に関係する項目を描く、お酉さましばりですので
二の酉のきょうは、世の中豊稔。「こくちょう」さんです。

こくちょう 黒鳥

阿波の国などでいわれるもの。
「黒鳥が飛んで来て田んぼに巣をつくるとみのりがよい」
などといわれてたりしました。


一の酉のときに描いた「わたりさぎ」(渡り鷺)なども似た田畑の俗信。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おおきいおんなさん。「てんぐのはなよめ」さんです。

てんぐのはなよめ 天狗の花嫁

山のなかにいるという正体不明のおんな。
背丈は非常に大きく、1丈~8尺ぐらいはあるといいます。
「やまおんな」(山女)などのようなもので、
土佐の国などで呼ばれてたようです。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
城了の耳もってかえろ。「まりがなろのみやびと」さんです。

まりがなろのみやびと 鞠ヶ奈路の宮人

安徳天皇の霊に仕えてる霊たち。



むかし、城了(じょうりょう)という琵琶の得意な僧侶が、
横倉寺に逗留してたのですが、夜おそくどこかへ行ってるらしい様子なので、
ふしぎに思った寺の僧侶が訊ねると、


「子(ね)の下刻になるとどこからか宮人(みやびと)がやって来て、
まりがなろというところにある御殿に招かれ、そこにいる貴人の御前で琵琶を弾いて、
暁け方にまた案内されて寺に帰って来ます」


とのこたえが返って来ました。


住職の仙英(せんえい)は、
「まりがなろの御殿というのは安徳帝の幽宮のことなのではないか」と気づいて、
相手が霊である心配から、城了のからだじゅうに加持の香水をかけてあげて、
あの世につれて行かれないようにしてやることにしました。




しかし、その加持の香水がうっかりゆきわたってなかった耳のみ
宮人に検知されて、ちぎって持って行かれてしまったんだソウナ。





土佐の国の越知に伝わるもの。
のちに城了の歿後に建立された耳無し地蔵の由来のはなしとされてます。
鞠ヶ奈路・鞠ヶ奈呂は安徳天皇の墓所として知られる場所。
対処方法が異なるもののはなしの流れそのものは、
耳切れ団市や耳なし芳一とおなじ展開のものというのがわかります。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
日食とか月食は病気。「にっしょくげっしょくのやまい」さんです。

にっしょくげっしょくのやまい 日食月食の病

日食や月食が起こってるときは、
天から「病が降る」ので、畑や田んぼには傘や桧笠を立てて、
それを防ぐしるしを立てておくものだとされてたりしました。



土佐の国の吾川郡などでいわれるもの。
「病」というのは「毒」のようなもので、
どようのどく」(土用毒)などのように
身体によくないもの・作物の育成をはばむものと捉えられてたといえそうです。




日食や月食が起こってるときは、ひとびとやいきものの代わりに
日月が病気になってるという考え方にも沿ったもの。
この考えから、人間たちもなるべく家の中で静かにしてることは各地で語られてます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ざぜんいし」さんです。

ざぜんいし 座禅石


阿波の国の観潮院にいた白円という僧侶が
いつも座禅をしてたというひらたい石。


白円の歿後も霊がこもってて、他人が坐ったり乗ったりすると、
そのひとは腹痛になると語られてました。



のちに、別院の庭に移されることになったのですが、
どれだけ人数が寄っても動かす事が出来ず、困ってたところ、
本洲和尚が杖を以て打ち、偈(げ)を与えると動くようになり、
手水台の石として利用されるようになったといいます。




『灯下録』巻7のはなしにみられるもので、石に対して偈を与えた点に対し
「殺生石とは事は異れど凝結の執念感格せしは同日の談なりかし」と感想が書かれてます。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
病気にするやつ。「はだかおに」さんです。

はだかおに 裸鬼

ひとを病気にしてしまう疫鬼で、
椎(つち)を手に持ってるといいます。
ふつうのひとたちの目には、すがたは見えないようです。



『政治要略』巻70にある『善家異事』からの引用に見られるもの。
この鬼が病をもたらしてたけど、氏神によって追い払われた
というはなしになってます。



うしかいわらわ」(牛飼童)のすがたになってた疫鬼など、
つち(椎・槌)を持ってるすがたのものはしばしばみられます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ノット・イート。「くわずのはまぐり」さんです。

くわずのはまぐり 不喰蛤

土佐の国などに伝わるもので、土の中から出て来る
蛤(はまぐり)のような身も何もない石のような貝たち。




むかし、旅の僧侶に貝を食べさせてあげなかった結果、
それは弘法大師で、貝がすべて石のようになってしまい、
それがごろごろ残ってるのダと語られてます。




化石となってる貝のことを言ってるもので、
弘法大師に分けて食べさせなかったからこういうものが残ってるのダ
という語り口は各地にみられます。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
うまのやまいがピタリパタリ。「うまのけ」さんです。

うまのけ 馬の毛

周防の国の熊毛郡の八代村にある馬塚に生えてる
椎(しい)の木の幹にひょろひょろ生えてるという馬の毛のようなもので、
馬が病気になってしまったときには、これをいただいて来て拝むと、
馬が回復すると言われてたりしました。



馬の毛だといわれてる物体は、
山姥の髪の毛とか七難の揃毛とか呼ばれてるものの仲間のようです。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
雨降りあかんべ入道。「べかこ」さんです。

べかこ

阿波の国の川島の児島須賀に出たという一ッ目の大入道で、
雨がぱらぱら降ってる夜に、舟で淵の魚を捕ってると
いつのまにか大入道が舟の上にいて
舌を出して目をむいておどかして来たといいます。



これが出るあたりから、
淵やそのまわりの藪林のことを「べかこ」と呼んでたといいます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山の怪獣。「こずがだにのやまちち」さんです。

こずがだにのやまちち こずが谷の山父

阿波の国の那賀郡に伝わるもの。
山に木の実を採りに行ったひとがたびたび、深い霧につつまれて
山父に襲われて食べられちゃったと言い、そのあたりを「こずが谷」と
呼ぶようになったソウナ。



御林番だった露口徳右衛門というひとが、
鉄砲で退治したとも伝えられてます。






「こずが谷」は、行ったひとが一人も帰って来ない
――という意味合いでつけられたように語られますが、
また他に「葛ヶ谷」とも書かれます。


『相生町誌』によると露口家の文書には
「山ちちと申す獣すまい致し」ともあるようです。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
妖界東西新聞

妖界東西新聞 日刊紙だから まいにち更新中

和漢百魅缶wiki 検索用に。

2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


最新コメント
[01/24 دکوراسیون منزل]
[11/29 NONAME]
[05/08 100]
[01/13 佐藤]
[01/05 ひょ―せん]
妖怪マガジンYOMIMANDARA
月刊?妖怪マガジンYOMIMANDARA

文車堂版社妖改革宣言

新・妖怪党 部署一覧


 Logo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党




 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党



 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党



 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党

最新トラックバック
フリーエリア
© 2007-2024 Koorintei Hyousen

本ブログの内容、画像の無断転載、無断転用を禁じます。

忍者ブログ   [PR]