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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
たべものの権化。「ごちそうをつくるろうじょ」さんです。

ごちそうをつくるろうじょ 御馳走を作る老女

むかし若い武士が旅の途中で日が暮れてしまい、
困ってたときに見つけた宿に住んでた、年をとった女。



武士に対して「ごちそうをつくって来ますから必ずここで待っててください」と
戸をすべて閉めて出て行ったのですが、いつまでたってもなかなかこないので、
武士は戸をこっそり開けて見てみました。



すると、老女は自分の
目やに・鼻くそ・耳くそ・歯くそなど汚いものを、しょっちゅう
食材に加えつつ調理をしてました。



しばらくすると、女は完成した御馳走のお膳を持ってきました。
食べてみると食べたことがないほどにそれは美味しかったのですが、
「よくも汚いものを食べさせたな」という怒りから
武士は老女を斬り殺してしまいました。



すると老女の死骸の、目から野菜・鼻から麦・耳から芋・口からは米が
どっさり生えて来たといいます。




奄美の三方村などに伝わる昔話にみられるもので、
神話にみられる「おおげつひめ」(大宜都比売)などと似た展開のはなし。




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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
芭蕉の木とかにいるよ。「ヒーヌムン」さんです。

ヒーヌムン

沖永良部島に伝わるバシャ(芭蕉)の木などにいるという妖怪。
これに遭うと身体がぶるぶる震えて、
その場で動けなくなってしまうといいます。





「木の者」といった意味合いで「ケンムン」とは近しい存在のようです。



ヒーヌムンはひとの縁談ばなしを耳にすると、
それを壊すのが好きなので、近くでそういうはなしをしちゃダメ
ということも言われてたようです。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
芭蕉の木とかにいるよ。「ヒーヌムン」さんです。

ヒーヌムン

沖永良部島に伝わるバシャ(芭蕉)の木などにいるという妖怪。
これに遭うと身体がぶるぶる震えて、
その場で動けなくなってしまうといいます。





「木の者」といった意味合いで「ケンムン」とは近しい存在のようです。



ヒーヌムンはひとの縁談ばなしを耳にすると、
それを壊すのが好きなので、近くでそういうはなしをしちゃダメ
ということも言われてたようです。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
夕暮れのお産。「サントキャナキ」さんです。

サントキャナキ 申刻泣

夕暮れしてる申の刻に、出産が行なわれたり、
生まれたての赤ちゃんが泣き騒いだりするのは、
「サントキャナキ」と呼ばれてて、かわいそうなこと・不吉なことだと言われてました。



徳之島などで言われてたもの。「サントキ」(申の刻)といっても
実際は夕暮れから日没までのあいだ、つまり太陽(ティダ)が闇に隠れてゆく
「サントキャヌティデ」(申刻の太陽)になっている状態が該当するようです。



サントキャナキな赤ちゃんは鍋敷の真ん中の穴をくぐらせてあげて、
「明るくなるよ、だいじょうぶだよ」といった魔除けをしてやったソウナ。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
土中から吹き出る。「ジクヮ」さんです。

ジクヮ 地火

奄美などに伝わるもので、地面の中から燃えて出て来るという火。
特定の日にこれが起こるとされてて、
その日には作物の種をまいたり、苗を植えてはいけないとされてました。



暦で言われてる「じか」(地火)のこと。内容的にもそのままのもの。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
蛇よけ葷類。「マネのビラ」さんです。

マネのビラ 午日の韮

奄美大島などに伝わるもので、マネ(午の日)の行事のときに
ビラ(にら)を食べると、マッタブ(蛇)除け・悪虫除けになると言われてました。



マネの行事(マーネアソビ)は、初午に行われる地域と、
初午・中午・止午の3回行われてた地域などがあるそうです。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
復讐するため化けてる山猫。「はたのさえもんのつま」さんです。

はたのさえもんのつま 端の左衛門の妻

伊予の国の伊予郡に伝わるもので、
明神山に住んでたという大きな山猫。
夫の山猫を撃って退治した、三秋村に住む鉄砲の名人・端の左衛門(はたのさえもん)の妻を
喰い殺して、そのすがたに化けていのちを狙ってました。



たまたま正体を見てしまった村人の助言で正体を知った左衛門は、
いつも持って出る弾とは別にもうひとつ鉄砲の弾を隠し持って仕事に出て、
鉄砲の弾が無くなったと思った山猫の隙をうかがって、
これを退治出来たといいます。



みょうじんやまのやまねこ」(明神山の山猫)とは夫婦で、
こちらは雌の山猫。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
まつやにシールドの会。「みょうじんやまのやまねこ」さんです。

みょうじんやまのやまねこ 明神山の山猫


伊予の国の伊予郡に伝わるもので、
明神山に住んでたという大きな山猫。


ひとびとを襲ったりしてましたが、
三秋村に住む鉄砲の名人・端の左衛門(はたのさえもん)によって退治されました。



ずどん



身体中に松脂(まつやに)で固めており、生半可な攻撃では
びくともしないまもりを持ってたといいます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ちいさいちいさい存在。「たばこのたねのこよみみるひと」さんです。

たばこのたねのこよみみるひと 莨種の暦見る人



たばこの小さな小さな種のなかに住んでるひとで、
そこで暦に印刷されてる小さい細字を眺めて読んでるといいます。



「たばこの種の中くりぬいて、そのまた中に蔵たてて、蔵の小窓で暦見る人」など、
小さいものづくしな昔話などに出て来る非常に小さい存在の表現。


「たばこの種」は非常に小さい粉ぐらいの粒なので、
「ちいさいもの」の代表格としてあつかわれた結果、
極小族の住居として選抜されたようです。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
きんたま梱包わざ。「ひひざる」さんです。

ひひざる 狒々猿

山に棲んでるというおそろしい獣で、
ひとを襲って食べてしまったりします。


狒々(ひひ)などと同様な存在で、「ひいひいざる」(狒々猿)なども仲間。
阿波の国などでいわれるもので、昔話では
おおきなきんたまを広げて相手を包み込んでさらっていって食べてしまう、
熱々の何かを投げ渡してきんたまに当てて回避出来たというものが語られてます。
同様の特徴のはなしは狸や山爺にもみられます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
姫をいただくために刀×100。「おんば」さんです。

おんば

阿波の国の海部郡などに伝わる、山に棲んでる大きな体の妖怪。
美しい姫を欲しがって、「ひと晩のうちに刀を100本造ることとができたら寄越せ」
という条件をだして来ました。


お湯を使って鶏を夜中のうちに鳴かせて、
刀が99本できたところで夜明けになったということにして、
追い払うはなしがいくつも昔話として語られてます。



黄金の甑(こしき)あるいは蒸篭(せいろ)をあたまにかついでて、
それにさらった人間を入れて運んだりもします。
大源太というちからのとても強い樵夫(きこり)が、
山の中でこれに入れられてしまったが、見事に退治したというはなしも語られてます。






同様のはなしは「山姥」あるいは「鬼」とも語られてて、
そのような存在であることがわかります。



鉄をごうごう熱したあと、手でそれを軽くすーっとすごくダケで
刀はできてしまった等、刀の造り方の部分の描写もキチンとみられておもしろい昔話。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
即身蛇体、お能のバージョン。「ぼとう」さんです。

ぼとう 暮頭

法会の席にいるにもかかわらず「狩り(殺生)に行きたいなぁ」と考えてたせいで、
蛇身になってしまった狩人。



むかし、当願(とうがん)・暮頭(ぼとう)という兄弟の狩人がおり、
当願は山へ狩りに、暮当は志度寺の法花供養に出かけました。
法会の最中にも暮頭は狩りのことばかり考えてたので、その邪念のせいで
蛇道に落ちて毒蛇と変じて苦しむ身になってしまいます。




当願が帰らぬ暮頭を探しにゆくと、変わり果てて熱と異気に苦しむ弟をみつけたので、
運んで池に入れてやりました。当願は自分の左の目の玉(宝珠に相当する)をくりぬいて
別れを告げると水底へ入って行きました。



能の『当願暮頭』に登場するもので、
志度寺の「当願暮当之縁起」を題材としてますがナゼか役割が逆転しており、
とうがん」(当願)ではなく暮頭(縁起物語では暮当)が蛇道に墜ちて毒蛇になる展開になってます。



詞章には、「蛇道」のほか「即身蛇体」ということばも用いられてます。


プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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