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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ながいながいべろ。「ヒラ」さんです。

ヒラ

真夜中に出没しては、天井から長い長い舌をのばして
眠ってる人間を刺してゆくという悪い虫。



南京虫・扁虫のこと。人間を刺したあとに
天井などへ素早い速度で逃げたりすることがハッキリしておらず、
琉球などでは古くはこのような想像がされてたりしたそうです。




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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
害虫イナイイナイ。「たのかみのたわら」さんです。

たのかみのたわら 田の神の俵

田んぼの稲のなかにときどき入ってるという
黄色っポイ小さくてながまるいもの。
田の神の置いてったものだといわれてたりもしたようです。



稲につく螟虫などの害虫に卵をうみつける
寄生蜂(やどりばち)がつくる繭(まゆ)のことをこう呼んでたりしたそうです。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
短褐凍寒。「ころおんぼ」さんです。

ころおんぼ 蟋蟀

蟋蟀(こおろぎ)のこと。
むかし、ころおんぼの父は
「この季節は寒くなるからこれを坊に着せてやっておくれ」と
妻にあたたかい着物を渡しましたが、ころおんぼの母は
なまけものだったので与えるのを忘れつづけてるので、
寒い季節になって来ると、ころおんぼは
「てていとしかかにく」(父愛母恨)と鳴きつづけてるんだソウナ。



土佐の国などで蟋蟀の鳴き声について言われてたもの。
ころおんぼは常に薄着のままだと語られてます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おこめ運搬ちゃん。「つるぶ」さんです。

つるぶ 鶴降

むかし、おこめの稲は鶴(つる)がくわえて
人間たちのもとへと持って来たと言われてて、
そのことから石見の国の鶴降(つるぶ)山や
降居田(おりいだ)という地名が出来たとされてたそうです。



鶴が稲を持って来たというかたちのはなしは
つるおとし」(鶴落)などにも見えます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
農のほう。「しひゃくしびょうのあくちゅう」さんです。

しひゃくしびょうのあくちゅう 四百四病の悪虫

農作物にさまざまな害をもたらすという数多くの虫たち。



「四百四病」はもともとは人体の病気を起こす虫たちに
用いられてたりすることの多いことば。



陸奥の国の北郡などでは、虫送りの際に
「以奉四百四病之悪虫払之所」と書いた幡を立てたりしてたといいます。



しじゅうしちなんのむし」(四十七難の虫)なども似た用いられ方のもの。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
いっぱい害虫。「しょあくちゅうはい」さんです。

しょあくちゅうはい 諸悪虫輩

田畑の作物を上に下に害をなしてくる虫や悪い存在たちのこと。
「諸悪虫輩交摸馳走」などの文字が記されたおふだを
竹の棒につけて挿しておくと害虫を祓う効果があるといわれてたそうです。


下総の国などで寺社が明治ごろまでこういったおふだを頒布しており、
田畑の螟虫などを除けるために多く用いられてたようです。
「大日天玉 鬼鬼」という字も記されてたといいます。
(大日天玉は「大日天王」の筆記体のひとつ)





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
出て来る年は……どっち? 「ほうねんむし」さんです。

ほうねんむし 豊年虫

これがいっぱい発生してる年は
豊年であるとされてた虫たちのこと。



はまくりむし(葉捲虫)のことを、信濃の国などでは
明治のころまでこのように呼んだりしてたといいます。
実際のところは田んぼの害虫としての活動をしてる存在なのに、
そんな風に考えられてたようです。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのア ップは、
田畑に立てよう。「むしよけのたか」さんです。

むしよけのたか 除虫鷹

鷹(たか)の絵が刷られてるおふだで、
これを青竹の棒に結びつけて田畑のあいだに立てておくと、
害虫たちがやってこないといわれてたそうです。



上総の国などでいわれてたもので、
むかし鹿野山などの寺社がこういったおふだを農民に向けて販売してたといいます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
蝶は小麦から生まれるぜ。「こむぎのちょう」さんです。

こむぎのちょう 小麦蝶

蝶(ちょう)たちは、小麦が変化して羽化して
この世に生じて来る生き物だと考えられてました。



このような発生についての認識は
明治ごろまで各地の農村などで一般に考えられてたもの。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
悪虫をへんげさせるパワー。「あくちゅうそうじょうのようえかんのん」さんです。

あくちゅうそうじょうのようえかんのん 悪虫掃攘の葉衣観音

葉衣観音(ようえかんのん)さんが田畑にやって来る害虫たちを
払ってくれる効果が込められたおふだにあるもの。
葉衣観音のちからで田畑に害をもたらす悪虫たちは死んで、
それがみんな蚕(かいこ)などの人間にとっての有益な虫に変化再生する
――といったことが語られてたといいます。




田畑の害虫駆除のごりやくがあるおふだなどを
授与販売してた者たちなどが、霊験ありとして語ったという葉衣観音。
明治の中頃にも猿沢池などで売られてたといいます。





春の弥生の三月の「和漢百魅缶」へのはじめのアップは、
ことしゃ豊作、「さんびきばえ」さんです。

さんびきばえ 三疋蝿

田植えをしてるときに、お弁当のおにぎりに
蝿(はえ)が3びきとまると、
その年は豊作だという言い伝えられてたソウナ。



羽前の国の村山郡などでいわれてたりする、
田植えのときに口にされてた、その年の豊凶に関する俗信で言われてるもの。
3びき以上わんわん大量に来てしまうのは、それはそれでよくないようです。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのア ップは、
おーんがおれば、「さんねもり」さんです。

さんねもり

稲を害する螟(ずいむし)の雌たちのことで、
むかしは「おんねもり、さんねもり」と唄いはやしながら
田んぼを害するこれらの虫の雌雄を
まとめて虫送りをして祓う行事が行われてました。


備前などでいわれてたもの。
おんねもり」は雌雄一対となる存在。


プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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