▼本日の妖怪（6613）おけさる

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
老いたる猿はよく舞う。「おけさる」さんです。

歌舞がとてもうまいとされる年老いた猿。
神楽や猿楽などから神聖な存在として
あつかわれてたりもしたようです。

平田篤胤などは「於計猿」と表記したりもしてます。

▼本日の妖怪（6612）ほりかわのにょうご

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
顕光のひめさま。「ほりかわのにょうご」さんです。

敦明親王（あつあきらしんのう）のおきさき。
高松殿女御（藤原道長の娘・寛子）が敦明親王のおきさきになった際に
立場を追われて病死した結果、その怨霊が「おんもののけ」として
たびたび現われたといいます。

藤原延子（ふじわらのえんし）のこと。
「ふじわらのあきみつ」（藤原顕光）の娘。

▼本日の妖怪（6611）ふじわらのあきみつ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップ は、
左府どの。「ふじわらのあきみつ」さんです。

藤原顕光の怨霊で、敵対してた藤原道長の一族に対して
たたりをなしたといい、「あくりょうさふ」（悪霊左府）とも呼ばれます。

関白だった藤原兼通の息子。
左大臣に任命されましたが、
藤原道長らとの権力争いに敗れて亡くなったため、
顕光は怨霊になったと語られます。

▼本日の妖怪（6610）あくがい

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
清浄の善心を覆蓋す。「あくがい」さんです。



漢字で書くと「悪蓋」で

人々や修行者のこころを、おおい隠して
善心の開発を生じさせないようにさせる「五蓋」の煩悩たちのこと。

五蓋というのは、貪・瞋・疑・眠・悔の五ッで
仏教でいわれるもの。

▼本日の妖怪（6609）あかうま

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップ は、
あかうまにのりていたらぬところなし。「あかうま」さんです。

風に乗ることで世界の
どこまでも至ることが出来る赤い馬（うま）。

高野山に伝えられている仏を示す梵字をおぼえるための歌にみられるもの。
「あ・か・う・ま」という4字の梵字を「赤馬」と置き換えています。

▼本日の妖怪（6608）わいあく

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
土石諸山、「わいあく」さんです。



漢字で書くと「穢悪」で山や土などに存在する、
濁ったり荒ぶったりしたもの。
魔物や外道のいる地にはこれが充満してるなどともいわれます。

仏典などでは「仏土清浄」に対する逆の流れで言及されたりします。

▼本日の妖怪（6607）あくじゅうちみ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
曖昧な魑魅。「あくじゅうちみ」さんです。



漢字で書くと「悪獣魑魅」で、
ひとびとにわざわいをもたらすような魔物のような獣、
あるいは獣のような魔物を示すことば。

▼本日の妖怪（6606）すさまじきあっき

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップ は、
小さき物に化してみたまえ。「すさまじきあっき」さんです。

ものすごく図体の巨大なおそろしい鬼。
ひとを食べたりしていたなどと語られます。

『絵本太閤記』などで曽呂利新左衛門（そろりしんざえもん）が
語ったとされるおとぎばなしのなかに登場する鬼で、
「どんな大きさにでもなれる」という術を誇った結果、
うめぼしみたいに小さくなった途端に
ガリッと噛み砕かれて退治されてしまったとされます。

世界各地の昔話にもみられる型のもの。

▼本日の妖怪（6605）えんまおうのめしじょう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップ は、
あの世発行書面。「えんまおうのめしじょう」さんです。

閻魔王庁から送られてくるという書状で、
「かしゃ」（火車）などによって悪人を奪い去りに来る日付けを
予告をして来るといったもの。

『礦石集』などには、悪人のもとに何者だかわからない人物がやって来て、
投げ込んでいったなどのはなしが見えたりします。

▼本日の妖怪（6604）いのちながえのさお

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップ は、
金の針で鯛をつる、「いのちながえのさお」さんです。

神々や鬼神などが用いてるふしぎなつりざお。

歳末の厄払いでうたわれてた文句のなかなどにも、
七福神の恵比寿が釣りをすることをうたいこんでる箇所に
「いのち長柄の棹をもち、金と銀との針をつけ」など見られます。

▼本日の妖怪（6603）かずさにゅうどう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ぽっかり大きな。「かずさにゅうどう」さんです。

常陸・下総の国などでいわれてるもので、
夏の季節に南の方角にみえる大きな入道雲のこと。

「常陸」や「下総」からみて南の方角に見えることから
「上総」と呼ばれてる例。
このように地名つきで「入道」とか「太郎」とかと呼ばれる雲たちは
各地に多くいて、天気をみるときなどに言及されます。

▼本日の妖怪（6602）おわるるたなご

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップ は、
店賃おはらい。「おわるるたなご」さんです。

巣穴から店立（たなだて）を喰らって
困り顔で泳ぎまわってる「たなご」たち。

「当世水産狂産会」などで描かれてるもの。
「店子」と「たなご」をかけたもの。