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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
国芳のつちぐもの絵のなかから。「おおだこのようかい」さんです。

おおだこのようかい 大凧の妖怪

禁止されてしまった「大だこ」の化けたもの。
おおきな章魚(たこ)のかたち。



国芳『源頼光公館土蜘作妖怪図』に描かれてる妖怪のひとつ。
『天保雑記』などにおさめられた妖怪の解釈にあるもの。
手の込んだ彩色だったり、八枚貼りだったりする大きな寸法の
凧(たこ)がぜいたく華美なるものとして禁じられたことによるものと見られます。




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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
国芳のつちぐもの絵のなかから、「せしゅのようかい」さんです。

せしゅのようかい 施主の妖怪

小さくおこなえと申し渡された「葬礼」の施主が化けたもの。



国芳『源頼光公館土蜘作妖怪図』に描かれてる妖怪のひとつ。
石井研堂が所蔵していた同図のいくつかの妖怪に
それが何だろうかというのを貼り紙してあったもののなかにある解釈。
葬儀などの規模の縮小が求められたことによるものかと考えられます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
国芳のつちぐもの絵のなかの妖怪から、「よつでかごのようかい」さんです。

よつでかごののようかい 四ッ手駕篭の妖怪

「四ッ手駕篭」の駕篭舁(かごかき)たちが化けたもの。



国芳『源頼光公館土蜘作妖怪図』に描かれてる妖怪のひとつ。
『天保雑記』などにおさめられた妖怪の解釈にあるもの。
四ッ手駕篭は辻駕篭などに使われてた町人向けのかご。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
国芳のつちぐもの絵の中から、「りょうがえのようかい」さんです。

りょうがえのようかい 両替の妖怪

昨日の「しばいもののようかい」とは同じ妖怪のまた別の解釈。



銭の相場を定められて損した
「両替屋」たちの化けたもの。



国芳『源頼光公館土蜘作妖怪図』に描かれてる妖怪のひとつ。
石井研堂が所蔵していた同図のいくつかの妖怪にそれが何だろうか
というのを貼り紙してあったもののなかにある解釈。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
国芳のつちぐもの絵の中より。「しばいもののようかい」さんです。

しばいもののようかい 芝居者の妖怪

「芝居者」の化けたもの。
おおきな幟(のぼり)をかかげて持ち歩いてます。




国芳『源頼光公館土蜘作妖怪図』に描かれてる妖怪のひとつ。
『天保雑記』などにおさめられた妖怪の解釈にあるもの。
絵で持ってる幟が芝居小屋などに立て並べられてるものと結びつけられての連想
とかんがえられます。お芝居はきびしく制限や取り締まりが行われたりしました。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
国芳のつちぐもの絵の中から。「ひとつめべんてんのようかい」さんです。

ひとつめべんてんのようかい 一ッ目弁天の妖怪

「一ッ目弁天の岡場所」の化けたもの。目がひとつだけあります。


国芳『源頼光公館土蜘作妖怪図』に描かれてる妖怪のひとつ。
『天保雑記』などにおさめられた妖怪の解釈にあるもの。
一ッ目弁天は本所にあったもので、
その門前に岡場所があったが、ご趣意によって廃止されてます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
国芳のつちぐもの絵の妖怪たち、もうすこしつづけましょ。「しちやのようかい」さんです。

しちやのようかい 質屋の妖怪

利息でぽくぽく儲けてた「質屋」の化けたもの。

 国芳『源頼光公館土蜘作妖怪図』に描かれてる妖怪のひとつ。
『天保雑記』などにおさめられた妖怪の解釈にあるもの。
質屋の利息が取り締まられたことなどからと見られる。
絵との連想はハッキリしないが、質屋の看板にあったりする
「流し」のひもの部分と毛の関連か。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
きょうも昨日につづいて国芳のつちぐもの絵から。「くまいのようかい」さんです。

くまいのようかい 熊井の妖怪

御趣意掛として動いてた「熊井」どのの化けたもの。




国芳『源頼光公館土蜘作妖怪図』に描かれてる妖怪のひとつ。
『天保雑記』などにおさめられた妖怪の解釈にあるもの。
熊井は深川の名主・熊井貍左衛門(くまいりざえもん)だと考えられます。
御趣意掛に任じられた名主たちは「天保の改革」に沿った市中のとりしまりなどを行った。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ひさしぶりに国芳のつちぐもの絵のなかのやつ。「やべするがのゆうれい」さんです。

やべするがのゆうれい 矢部駿河の幽霊

矢部駿河守定謙(やべするがのかみさだのり)の霊で、
「つちぐも」が出してる大きな蜘蛛(くも)の巣のやま。




国芳『源頼光公館土蜘作妖怪図』に描かれてるとされる妖怪のひとつ。
「浜御殿拝見の記」などをはじめとした天保年間の記録類にある解釈で、
源頼光のうえで「つちぐも」がもちあげてる「蜘蛛の巣」がこれだと言われてたそうです。



矢部駿河守定謙は、鳥居甲斐守耀蔵の前任の町奉行。
水野らとは意見の対立があった結果、罷免改易され歿した。
こじつけの理由は富士山のようなかたちにもちあげてるので
「駿河」→「駿河守」ダというところ。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
しろはたの獣。「かんらくだ」さんです。

かんらくだ 陥落駝

背中に白旗(しろはた)がぶっちがいに生えてたりするふしぎなけもの。
これが出現するのはいくさの勝敗の動く前兆。



明治時代の戯文などに見られるもので、
いくさでの「陥落」と「らくだ」のぬえ合成。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
お仲間とニコラ酢。「はいソース」さんです。

はいソース 敗ソース

阿修羅道などでたべられる
軍陣の状況のつらいときの料理にかけられるソースの主たるもの。
足は早い。




日露戦争のころの戯文に見られるもので、
戦況の献立見立てなどに出て来るもの。
「敗走」と「ソース」のぬえ合成。材料として「ニコラ酢」が用いられるとも。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
海戦素材のお料理。「ツライ」さんです。

ツライ

阿修羅道などでたべられる料理で、
軍陣の状況のつらいときに出て来るもの。
色の悪い「はた」などが具種だったりも。



日露戦争のころの戯文にみられるもので、
戦況の献立見立てなどに出て来るもの。「つらい」と「フライ」のぬえ合成。
プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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