▼本日の妖怪（6446）かわのさかながれ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
逆流性狐狸のおみず。「かわのさかながれ」さんです。

山などで川の水をまるっきり逆、
下から上に流れてるように見えるというもの。

狐や狸などが起こす化け種目として語られてます。

本日の妖怪（6445）きゅうしょくばく

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
酉の日ですので、11月のおとりさまの鳥しばり第二弾、
千五百成群食麦。「きゅうしょくばく」さんです。



漢字で書くと「鳩食麦」で

千も百もの鳩（はと）の群れが突然やって来て、
畑の麦を食べ尽くしてしまうというもの。
日照りなど、大きなわざわいの前兆であると考えられてました。

▼本日の妖怪（6444）ねのくにのたきぎ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアッ プは、
地獄燃料植物その二。「ねのくにのたきぎ」さんです。

瞋恚（しんい。怒りの感情）を積むにしたがって、
この薪の数は増えてゆき、自身が地獄に堕ちたのちに受ける火力が
変わってくるという向きのたとえ。

「根の国」というのは和歌のことばの上での
やまとことばな雅称で、「地獄」のこと。
和歌に詠まれる際の「じごくのたきぎ」（地獄薪）のことだといえます。

▼本日の妖怪（6443）ほうがくさま

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアッ プは、
方角をけがしちゃいけないよ。「ほうがくさま」です。

方角さまをけがすと、家によくないことが起きたりするといい、
その方角に対してお神酒・塩・線香などを供えて謝り、
ゆるしを乞うたといいます。

武蔵の国の都筑郡などに伝わるもので、
暦でいわれる方角のことについてが一般化したものともいえます。

▼本日の妖怪（6442）かわてんごうのひのたま

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
ころころ川に転がるよ。「かわてんごうのひのたま」さんです。

相模の国の津久井郡などにつたわるもので、
「かわてんぐ」（川天狗）が見せて来たりしたという川を流れてゆくふしぎな火の玉。

川天狗に対する「かわてんごう」という発音は相州などにみられるもの。

これが流れて来たのを見て「たいへんだ」と驚いたことに対し
連れの男が「川の流れに沿って流れるぐらい何もおかしくない、
もしも流れに逆らってのぼっていったなら、たいへんだ」と言ったところ、
火の玉は上流に向かって流れ始めたソウナ。

おなじく川のなかを流れて来る火の玉ですが、
上野の国の「かわてんぐ」（川天狗）よりもはなしはおもしろい方面に転がってます。

▼本日の妖怪（6441）へぎきゅうり

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
落雷退散のちからがある。「へぎきゅうり」さんです。

へいだ胡瓜（きゅうり）を軒にさげて、
艾（もぐさ）と松実（まつのみ）を焚くというもので、
とんでもない大落雷をさけるといわれてました。

文化10年（1813）6月ごろに江戸で騒がれたもので、
6月27日にすごい落雷が来る、これをしておけば落ちてしぬことはない
という浮説があったんだソウナ。

『我衣』によれば、結局のところ
ものすごい落雷などは起こらずじまいだったといいます。

▼本日の妖怪（6440）うしたたきぼうず

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
牛をぼかぼか。「うしたたきぼうず」さんです。

讃岐の国に伝わるおばけで、半夏（はんげ）の日の晩に
牛を叩きにくるといいます。

これを避けるために、牛小屋のいりぐちに
「くずばかづら」や「せんだん」の枝を置いていたといいます。

「うしうちぼう」（牛打坊）の仲間。

▼本日の妖怪（6439）くろがねのみのかさ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
降る石から身をまもりけり。「くろがねのみのかさ」さんです。

かたい鉄で出来ているふしぎな笠（かさ）や蓑（みの）で、
石が空から降って来るような難所の山に行く際に
神々などがつけてゆくといいます。

お神楽などにある五竜王子たちのはなしに登場したりもしており、
浅原神楽では「竜車山」に降る石・真砂から身をまもるものとして
「くろがねのみのかさ」などの文句が見られます。

▼本日の妖怪（6438）ろくしゅのころも

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
天人のつけてる服。「ろくしゅのころも」さんです。



漢字で書くと「六銖衣」で

天人たちが着ているという、とても軽い軽い衣服。

「六銖」は重量を示してるもの。

▼本日の妖怪（6437）はべつ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
竜馬を点すれど出たるは、「はべつ」さんです。



漢字で書くと「跛鼈」で
まったくもって走行能力の低い「りょうめ」（竜馬）たちのこと。

▼本日の妖怪（6436）いちるけさ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
一縷を被せれば金翅呑まず。「いちるけさ」さんです。

袈裟（けさ）のほんの少しの糸くず。

「りゅう」（竜）たちは、立派な菩薩や僧侶の袈裟を、
ほんの一縷（いっぽんの糸のはしっこ）でも頭にかぶっていれば
「こんじちょう」（金翅鳥）たちに襲われて食べられてしまう苦しみから
逃れることができるのだソウナ。

▼本日の妖怪（6435）むじなのあな

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
おちるとかえれない。「むじなのあな」さんです。

田んぼや川の近くなどにある穴で、このような穴を大人たちは
「狢の穴だ、底なし沼だぞ」などと言ったりしてたトカ。

武蔵の国などでいわれるもの。
狢と狸の区別はあまりハッキリしていません。