▼本日の妖怪（6132）さんし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
現城郭楼櫓林木人馬之状。「さんし」さんです。

高い山の上などで発生するというまぼろしで、
城郭や楼閣がみえたり、そのなかを行き交う
人や馬なども見えたりするといいます。

漢字で書くと「山市」で

蜃気楼などを示す「かいし」（海市）の山でのものといった具合。

▼本日の妖怪（6131）けいとう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
魔除けさま。「けいとう」さんです。



漢字で書くと「奎頭」
山西などで門にかけることで邪気や悪魔たちを追い払うとされてるもの。
この顔や姿を刷ったものなどが貼られたりしました。

▼本日の妖怪（6130）かろはんし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
瓜最多子。「かろはんし」さんです。



夢のなかで仙人が贈って来たというふしぎな西瓜（すいか）。
種がいっぱいあらわれでてたので
「これは子孫繁栄大福長者のしるしだ」と思ってたが、
まったくそんなことにならなかったのでオカシイナと思ってたところ
「その夢は瓜露半子、瓜に子で孤（ひとり）という意味だ」と判じられた、というハナシ。

▼本日の妖怪（6129）ゆめのこめ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
米をくうとみれば。「ゆめのこめ」さんです。



夢判じなどで言われてたもので、
夢のなかで米をもぐもぐ食べたりすると、寿命が長くなるんだソウナ。

▼本日の妖怪（6128）たんせき

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
仙人煮石、世但伝其語耳。「たんせき」さんです。



漢字で書くと「啖石」
仙人たちが食べるとされてる石。
ごはんのような感覚で食べたりするようです。

▼本日の妖怪（6127）そまん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
でかいうなぎ。「そまん」さんです。



漢字で書くと「麁鰻」とか「麤鰻」で

はじめはなんでもない大きさであったのに、
次第に太い柱ぐらいの大きさになってしまうという巨大うなぎ。

「粗漫」と同音という点から
「でたらめ」という意味合いもあるそうです。

▼本日の妖怪（6126）ハブ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
やっぱり、針をさされて困りがお。「ハブ」さんです。

沖縄の八重山あたりに伝わる匙頭蛇（はぶ）のおばけで、
若い男性の姿に化けては、乙女を誘い出して魂を奪ってしまったりします。

蛇が姿を変じて夜に訪れてくるのは「アカマター」や「ナプタブ」、
各地に伝わる大蛇のはなしなどと通じてます。

▼本日の妖怪（6125）ばこく

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
按馬黒、生馬腎間。「ばこく」さんです。

馬（うま）の腎臓などのなかに生じたりするというふしぎなもの。
雨を祈るときに用いるといいなどとも言われます。

「そとう」（鮓答）や「へいさらばさら」などの仲間で、
「しゃたん」（赭丹）とも呼ばれます。

▼本日の妖怪（6124）しじつこうそ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
がぶーーっ。「しじつこうそ」さんです。



漢字で書くと「觜日咬鼠」
こよみの上で觜（し）宿にあたる日に、まじないなどに使う毒虫を
調達したり世話したりするのはよくないとされてて、
それをしたりすると鼠（ねずみ）がやって来て、毒虫をかじって食べちゃって
台無しにしたりするんだソウナ。

▼本日の妖怪（6123）ぶっちやく

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
仏菩薩はこれをぬり。「ぶっちやく」さんです。

ほとけさまたちの持ってる薬で、これを体にぬると
鎧のような効果があるようです。

仏智薬は『仏鬼軍』に登場するもので、
鬼たちとの合戦にいどむ菩薩たちが
よろいかぶとのかわりにこれをつけてたりします。

▼本日の妖怪（6122）こうさんのき

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
赤気城の上にあり。「こうさんのき」さんです。



軍陣に関する雲気のひとつで、
城の上に赤気（しゃくき）その周囲を四方からめぐるように
黄色にみえるのは城主がうちじにする兆しである、と
占われてたといいます。

▼本日の妖怪（6121）としながひこ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
里になみよる秋の田は。「としながひこ」さんです。

田んぼの穀物をまもってるというかみさま。

源俊兼「かぞふれば数もしられず君が代は長田につくる長彦の稲」

大江匡房「くらかきの里になみよる秋の田は年長彦の稲にぞ有ける」など、

「としながひこのいね」（年長彦稲）「ながひこのいね」（長彦稲）などの語で、
和歌に詠まれているもの。
清水浜臣『答問雑稿』には、「七彦の粥」というのはこの音の転じたもの、
また「としながひこ」をちぢめて「ながひこ」とも称している和歌もあるとあります。