▼本日の妖怪（5573）てんじょうくだりのかい

さて9月の「和漢百魅缶」へのアップはじまりはじまりー、
ぶらーんべろーん。「てんじょうくだりのかい」さんです。

天井からぶらさがってきてひとをおどろかせる妖怪。

『おばけ大会』というカード玩具にみられるデザイン。
同商品には春泉斎の「小豆洗」なども見える点から、
石燕の「天井下」の図版を下敷きにはしているようである。

▼本日の妖怪（5572）なすのかれえだ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
きんきんなすなす。「なすのかれえだ」さんです。

小正月に、寺社におまいりをしたかえりに
茄子（なす）の枯れ枝を拾って来て
それを燃やすと、おかねまわりがよくなるとされてもの。

陸前の国の宮城郡などでいわれてる俗信で、
「借金をなす」（完済する）ということばの連想から茄子が用いられてるようです。

▼本日の妖怪（5571）もらいっびと

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
かまどのとこにもくそたれた。「もらいっびと」さんです。

みにくい若い乞食が家に宿を借りに来るというもの。
何もせずにただ寝転がってるだけで
ばくばく飯は食べ、気づくと家の中のあっちこっちに
くそをたれてたので困り果てたりしましたが、
しばらく何も文句も言わずに置いておいたら
いつのまにかどこかへまた旅に行くといって去って行った。

家の者が男のしていったくそを片付けようとすると、
くそは全て純金になってた。
急いであとを追いかけて連れ帰り、以後は神として家にまつり、
繁昌して暮らしたソウナ。

陸前の国の登米郡などにつたわる昔話に出て来るもので、
かまどにまつる竈神のお面のはじまりとして語られてます。
導入部は「ひたきおとこ」（火焚男）とかに近いです。

▼本日の妖怪（5570）ひたきおとこ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
どうぞつかってくだせえ。「ひたきおとこ」さんです。

みにくい若い乞食が家に「働かせてくれ」とやって来るというもの。
よく気の付くしっかりした性格をしており、
火たきの仕事に勤めて、やがてその家のおじょうさんと結ばれて
しあわせに暮らしたソウナ。

羽前の国の尾花沢などにつたわる昔話に出て来るもので、
かまどにまつる竈神のお面のはじまりとして語られてます。
陸前の国の玉造郡や登米郡などでも似た導入のものが語られたりしてるようです。

▼本日の妖怪（5569）こんじきじん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
追熟しつづけ、きゅうせんねん。「こんじきじん」さんです。



漢字で書くと「金色椹」で
東の果てにはえてる桑［くわ］の木に
九千年に一度みのるという椹［くわのみ］


仙人たちが食べたりするといいます。

▼本日の妖怪（5568）しろがねちょうし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
あまのはごろもうちしめて、「しろがねちょうし」さんです。



天女や神たちが現われる際に
持ってたりするというふしぎな銚子。
くもりのないぴかぴかな白銀で出来てるといいます。

▼本日の妖怪（5567）こまものや

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
「こまものや」さんです。

独楽（こま）のこまもの屋さん。
やっぱり売り物もみんな独楽型あたりなのかしらん。

歌川国芳『流行道外こまづくし』にみられるもの。
独楽と小間物の合成。

▼本日の妖怪（5566）すずりぶた

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ぶちりちりちり。「すずりぶた」さんです。

ちりちりちりちりと常に鳴き続けてる、
かたいぶた。

戯文などに見られるもので、
料理をもりつけるための硯蓋（すずりぶた）からのもの。

▼本日の妖怪（5565）あやしきわらわ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
みずがしをもてくるあり。「あやしきわらわ」さんです。

仏や神のつかわした存在として
人間に何かを運びとどけに現われたりするふしぎなこども。

「霊童」といった用字は『粉河寺縁起』などにあるもの。

▼本日の妖怪（5564）びゃくせい

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
真っ白コケコー。「びゃくせい」さんです。



漢字で書くと「白精」
仙女たちがしたがえてる純白の鶏（とり）のこと。

▼本日の妖怪（5563）びゃくれい

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ほーわーいとー。「びゃくれい」さんです。



漢字で書くと「白霊」
仙女たちがしたがえてる純白の犬（いぬ）のこと。

▼本日の妖怪（5562）こくちゅう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
服食薬物、殺滅穀虫。「こくちゅう」さんです。



仙人や修行者などのあいだでいわれたりもしてたもので、
五穀を過分に摂取してると体内にこの虫が育ってて、
何かと邪魔をしたりするとかんがえられたりしてたようです。