忍者ブログ
氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31  
[15]  [16]  [17]  [18]  [19]  [20]  [21]  [22]  [23]  [24]  [25
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ダンシングほーうーきー。「ふるほうき」さんです。

ふるほうき 古箒

家々にある古くなった箒(ほうき)の化けたもの。


盆踊りがすんだあとの広場で、
散らばってるごみを掃きあつめながら、
また盆踊りをしてるどこの誰とも知れぬ一団があり、
それはよくみると古箒たちだったんだソウナ。



山田野理夫『東北怪談の旅』の「古ほうき」のはなしに出て来るほうきたち。
はなしの舞台は津軽だと設定されてます。



山田野理夫は「ほうきがみ」(箒神)も書いてますが、それとは異なる様子。





PR
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
めがでる芽がでるおめでたや。「めのかい」さんです。

めのかい 目の怪

ひとつの目の玉の妖怪で、次から次に
目から目が出て来て増えてゆきます。



これを見たひとは、物事や交渉事が
必ずうまいことはこぶのだソウナ。



山田野理夫『東北怪談の旅』の「目の怪」のはなしに出て来るもの。
南部藩の武士・松沢喜内(まつざわきない)が仕事の帰りの道中の宿屋で
これを見るようになり、そのたびごとに用件がうまくいったのでふしぎだった、
というはなしを描いてます。








本日、7月16日は山田野理夫の誕生日です!
「妖怪の日」のひとつとして、たのしみましょう。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ご夫婦。「あおいのもんどころさま」さんです。

あおいのもんどころさま 葵の紋所様

生首だけの殿様と奥方様ですが、意識はあり、
互いに仲良く会話などをたのしんでいたようです。



移動のために用いてた朱塗りの立派な駕篭(かご)や、
伴廻りの道具には葵(あおい)の紋がついてたといいます。



山田野理夫『東北怪談の旅』の「葵の紋」に書かれてるもので、
奥州の七ヶ宿街道の本陣が舞台になってます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おまた観察員。「またのぞき」さんです。

またのぞき 股覗

眠ってる人間の股のあいだを眺めて行く妖怪で、
蚤(のみ)虱(しらみ)ぐらいに小さな体をしてるといいます。



山田野理夫『東北怪談の旅』の「股のぞき」というはなしで書かれてる妖怪。
あちこちに何体も存在するようで、夏になるとみんなで寄り集まって、
眺めて来た「股」の自慢話をしあうんだトカ。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
目は高原に住みます。「たかのいち」さんです。

たかのいち 高の市

手のひらに赤くきらきらとした目玉のついてる
てのめ」(手の目)のあんまさん。



どこに住んでいるのかはわかりませんが、
どこからかやって来て、宿屋などの近くを流して歩いてるといいます。



山田野理夫『アルプス妖怪秘録』の「手ノ目」で書かれてる
手の目妖怪のはなしのひとつ。永田誠之進という松本の武士が
宝剣山のふもとの湯宿でこれに出会った記録をつけていると書かれてます。



石燕の絵などを通じて紹介された「てのめ」をしたじきに描かれたもの。
手の目妖怪は高原の地域に出る妖怪だとも設定されてます。



山田野理夫が手の目を題材にしたものには、
この「高の市」の他に「さごいち」(三五市)などもあります。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
夫と慕霊とずんだ餅。「いく」さんです。

いく

新助という男と仲睦まじく暮らしてた妻で、
若くして胸の病で亡くなる際に言い残した
「決して後妻はとらないで下さい」とう念が、
この世に残ったと言います。



1年後に後妻をとった新助が仏壇を拝むと、
銭が1枚飛び出して来て、ひたいにぴったり貼りついて、
どうしても取れなくなってしまいました。



後妻にも何か起こらないかと気になった新助が、
何とか妻の霊のこころを落ち着けようと、
ずんだ餅(いくの大好物)をつくってあげたところ、
銭はひたいから落ちたソウナ。




山田野理夫『東北怪談の旅』の「ズンタ餅」(ズンダ餅)に出て来るもの。
福島県相馬の新地村のはなしだと舞台設定されてます。



飛んで来て新助に貼りついた銭は、六文銭の1枚だと描写されており、
いくがあの世に行くために持たされてた1枚を投げたものだとわかります。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
とにかくおいしい。「いしかじり」さんです。

いしかじり 石齧り

ころころとした石が化けてる妖怪で、
旅人のすがたに化けて人前にあらわれては、
茶店などで荷物をとき、石ころをおにぎりのようにガリガリと食べて、
ふしぎがらせたりするトカ。


山田野理夫『おばけ文庫 べとべとさん』の「石かじり」に出て来るもので、
埼玉県の妖怪だとされ、津軽の宮田久米造という武士が、
妻の実家に行った帰り道に出会ったというはなしが描かれてます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
目でみつけます。「さごいち」さんです。

さごいち 三五市

漢字で書くと三五市で、死後、手のひらに目玉のついてる
てのめ」(手の目)のすがたになってしまった目の見えない男。



とある場所の野原で三五市は殺されたのですが、
その後、手のひらに出来た目玉でさぐりさぐり歩き回り、
遂には逃げ去ってた相手を見つけ出して、
うらみを晴らしたんだソウナ。



山田野理夫『おばけ文庫 べとべとさん』の「手の目」で書かれてる
手の目妖怪のはなしのひとつ。



石燕の絵などを通じて紹介された「手の目」をしたじきに描かれたもの。
「市」の字があるので意図としては座頭さんとも考えられるのですが、
挿絵では髷のついたすがたで描かれてるので、
座頭さんなのか目の悪いひとだったのかの判断はつきづらくなってます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ちんちん鉦を鳴らしつつ。「ひつぎぶね」さんです。

ひつぎぶね 棺船

風も何もない真夜中の海の上を、
鉦(かね)を鳴らしながら棺(ひつぎ)を船のように浮かべて
進んで行くという死者たち。


「遠い海の極楽」へと向かうために進んで行くのだソウナ。


山田野理夫『おばけ文庫 よいさ よいさ』の「棺船」にあるもので、
文平という漁師が冬の夜に見たというはなしが描かれてます。
野理夫自身が新潟県の柏崎で聞き取りした話として書かれてます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
はばたくはばたく。「あかえい」さんです。

あかえい 赤荷魚

普段は海の中にいるはずの大きなあかえいが、
月のきれいに出た夜になると、ばたばたと音をたてて
空の上を飛んでることがあるんだトカ。



山田野理夫『おばけ文庫 よいさ よいさ』の「アカエイ」で書かれてるもの。
竹原春泉斎が描いてる、島などと間違えられるような「あかえい」を下敷きにしていますが、
あとがきによれば月夜に飛ぶというはなしについては、
野理夫自身が取材先(どこであるかは示してない)で聞き取ったもの
だということが記載されています。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
からんからんからん中身はあるよ。「やかんざか」さんです。

やかんざか 薬缶坂

からんからんと音をたてながら
薬缶(やかん)が転がって来るというふしぎな坂道のこと。



中身が空っぽのような音をたてて
転がって来る薬缶ですが、中身として
とても良いお酒が入ってたりもするソウナ。



山田野理夫『おばけ文庫 べとべとさん』の「やかんざか」にあるもので、
仙台の中目慶之進(なかめけいのしん)という武士が
これを持って帰って中身を飲んだが、いつの間にか消えてしまい、
以後は坂道でも出遭うことが出来なかったというはなしになってます。



やかんつる」(薬缶吊)と同じように、薬缶な妖怪の
中身を飲んだという展開は野理夫作品に共通して出て来るパターン。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
空をゴールデンスケルトン。「おうごんのほね」さんです。

おうごんのほね 黄金の骨

ぴかぴかに輝く黄金の骸骨たち。


金山のなかで埋ずめられて亡くなってしまった人間の骨が、
年月を経るとこれになることがあるようで、
かちかちと音を鳴らしながら歩いて出て来たりもします。



山田野理夫『日本妖怪集』の「岩手の金山」に登場するもの。
雲の上をこの黄金の骨たちの群れが飛んで歩いていったなどの内容も描かれてます。




プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
妖界東西新聞

妖界東西新聞 日刊紙だから まいにち更新中

和漢百魅缶wiki 検索用に。

2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


最新コメント
[01/24 دکوراسیون منزل]
[11/29 NONAME]
[05/08 100]
[01/13 佐藤]
[01/05 ひょ―せん]
妖怪マガジンYOMIMANDARA
月刊?妖怪マガジンYOMIMANDARA

文車堂版社妖改革宣言

新・妖怪党 部署一覧


 Logo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党




 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党



 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党



 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党

最新トラックバック
フリーエリア
© 2007-2024 Koorintei Hyousen

本ブログの内容、画像の無断転載、無断転用を禁じます。

忍者ブログ   [PR]