▼本日の妖怪（5295）たにみじょうろう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
たにみ山に鬼神ありて。「たにみじょうろう」さんです。

たにみ山に住んでいた身の丈数丈の鬼神で、
ちかくにある田村の里などを荒らしていました。
帝からの命を受けて派遣された
いなせの太郎年人によって退治されました。

年人が山へ来たときは、
山の中でうたげをひらいている美しい女たちに化けていたりしました。

慶安ころの浄瑠璃『たむら』の一段目などに出て来るもの。
鬼退治をするときの流れは『紅葉狩』などと似た流れ。

▼本日の妖怪（5294）ばさんま

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ばさまフィッシュ。「ばさんま」さんです。

おばあさんな、さんま。色身はぼろぼろぐずぐず。

戯文などに見られるもので「婆さま」と「さんま」のぬえ合成。

▼本日の妖怪（5293）ふでのたましい

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ころころすってん。「ふでのたましい」さんです。



何かを書こうとした際に、筆がやたらと
ころころ転がって落ちてしまったり、
どこにいったのかわからなくなってしまったりするのは、
筆自体がいやがってたりするあらわれなんだトカ。

▼本日の妖怪（5292）かみまくら

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
南枕は「かみまくら」さんです。

山の中や山小屋で眠ったりするときは、
南にあたまを向けて眠るのは「神枕」と言われてて、
悪神や魔道がわるさをしてくるのでよくないとされてました。

逆にそういった場合に良いといわれてたのが北枕。

▼本日の妖怪（5291）はいたのはんし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
きちんと廃棄規則に沿って。「はいたのはんし」さんです。



歯痛をピタリととめるためのおまじないの半紙
（痛い歯でその折り畳んだ半紙を咬む）は、
使ったあとに川に流したりしないといけないのですが、
それをおこたって、そこらにポイと粗末に投げ捨てたり放置したりすると、
おまじないのかかり手かけ手の双方に
半紙のたたりがあるといわれてたソウナ。

▼本日の妖怪（5290）よわし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
ひょろひょろあかいわし。「よわし」さんです。

へぼへぼに弱っちょろい魚の兵卒たち。

いわし（鰯）の語源説のひとつ（弱し）とのぬえ合成で、
日清日露戦争のころの戯文にも見られます。
中野春郊の作画（『露国の水族館』）などでは
軍帽などをつけたかたちが描かれたりもしています。

▼本日の妖怪（5289）ぶたにくのようかい

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
まだトンカツのないエイジ。「ぶたにくのようかい」さんです。

豚たちのお肉の妖怪。

河鍋暁斎『一寸見なんし今年の新ぱん』の
うしろのほうに描かれているもので「うしにくのようかい」（牛肉の妖怪）といっしょに
異国人のような風貌の人物たちと対峙しています。

▼本日の妖怪（5288）うしにくのようかい

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
どっちプリーズ、ビーフのほう。「うしにくのようかい」さんです。

牛たちのお肉の妖怪。

河鍋暁斎『一寸見なんし今年の新ぱん』の
うしろのほうに描かれているもので
異国人のような風貌の人物たちと対峙しています。

▼本日の妖怪（5287）しもくのみみずく

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
奢侈アニマル。「しもくのみみずく」さんです。

顔に目の玉が四ッあるみみずく。

十返舎一九『合鏡双巴』に登場するもので、
登場人物のひとり庵原木屋道斎（いばらききやどうさい）という
摂津の国の大金持ちが集めた奢侈な収集動物のひとつとして出て来ます。

▼本日の妖怪（5286）ざとうのかねだま

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
お水をくみにゆくルート。「ざとうのかねだま」さんです。

大晦日の晩にきたない身なりの座頭さんが泊めてくれ、
とやってくるというもので、泊めてあげてやさしくしてあげたところ、
翌朝になって「寒いだろうから、わしがお正月の若水をくんで来てやろ」
と座頭さんが出動。
しかしなかなか戻って来ないのでおじいさんおばあさんが井戸へ向かってみると、
座頭さんは霜や氷にすべって井戸の中に転落してます。

すぐに引き上げてあげると、
座頭さんはおおきな「かねだま」になっていて、
そこからたくさんの金銀小判が出て来たんだソウナ。

昔話にあるもの。最終的なかたちは
「かねだま」だったり金のかたまりだったりあるようです。

▼本日の妖怪（5285）とりいし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 、
今年も酉の日アップシリーズの、3のとり、
長者パワー。「とりいし」さんです。




備後の国の津蟹にあるもので、元旦になったそのときに
鶏の鳴き声をあげたりすることがあると言い伝えられてるもので、
その声を誰にも見つからずにひとりで聴くことが出来れば、
とてつもない長者になれるのだといわれてたといいます。

▼本日の妖怪（5284）ちしおのみず

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
食べられちゃった。「ちしおのみず」さんです。




むかし、讃岐の国の直島には
行き来をする船のひとたちが飲み水をくんでいくきれいな水場があったのですが、
あるとき、水をくみに行ったひとがなかなか戻って来ないので
他の面々が確かめに行ったところ、水が血でそまってて、
とうとうくみに行ったひとはみつからなかったソウナ。