▼本日の妖怪（5044）じゅうにはい

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
たちまち道を分明ちゃん。「じゅうにはい」さんです。

むかし、武田家のあるさむらいが
甲斐の国の夏狩から加畑へと越える山道の途中で
日暮れになってしまってあたり一面の闇。
困り果てて殿様の館のある方角に向かい
十二拝をして心から祈ったら、ふしぎと道だけが明るく見えるようになり、
無事に里まで降りることが出来たというもの。

その山道をこのことがあったことから
十二拝と呼ぶようになったといいます。

何が道を明るくしてくれたのかは不詳。

▼本日の妖怪（5043）きこうみょうじん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
耳のとおりをよくします。「きこうみょうじん」さんです。

甲斐の国八代郡上野村につたわるもので、
耳の病気や難聴などがあるときには
お皿やお茶碗に穴をあけて縄や紐をとおしたものを掛けて
おねがいをすると良いといわれてました。

『甲斐国志』（古蹟部13）によると、聆乞明神の
正式な名前は義光明神で「ぎこう」というのが「聴こう」という音に転化して、
耳の神様になったのだろうといいます。

▼本日の妖怪（5042）かきばしら

ほんじつの「和漢百魅缶」 へのアップは
柿材。「かきばしら」さんです。

柿の木の材木を柱につかったりすると、
家によくないことなどが起こったりするといわれてるもので、
柱につかうことが忌まれてたトカ。

甲斐の国などでいわれてたもの。

特定の材木を柱に使用するのを忌んだものの仲間に「つばきばしら」（椿柱）などがあります。
「さかばしら」（逆柱）なども仲間。

▼本日の妖怪（5041）りゅうがたけ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
雨もとめ。「りゅうがたけ」さんです。



甲斐の国の釜額の近くにあった山で、
日照りがつづいた年は、この山に対していのりをささげて
雨乞いをしたんだソウナ。

▼本日の妖怪（5040）おいとちのき

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
水のパワーがござそうろ。「おいとちのき」さんです。



甲斐の国巨摩郡の泉権現に生えてるという　とちの木で、
ご神木としてあがめられてました。
枝から落ちて来る実はすべて
神女（みこ）たちが拾っておかねばならないと言われてて、
これがもし何者かに持ち去られたりすると
水災が起こるといわれてたソウナ。

▼本日の妖怪（5039）くしいし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
神代のおしな。「くしいし」さんです。

甲斐の国につたわるもので、
大昔に神様が滝で髪の毛をくしけずったときに使ってた櫛が、
その後に石になってたというもの。

鬢櫛川の川の名前は上流に
この石があるところからついたのだといわれてますソウナ。

▼本日の妖怪（5038）めおといし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
泣き声は村のふきつ。「めおといし」さんです。



甲斐の国の宮久保村につたわるもので、
村に何かしらかの凶事が起こるのが近づいて来ると、
この石が泣き声を発するといわれてたそうです。

▼本日の妖怪（5037）むじなのおちゃ

ほんじつの「和漢百魅缶」へののアップは 
これはたしかなお茶だよー。「むじなのおちゃ」さんです。

甲斐の国の巨摩郡などにつわたるもの。
夜の野道などで突然にお座敷のようなものがあって
お茶をすすめられたというもので、むじなの化け種目の一ッ。
気が付くと葉っぱの上にすわってたと気が付くのだソウナ。

▼本日の妖怪（5036）なりいし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
瀟洒なざざざざざざ。「なりいし」さんです。



甲斐の国山梨郡の井戸川のほとりにあるという石で、
耳を石肌にくっつけて澄ましてると、
ざざざざざと松の葉が風に揺れて鳴る
すずしげな音が聴こえつづけてくるというふしぎなもの。

▼本日の妖怪（5035）びゃっこしん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
お寺のきつね。「びゃっこしん」さんです。



甲斐の国の興因寺につたわってるもので、
真っ白い狐。



拈笑宗英（ねんしょうそうえい）和尚の随神だったといい、
宗英が亡くなったあと、この狐も死んだといいます。

▼本日の妖怪（5034）いなござし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
虫逐いさまの類。「いなござし」さんです。



五穀にくっつく害虫たちを退治して、
田畑の虫をおっぱらってくれるというもの。

▼本日の妖怪（5033）よろいのみょうじん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
武具馬具武具馬具。「よろいのみょうじん」さんです。



甲斐の国の宮原村にまつられてるかみさまで、
鎌倉幕府ができたころに土地におちついた
桜林重用というひとが鎧などの武具を
梅の木のしたに埋めてまつったのがはじまりだといわれてるそうです。