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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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いよいよ2016年も暮れにはいってまいりまして「和漢百魅缶」へのアップは 
てくてく歩け。「やまごえぐま」さんです。

やまごえぐま 山越熊

旅すがたな熊さん。
いつもてくてく箱根のお山越えでぃ。



「箱根八里は熊でも越すが」という地口につけられる絵のデザイン
として見られるもので、「箱根八里は馬でも越すが」からの発想。


顔の部分が、パッと見て「……熊なのか?」と思っちゃうような
ものすごくデホルメの行きすぎた絵になってたりすることも
地口の絵とかではありがち。






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こんげつの「和漢百魅缶」千穐楽のアップは 
これがあれば火難はすべてだいじょうぶ。「おおかわのぬし」さんです。

おおかわのぬし 大川主

水にまつわるかみさまで、
童子の姿になって出現したりしたことがあるそうです。



むかし、普宅(ふたく)という僧侶が肥前の五島の大安寺で修行をしてたとき、
夜になるとふしぎな童子がやってきて
法救をもとめてきたので、教えを説いてやると


「われはおおかわの主なり、もし願望あらば何でも言え」


とお礼の体。普宅が


「別に望みは無いけれども、そうじゃ、寺やみんなが火難にあわないようにしてくれ」


と頼むと、翌日に童子が

「この剣を置けば火災は無い、水で剣を紙に写しておけばその家も火難に遭わぬぞ」


――と、ふしぎな剣をくれたのだソウナ。
その後、このふしぎな剣(水剣)は普宅によって
薩摩の国の阿多郡伊作の西福寺へ移されました。
剣のかたちを木版にしておふだとしたことも併せて『三国名勝図会』には記されています。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
帯ジャンプ。「きつねのめかくし」さんです。 (同類2項目め)

きつねのめかくし 狐の目隠し

長門の国などにつたわるもので、
ちょうちんなどの明かりや、月明かりを頼りに夜道を歩いてると
突然に目の前が真っ暗闇になってしまって
何も見えなくなってしまうというもの。



狐が後ろからいたずらをして
目の前をまっくらにしてしまってるそうで、
これを防ぐには、帯の結びだまを後ろではなく前にして、
狐が人間の頭の高さに背伸びをする足場に使えなくすると良いといいます。




肥前の「きつねのめかくし」(狐の目隠し)は履き物などを使ったりもしたようです。
いたちのぬりかべ」(鼬の塗壁)、「やまのかみのめかくし」(山の神の目隠し)などは似たもの。




帯に乗られないように、という対処方法は
鷺(さぎ)などの化ける見越入道みたいな化け術に対する場合にも見られて
こちらもやはり、結び目に乗られないようにするため、としてます。







ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ひと、ぱくぱく。「イペクルイセイ」さんです。

イペクルイセイ

アイヌにつたわるもので、人喰いバッタ。
アイヌサックモシリ(人間たちの住めない国)には
これの村とかもあるそうで、
これがやって来て人間たちをぱくぱく食べてしまったりしたので、
「オキクルミ」がそれと戦って退治した、というはなしがあったりします。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ぴかぴか鏡。「せんかくきょう」さんです。

せんかくきょう 蟾閣鏡

漢字で書くと「蟾閣鏡」
むかし、有祇国から献上されたという金のかがみで、
これで照らしみるとどんな魑魅(ちみ)たちなども、
たちどころ に見あらわせるチカラがあるのだといいます。



望蟾閣(ぼうせんかく)というところに置いてあったことからの呼び名のようです。
ここでの「ちみ」(魑魅)は魑魅魍魎妖怪変化などの総称のようなものでしょう。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
晴れた日にダケ営業日。「みこしわかしゅ」さんです。

みこしわかしゅ 見越若衆

とても大きな図体の若衆髷な妖怪。
高い山の中に住んでて、晴れてる日にしか現われないといいます。



振鷺亭『会談興晤門雅話』の口絵部分にあるもので
大巨体な力士として有名だった釈迦ヶ嶽(しゃかがたけ 1749-1775)をモトに、
それを絵本や絵巻に描かれてきた
みこしにゅうどう」(見越入道)とデザイン合成したもの。


晴れじゃないと出ないという部分がとても、相撲。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
川のなかからハーモニー。「すいちゅうげんか」さんです。

すいちゅうげんか 水中弦歌

むかし、乗磯山(じょうきざん)の近くの川の
水の中からきこえてくることがあったというふしぎな音。
とてもきれいな弦楽器をつかった音楽で、
音の組み立てなどもとてもシッカリしてたといいます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
化けコスチューム! 「みのねこ」さんです。

みのねこ 蓑猫

土佐の国の幡多郡などにつたわるもので、
いのししを捕ろうと狙いをつけて待ってる猟師の前に、
蓑(みの)をかぶっていのししに化けた猫が出没して
いたずらをしてきたりした、というもの。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
「二の酉」の日ですので、毎年恒例のおとりさま鳥アップシリーズです。
魔所のカモ。「かためのかも」さんです。

かためのかも 片目鴨

美作の国の勝田郡にある塩滝というところの奥深くにいる
といわれてたもので、あるひとがそこに踏み入ったところ、
これがうろうろいたソウナ。



この鴨がいるあたりは魔所であるといいます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
生き血で色染め。「さらさのえのぐ」さんです。

さらさのえのぐ 更紗の絵具

明治の前半ごろ、コレラがはやったときに
避病院(ひびょういん)に収容されると、病院では生き血をしぼりとられて、
それが更紗(さらさ)の布にあざやかな色をつけるために使われちゃうからコワイ、
などと俗に噂されたりしたもの。



生き血を絵具にするなどという発想は、
むかしからある「纐纈染につかわれる」とか
「南京皿につかわれる」とかいった言い伝えなどを引いているもの。







ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ついてポツっ。「きつねのこぶ」さんです。

きつねのこぶ 狐塊

狐(きつね)に取り憑かれたひとの、肩や脇などに
ポツっと出来たりしてることがあるという小さいこぶ。
取り憑いたきつねが入っているなどとも言われます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
うみぶくぶく。「あやかし」さんです。

あやかし 海怪

関門海峡のあたりでいわれてる海に出る妖怪。
海の上でまぼろしを見せて舟の行く手をはばんだり、
舟の磁石ををあいまいにしたりします。


苫(とま)や、かまどのきれいな灰がキライで、
これを見せたり投げたりすると消えるといいます。







プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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