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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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きょうの「和漢百魅缶」へのアップは 
むくむく。「むぐりむぐりしたもん」さんです。

むぐりむぐりしたもん

むくむくと毛むくじゃらな姿をした妖怪。




豊後の国の海部郡などにつたわる昔話では、
空き寺にすみついて人間を食べてた妖怪に、こういう表現がつかわれてます。
それだと退治したあとの正体は、皿や鍋だったといいます。






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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
うまゲート。「さかさじぞう」さんです。

さかさじぞう 逆地蔵

普通の地蔵の石像なのですが、
前を馬などがとおりすぎようとすると
必ず目がくらんで動けなくなったり、倒れたりして、
そこをとおりすぎることが出来なくなる
というもの。




地蔵をさかさまに立て直すと、
そういうことをしなくなるとされてます。




讃岐の国の鵜足郡岡田村では、これがあったので
村の和尚さんに相談したところ「さかさじぞうであろうから、きちんとさかさに立てねば」
ということで処置をしたら、やはり馬がとまることはなくなったソウナ。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
酒でした。甕でした。「きくしゅうさい」さんです。

きくしゅうさい 麹秀才

唐のころ、葉法善(ようほうぜん)という道術家の家に
たくさんのお客が来てたときに、
その中にまじって現われたというふしぎなひと。




法善が名前を問うてみると「麹秀才です」と言ったので、
何かに気が付きこれを刀で撃ってみると、ひとつの酒甕(さかがめ)に変じ、
いくらくんでもおいしいお酒を出してくれたソウナ。





かめおさ」(甌長・瓶長)への影響関係とかがあるはなしなのかどうかは特に不明。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
海底大型2種。「おおえぐわっちょ」さんです。

おおえぐわっちょ 大荷魚

肥後の国の天草郡につたわるもので、
「えぐわっちょ」は「えい」や「あかえい」のこと。



大えぐわっちょは、漁をもたらしてくれる竜宮さまを
お乗せする魚であると言われており、
「えぐわっちょ」は普段とったり食べたりしないといいます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
化粧水につづく名高いお水シリーズ「よもさくがわ」さんです。

よもさくがわ 与茂作川

肥前の国の口之津にある泉から流れる小川で、
ここの水をくんで絵をかくと、とてもうまくかける
とも言われたりしてました。



絵の名手であった山田与茂作(やまだよもさく……山田右衛門作)が住んでた土地の
近くに流れてたことから言い伝えられてたもの。
天草の乱のときに天草四郎たちの軍勢がかかげた天使の絵の旗は、
与茂作が描いたものとして言い伝えられてます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
どうしてこうなるうしーーー。「まねうしむら」さんです。

まねうしむら 真似牛村

旅の途中の僧侶に宿を貸してあげて、親切に暮らさせてあげたところ、
その僧侶がときどき牛に変身して
田畑の仕事の手伝いをもりもりしてくれ、
とても助かったという「牛飼村」のはなしを耳にした別の村のどんよくな男が
真似をしようと考えてたところ、
旅の僧侶がきたので庵(いおり)も建ててやり、「牛になってくれ」とずけずけ頼みます。




すると、その男自身があくる日に
人の頭で牛の体という変な姿になってしまいます。
困り果てていたところ、旅の僧侶が拝んでくれ、
なんとかモトの姿に戻れたといいます。



そういうことがあったことから、
近所の村からは「真似牛村」と呼ばれるようになったよ、というおはなし。



きのうの「うしかいむら」(牛飼村)のつづきのおはなしでありました。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ありがたいうしー。「うしかいむら」さんです。

うしかいむら 牛飼村

旅の途中の僧侶に宿を貸してあげて、親切に暮らさせてあげたところ、
その僧侶がときどき牛に変身して
田畑の仕事の手伝いをもりもりしてくれ、とても助かったというもの。




そういうことがあったことから、
近所の村からは「牛飼村」と呼ばれるようになったよ、というおはなし。



はなしのつづきとして「まねうしむら」(真似牛村)が存在します。
つづきは、またごみょうにち。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
完全せきゅりてぃ。「かなくずれのこがね」さんです。

かなくずれのこがね 金崩の黄金

金峰山にあるという金崩(かなくずれ)と呼ばれる場所に
ごろごろ転がってる金のかたまりで、
無造作に落ちてますが、ひろって帰ったりしようとすると、
必ず、雨が降り、地が揺れ、かみなり雲が出て来て、
雷を落とされるといわれてたそうです。




むかしむかし、ある箔打(はくうち)の男が、それと知らずに
ひとかたまりを拾って持って帰ったところ、ふしぎと落雷にみまわれなかったので、
これさいわいと、それを金箔に加工。



お寺に売り込もうとしたら、金箔いちまいいちまいに、なぜか
「金御嶽」という文字がびっしり表面に浮き出てて、
「これはなんだ!」ということになり
箔打は逮捕されてしまったソウナ。







『宇治拾遺物語』にあるおはなし。「金御嶽」というのは金峰山のこと。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ガードすす。「こうじんのやっこ」さんです。

こうじんのやっこ 荒神奴

夕方くらくなってから以後の時間帯に外出をしたりするときは、
顔とかにちょこっとかまどの煤(すす)をつけていくとよい
といわれてるもので、つけてると荒神の「やっこ」が
そのひとのまわりにお供のようについてきてくれて、
魔物とかから守ってくれるのだといいます。



伊予の国の越智郡などでいわれてるもの。







ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
にょきにょき。「おおたけのこ」さんです。

おおたけのこ 大筍

ものすごく大きな図体のたけのこが竹林に
どすんと生えて来たりするというもの。




富貴になる兆しであるとか、
よくないことの起こる前触れだとか、
そのときどきで
いろいろ言われる感じのようです。







ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
銭かえしてもらわないうちは去らんゾ。「えちぜんのじろさく」さんです。

えちぜんのじろさく 越前の次郎作

むかし、若狭に住んでる男に金銭を貸したまま、
それを返済してもらうのを忘れたまま死んでしまった
という男の霊で、若狭の国の男が旅に出て歩いてる先に、
炎につつまれ黒けぶりをもうもう立ててる真っ黒いものの姿であらわれて、
払ってくれるまで、つきまとって出たりしたといいます。


『善悪報ばなし』に載っている話で、
次郎作が貸したのは銭で100文。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
むしろがいちまい、むしろがにまい……。「くまいむしろ」さんです。

くまいむしろ 九枚莚

磐城の国の亘理につたわるもので、
むしろの枚数を数える
ものがなしい泣き声がしてくるというもの。



むかし、ある武家のお嫁さんが、
むしろを並べて敷いて搗麦(つきむぎ)をほしておけ、と
姑(しゅうとめ)に命じられたのですが、
いじわるな姑がこっそりとそのうちの一枚を隠してしまい、
そのことで責められ身を投げて死んでしまったことから
これが出るのだ、といわれてたソウナ。




お菊さんなどが10枚の皿を9枚まで数えるのと
構造は似ているものです。






プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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