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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
泣いて暮らした。「ぬまのほらがい」さんです。

ぬまのほらがい 沼の法螺貝

陸中の国和賀郡の開宝山につたわるもの。
むかし、山の上には大きな沼があって、
そこにすむ魚たちのぬしとして
巨大なほらがいがいたのですが、
ある年に山崩れがおきて沼がなくなってしまい、
7日7晩このほらがいは大きな声をあげて泣きつづけたソウナ。





まわりの里のひとびとは
そのとんでもない泣き声のひびきに相当困ったそうですが、
いつのまにかほらがいはどこかにいなくなったといいます。



山に大きなほらがいがいるというのは、
ほらのかい」(法螺の貝)などのはなしにもあるもの。









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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
苗あらし。「なわしろこぎぼうず」さんです。


なわしろこぎぼうず 苗代こぎ坊主

陸中の国磐井郡の油田にある宝祥寺に置かれてた
お坊さんのかたちの木像が動き出しては春先に田植えのための
苗代(なわしろ)をぜんぶこぎ荒らしてまわった、というもの。




和尚によって目の部分にくぎを打ち込まれ、
箱にしまわれ、いまでは悪さはしてない模様。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
再生お肉。「りちゅうぶんじょ」さんです。

りちゅうぶんじょ 李仲文女

漢字で書くと「李仲文女」
晋の時代の武都の太守・李仲文の女(むすめ)で
とても美しい少女でしたが、18歳のときに亡くなり埋葬されます。



その後、その霊鬼が次の太守の息子・張子長のもとに
何日も夜ごとにかよってくるようになるのですが、
ある日のこと履(くつ)を片方忘れていきます。





その履を李仲文の家の者が見て
「お嬢様のものではないか」と
子長に女の様子を聞きただてみるに、
まさしくそうであろうということに。
さっそくみんなでお墓を掘り返してみると
遺体に左脚の履が無い。
その夜、むすめの霊鬼はゆめまくらに立ち




「わたしはいま肉を再生してもう少しで完全によみがえるところであったのに
墓をあばかれてしまい肉が腐れてしまいました、
悲しいですがもうお会いも出来ませぬ」となみだを流して別れを告げましたソウナ。




埋葬された遺骸の霊鬼が
生者と交際しているうちに次第に生の肉がもどり、
再生にちかづくというおはなしの一ッ。











ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ひでり。「せきえきかい」さんです。


せきえきかい 蜥蜴怪

鳳山から流れている湫峪という谷川にいたというもので、
蜥蜴(とかげ)の化けたもの。




雨が降るのをとめて、日照りを起こして
人々を困らせたりもしたとも。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
順視鶏冠色。「ふくりょう」さんです。

ふくりょう 伏梁

漢字で書くと「伏梁」で
心の臓に生じるという癪(しゃく=心積)のこと。
うでのようで太く、横たわった家の梁(はり)のような
かたちをしてるといいます。







ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
飛んで来て来て。「とぼうか」さんです。


飛ぼうか

磐城の国の川内村などにつたわる昔話にでてくるもの。
山の中をあるいてると「飛ぼうか飛ぼうか」という声がきこえてきて
人々をぶきみがらせてました。




ある男がこの声に対して「飛ぶなら飛べ」と言い放ったところ、
小判がじゃらじゃらこんと飛んできたソウナ。




「とっつこうひっつこう」や
おぼさりたい」などの昔話とは同様の構造のものです。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ファイアーはこびや。「ヒジケー」さんです。

ヒジケー 火使

沖縄につたわるもの。
火を持ち運んで火災をもたらして来たりする存在。




むかし、ある男が川の近くをあるいてると女のひとが
「わたしを背負って川を渡しておくれ」と頼んできたのですが、
渡してあげるとその正体がこの「ヒジケー」。
お礼としておまえには火避け(ヒゲーシ)のまじないを
教えてくれたといいます。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
じゃぶじゃぶ美女。「せんたくおんな」さんです。

せんたくおんな 洗濯女

筑後の国の鳥飼村あたりなどにつたわるもので、
とても美しい女が川でおせんたくをしてるというもの。




にこにことあやしく笑いかけてくるので、
あやしんだ人が矢や鉄砲などで撃つのですがびくともしなく、
せんたく物の入った桶(おけ)を撃ったところ、
狐の正体を見せて倒れたソウナ。





せんたくばばあ」(洗濯婆)などにも近いですが、
基本は「ふるやえん」(古野猿)など糸車や行灯などが本体である
という化け方の仲間といえます。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ひのたまぱくぱく消火。「ヒゲーシ」さんです。

ヒゲーシ 火返

村境などに置かれる石でつくられた獅子(シーサー)で、
「火返し」(ひがえし)という意味の呼び名。
ヒーダマが村や家にやってきて火事を起こさないように
ぱくぱく食べてくれる役割をつとめてます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
建築上の諸注意。「じゅうじょうのま」さんです。

じゅうじょうのま 十畳間

豊前の国の企救郡などにつたわるもの。
家の中にたたみ十畳敷きの部屋をつくったりすると、
そこには化物が出るようになる、といわれてたもの。







ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ぷかぷかぴかぴか。「たんころばし」さんです。

たんころばし

陸中の国紫波郡の不動村につたわるもの。
夜、一升鍋のようなものや提灯のようなものが
ひかりながらいくつも
空をいったりきたりするんだトカ。







3月の「和漢百魅缶」はじめましてのアップは 
名調子おぺんぺん。「ヌチドウかいじょう」さんです。

ヌチドウかいじょう 命取開鐘

「開鐘」(かいじょう)というのは良く響く音色を出してくれる
素晴らしい三線のこと。ものすごく良い音色の三線ですが、
これを手に入れたひとは命を取られて必ず死んでしまう、と
いわれてるもの。



これをいちばんはじめに使ってた遊女の霊が三線に入ってて、
それがそういうことをしてるとも解釈されてるようです。





プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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