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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
産胎? 産卵?「かっぱのおさん」さんです。

かっぱのおさん 河童のお産

「かっぱ」たちが「お産があるので助けに来てくれないか」と
産婆さん(助産婦)のもとをたずねてくるといったもの。


薩摩の国の日置郡の扇尾には「梅ばあさん」という産婆さんが
かっぱのお産を手伝ったことがあるとされてて、
腕の良い助産婦であるとの名声が高かったといいます。




狐や狸のお産に呼ばれるというはなしは、かなりの範囲で伝わっているものですが
河童のものもあるんですなァ。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
石をあめあられ掃射じゃ。「はたのていのたぬき」さんです。

はたのていのたぬき 波多野邸の狸

明治16年(1883)ころ、波多野義次(当時・陸軍少佐、大阪鎮台勤務)の邸宅に
いろいろと妖怪な出来事が起きたときにその原因ではないかとされたもので
邸宅の裏にある下水樋に棲んでたという古狸。



屋内に石が大量にとびこんでくる、靴が床の間にいつの間にかある、
物置の俵が座敷を転がる、座敷道具が浮かびあがってとびかかってくるなどなど。



当時の『郵便報知新聞』などにある記事が
このはなしのではじめのもののようです。
その記事内も「狸のせいなのだろうか」という内容であって、
実際に狸がやっていた化け術なのかどうかは不明。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
くだ封じもしました。「ましょうぜんしん」さんです。

ましょうぜんしん 魔勝善神

信濃の国の飯島にまつられてるかみさまで、
むかしは「くだ」(くだぎつね、管狐)を封じるための柱が裏に建てられており、
この「魔勝善神」の石碑は「くだ封じの石」とも呼ばれたそうです。

「勝善」(しょうぜん)は「蒼善」(そうぜん)などと同一で、
馬のまもりがみさまなどとして各地でまつられてるものです。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
おかねじゃ売らないですぢゃ。「てんぐのひげ」さんです。

てんぐのひげ 天狗髭

飛騨の国の益田郡川西村につたわるもの。
脚の長いくもの脚みたいな感じで、長さは1寸5分くらいあったといいます。
水につけたあと手の上にのせると動いたとも。



むかし、きたない感じの身なりをした
よく知らない旅のおじさんが「これはてんぐのひげだ」といって
12本、これを持って来たそうで、


「これを持っていれば息災であり、病をえたときも治る」


との旅のおじさんのことばに近隣じゅうの里の人々がこれに殺到。
結局くじ引きで当たったひとだけがもらうことが出来たといいます。




おじさんは「決して金銀などで買えるようなものではない」といって
売ってはくれなかったそうで、
また「ひとつの村に2本まで、それ以上が村にあるとさわりがある」として、
厳正にくじ引きをさせたトカ。







ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
長期修行計画執行介類。「ほらのかい」さんです。


ほらのかい 法螺の貝

「ほらがい」(法螺貝)が完全なものとなるためには
長年の修行をつまなければならないというもので、
山に1000年、川に1000年、海に1000年苦行をつんだのちに、
人間の家の軒下に3日間、誰にも気づかれることなくぶらさがってなければいけない
とされてます。



もし、この修行期間中にひと目でもその姿を見られてしまうと
すべてが台無しとなり、山の1年目に戻らねばなりません。




この修行をへている「ほらがい」で無いと、
音に霊力のあるほらの笛にはならないトカ。




豊前などにつたわるもので「ほらぬけ」(法螺抜け)などは修行の過程上の仲間。
くだりへび」(漂遥蛇)とも近い伝承をもっていると知れます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ふえる異鳥ちゃん。「いいじまのいちょう」さんです。


いいじまのいちょう 飯島の異鳥

信濃の国の飯島で捕獲されたことのあるという鳥。
小さな鴨くらいの大きさだったといいます。


料理するために鍋で煮て見たところ
鳥肉がどんどんどんどん大きくふくれあがって来て
鍋のふたをもちあげたので、みんなおそろしくなって肉を川に捨てたところ、
川の魚たちがみんな死んでしまったトカ。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
柿のほうです。「はじかき」さんです。

はじかき 恥柿

「恥柿」で、「恥かき」と「柿」の合成デザイン。
戯文や春本などにたびたび登場するものです。


甘い味をしてるという柿。
これがやたらと実っちゃう年は、外聞がわるいそうな。




妖怪の絵巻物とかにある「はぢかき」とは
まるっきり無接触領域です。










ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
うまーうまー。「うまっこどり」さんです。

うまっこどり 馬っこ鳥

「うまっこ、うまっこ」と呼び続けるような鳴き声をした鳥。


むかし主人から山で放牧する馬を見てろと命じられたものの、
その馬を逃がしてしまった男が、帰るに帰れず、
馬を呼び探しているうちに鳥になってしまった、と言われています。



陸中の国の磐井郡などにつたわるもので、
陸前の「まおうどり」(馬追鳥)や北海道の「あおどり」(青鳥)の仲間。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
鬼たちの栄養管理しますだ。「おにのあそびばのおばあ」さんです。

おにのあそびばのおばあ 鬼の遊び場のお婆

鬼たちが集まってごはんを食べたり遊んだりする
山の中にある家を管理してるおばあさん。
鬼たちにごはんをつくってあげたりしてます。


上野の国などにつたわる昔話に登場してる呼び方で、
道に迷ってここにやって来たおじいさんが
このおばあからの助言で助けてもらったりします。


そのあと、真似をした別のじいさんが失敗して
鬼に食べられちゃったりするのは、毎度のパターン。







「鬼の遊び場」とか「鬼の宿」って言い方出て来るけど、
ばあさんが自分でいってた「鬼の遊び場のおばあだ」で採用








ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
偉大なる杉の木さま。「ようごうすぎ」さんです。

ようごうすぎ 影向杉

近江の国は栗太郡大寳村につたわるもので、
大宝元年(701年)神社の境内にいきなり生えたという大きな杉の木。


「われは東西守護の神である」とのご影向(ようごう)お告げしたのですが、
里のひとびとはみんなこれをあやしんで放置してました。



すると、数年にわたって悪疫がまんえんして
多くの人が死んでしまったのでこれをお祀り。


すると、みんなの悪疫はたちどころに癒えたといいます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
絵本やお芝居でのおなじみの表現。「こころのかげ」さんです。

こころのかげ 心の影

眠っているひとの身体の中から「こころ」が抜け出て、
別の場所に飛んで行ったり、その「こころ」同士が喧嘩をしたりするといったもの。
『古今百物語』には「耳より青き雲のごときもの」とも書かれており、
青っポイものだともいいます。



心の字が雲と共に出て飛び出す描き方が絵本などではされる事が多く
これはお芝居などでもそのまま演出として使われており、
「心」と大きな字の作り物が舞台に登場したりします。




無論、いずれも画像上の演出であって、現実上は「心」という字が
実際に出没することは無いです。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
人民害獣。「えのきのどくりゅう」さんです。

えのきのどくりゅう 榎の毒竜

『古今百物語』などに載っている説話に登場するもの。
播磨の国の姫路のお城の近くに生えてた大きな榎(えのき)の巨木に
いつの間にか宿っていたという毒竜で、
天下人民にわざわいをもたらそうとしてたといいます。




豊臣秀吉が羽柴筑前守だったころ、姫路に駐留してると大きな音がズドーン
何事だと調べさせると、かみなりさまが墜落して困ってるとこに遭遇。


理由をきいてみると、この姫路に出現した毒竜を
天からの命令で焼き殺したものの、失敗して落ちてしまった、というハナシ。


秀吉はかみなりさまを介抱してやり、
その徳によって関白になるほどの出世をしたのじゃゾ、とやら。




じっさい、この毒竜が悪事をするシーンはほぼ無いです。





プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
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