▼本日の妖怪（4282）すいだつかい

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
かわうそデビル。「すいだつかい」さんです。

漢字で書くと「水獺会」　水獺（かわうそ）の化けたもので、
婦女を夜に誘いだしたり化かしたりして水辺にさそいだし、
泥などをまぶして動けなくして、食べたり襲ったりしてしまったりするトカ。

西安（長安）のあたりに、これに遭ったというはなしがいくつかあるそうです。

▼本日の妖怪（4281）じゅじょうおう

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
樹の鬼。「じゅじょうおう」さんです。



『異苑』などに記されてる話にあるもので、
樹の上にあらわれたというもの。

嫗（おうな）のような顔で、白い服を着てたといい、
これを見たひとが暴疾をわずらったりしたといいます。


麝香（じゃこう）の香りが苦手だったようで、
これを服用させたら癒えたソウナ。

▼本日の妖怪（4280）うみんじん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
羽あるピープル。「うみんじん」さんです。




漢字で書くと「羽民人」
中国から見て南の地に住んでいるという人達で、
羽根が生えてるのが特徴。


飛ぶことは出来ますが、そんなに遠距離を飛ぶことはできないようです。
卵からうまれるとも。




大陸の古書に見られる「海外三十六国」のうちのひとつです。

▼本日の妖怪（4279）せきうき

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
暴のカラー。「せきうき」さんです。



漢字で書くと「赤烏鬼」で
ひとびとのあいだ暴乱や兵乱が起こったりするときにあらわれるという
邪鬼でござます。

▼本日の妖怪（4278）せいじょ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
葉っぱポイズン。「せいじょ」さんです。

『太上洞淵神呪経』などに書かれてるもので、
漢字で書くと「生如」あるいは「生茹」。

葉っぱにいるという鬼毒で、ひとを害するといいます。

▼本日の妖怪（4277）やまわらい

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
バイオ牛鬼な絵巻物のメンバーだ。「やまわらい」さんです。

「ぬらりぐり」（奴羅利栗）などの描かれている絵巻物（東洋大学附属図書館の所蔵）にあるもので、
「やまわろ」（山童）のなかま。どういう違いがあるのかなどの意図の詳細などは不明ですが、
通常絵巻物に描かれてる「やまわらは」（山童）の「わらは」が「笑」とあてられて変化したようです。

▼本日の妖怪（4276）ししょむし

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
城ガードいもり。「ししょむし」さんです。

筑前の国の鞍手郡の竜ヶ嶽城の井戸にいたというふしぎな虫で、
城のぬしでもあり、城をまもってくれてたといいます。

いもりのようなかたちをしてて、城が攻められたりすると
進攻を邪魔したり山崩れを起こしたりして敵を排除したりしてくれてましたが、
敵方にその根源が井戸のこの虫であると知られてしまい、
井戸をやられた結果、竜ヶ嶽城は落ちてしまったといいます。

関係性は明確ではありませんが「司生虫」という呼び名は
庚申のいいつたえに出て来る「しし虫」などとの関係があると思われます。

▼本日の妖怪（4275）シラルポンチャチャ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
磯じいちゃんモンスター。「シラルポンチャチャ」さんです。

日高のほうのアイヌにつたわるもので、海にいるという男の姿の妖怪。
磯に出て来て、金属のクワ（杖）を持ってたりするといいます。

「シラル」は「磯」、「チャチャ」は「化け物」とか「妖怪」といった意味。

▼本日の妖怪（4274）かがみだい

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
傾国対策用? 竜宮衛士。「かがみだい」さんです。

竜宮に仕えてるお魚のひとり、かがみだい。背中に大きな鏡がくっついてます。

式亭三馬『玉藻前竜宮物語』に登場してるもので、乙姫に化けた玉藻前の正体をあばく
「照妖鏡」にあたる役目で登場。

▼本日の妖怪（4273）はたひろのどくじゃ

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
へびへびながなが。「はたひろのどくじゃ」さんです。

女の情念や亡霊がなるという巨大なへびの妖怪。

物語や浄瑠璃、歌舞伎などに出て来るものです。


「はたひろ」（二十尋）という長さをしめす響きは
のちに鳥山石燕が「機織り」と結びつけて「はたひろ」（機尋）の命名モトに
つかったものであると考えられます。

▼本日の妖怪（4272）おうせん

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
テン！テン！テン！「おうせん」さんです。



漢字で書くと「黄仙」で、霊力をもった黄鼬（おうゆう、てん）。
人間に対していたずらをしたり、あるいは巫女などをつうじて
お告げを与えたりしてくれたりもするといいます。

満州などでは、五仙（ごせん）のうちのひとつだといわれてて、
胡仙（霊力をもった狐）などと並ぶ存在と捉えられてたようです。

▼本日の妖怪（4271）うまのときまいり

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
らぶらぶめおと。「うまのときまいり」さんです。

『軽口春の山』（1768年）などにも見られるもので、
「うしのときまいり」（丑刻参）を素材にしてつくられた小ばなしのひとつに登場するもの。
めおとになった相手が好きでたまらないときに行うという設定の逆さまものです。


神社の木などを鏝（こて）でなでてあげるのがそのお作法。

『軽口春の山』では「午の刻」は「丑の刻」の「裏」であるとしてます。