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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
みしみしみしーーッ実在版。「からきがえし」さんです。

からきがえし 空木返し

陸前・羽前や岩代・磐城の国をはじめ各地に伝わるもので、
山のなかで斧をつかう音や小枝を払う音、
伐られた木が倒れる音がめりめりめりと響いて来ます。
しかし、倒れた木が地面にどしんッとあたる音はせず、
音のした方角に行っても何もないんだトカ。



また、目の前で木がばりばりッと伐り倒されたと思ったら、
再びもとのように木はちゃんと植わって立ってる
という状況を見せて来たりもします。



むじな(狢)たぬき(狸)きつね(狐)や、
てんぐ(天狗)やぐひん(狗賓)が起こすと言います。



「てんぐのからきがえし」(天狗の空木返し)と呼ばれてても、
それを起こすのは「むじな」だと語ってる地域が
いくつもあるのはおもしろい点です。




空木返しは、「そらきがえし」という名称で、
事典や書籍でくくられて紹介される機会が多かったため、
1950年代以後はそちらで情報が流通することのほうが多くありました。







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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
みしみしみしーーーーーッ。「そらきがえし」さんです。

そらきがえし 空木返し

岩代・磐城の国をはじめ各地に伝わるもので、
山のなかで斧をつかう音や、伐られた木が倒れる音が
めりめりめりと響いて来ます。しかし、倒れた木が
地面にどしんッとあたる音はせず、
音のした方角に行っても何もないんだトカ。



おもに「てんぐ」(天狗)が起こすものだと考えられてました。
漢字表記(空木返し)のよみかたの揺れとしての「からきがえし」も見られるようです。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おさかながしばらく減るよ。「てんぐのりょう」さんです。

てんぐのりょう 狗賓の漁

遠江の国の秋葉山から、ときどき飛んで来て沖に行くという
まるい光で、秋葉山の神火だとされます。


これが飛んだしばらくあとは、
ふしぎと魚介類がほとんど捕れなくなるので、
漁師のひとたちは魚を捕るのを数日休んだとされます。



「狗賓の漁」と書いて「てんぐのりょう」とよませるのは、
このはなしの記載のある『諸国里人談』などでの用字。
天狗と狗賓は同義語です。







ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
王摩系統の絵巻物のデザインの同体異名。「ぐびん」さんです。

ぐびん 狗賓

羽根があって鼻の大きな妖怪、魔物。



王摩系統の妖怪絵巻物に該当する
『化け物尽くし』(19c・ミネアポリス美術館)に描かれてます。
一般的な「ぐひん」と同じもので、
王摩系統の他の作品では「天狗」として描かれてるので、単に
同義語の言い換えで呼び名が添えられてるダケにすぎないようです。



ぐびん◆『化け物尽くし』

――首のまわりの毛皮の、キャラメルショートケーキの
いちご(断面)みたいな模様がスキです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
てんぐどんハウス。「ぐひんのすみか」さんです。

ぐひんのすみか 狗賓の棲家

長門の国などで呼ばれてたもので、
山に生えてる特徴ある伐ってはいけないとされる樹木のこと。
伐るとよくないことが起こるなどと語られてました。



狗賓は天狗と同様の意味合い。
美濃の国の「ぐひんさまのあそびぎ」(天狗様の遊び木)などもおなじもの。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
みんなが休む木。「みよまだき」さんです。

みよまだき 三叉木

陸奥の国の上北郡などで呼ばれてたもので、
てっぺんの枝がみつまたに広がってる樹木のこと。



かみさまや、ぐひん(狗賓)たちが腰を掛けて休む樹木だと考えられてて、
伐るとよくないことが起こったり、
伐った者がたちまち亡くなったりすると語られてました。



「神の木」とも呼ばれてたと言います。狗賓は天狗のこと。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ぐひん区域。「ぐひんさま」さんです。

ぐひんさま 狗賓様

飯豊山に伝わるもので、御西岳のほうにある
お花畑と称される草原のほうは「ぐひんさまにさらわれる」と言われており、
参拝のあと不用意に立ち入るのはよくないとされてました。



狗賓は天狗の異名の一ッ。飯豊山が広がる越後や会津などでも
広く用いられてたことがわかります。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
木木木。「ぐひんさまのあそびぎ」さんです。

ぐひんさまのあそびぎ 狗賓様の遊び木

美濃の国などで呼ばれてたもので、
山に生えてる特徴ある伐ってはいけないとされる樹木のこと。
「ごひんさまのあそびぎ」(狗賓様の遊び木)
「てんぐのあそびぎ」(天狗の遊び木)とも。



狗賓(ぐひん・ごひん)は天狗と同様の意味合い。
「かみさまぎ」(神様木)などとも呼ばれてたといいます。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
まいてまかれて。「ぐひんさんかぜ」さんです。

ぐひんさんかぜ 狗賓さん風

いきなり発生するものすごい突風、
つむじ風などのこと。「ぐひん」(狗賓)たちが起こすといいます。



播磨の国の飾磨郡などで呼ばれるもので、
「てんぐかぜ」(天狗風)などと同様の意味合いです。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
仙境ポリスメン。「きょうざん」さんです。

きょうざん 竟山

漢字で書くと「竟山」で
仙境にいる存在で、行法を糺したり、悪さをした仙境の住人や人間たちを
取り締まって罰したりする役目のものたちの呼び名だといいます。


罰を与えるときには、「ぐひん」(愚賓・狗賓)たちに命じて
相手にわざわいをくだすんだソウナ。



『幽界物語』(島田幸安仙界物語)に記述のみられる存在。
「愚賓」(狗賓)は「天狗」たちのこと。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おーーーーーーーーーい。「むじなのよびごえ」さんです。

むじなのよびごえ 狢の呼び声

「おーーーい」と呼びかけるような声を
人間に向かって立てて来るもの。
あたりを見回しても知り合いなどのすがたは何もありません。



相模の国などで言われてたもの。秋に柿(かき)がよく実ったあと、
それを食べにやって来る狢(むじな)たちが木の上からこれをやるので、
どこから声がするのかを人間は感知しづらいんだソウナ。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
ごーりごりごりごりごーりごり。「いすずばあさん」さんです。

いすずばあさん 石臼婆さん

夕方になると神社の近くの竹やぶの中から
「ごーりごりごーりごり」と、いすず(石臼)を挽く音を立てて来たというもの。


この音を聴くと子供たちは
「いすずの音がしてきたから早く家に帰れ」と言われたソウナ。




下野の国の真岡で言われてたとされるもの。
むかし実際に、歯が悪いので穀物や堅果を石臼で粉で挽いて
毎日食べてた老婆が雷神社の近くの竹やぶに暮らしており、
生前からその音が同様に利用されてたのがモトになってるそうです。



実在の石臼婆さんは飢饉があった年に亡くなったそうですが、
死後もその音は竹やぶから聴こえて来る――と語られたトカ。





プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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