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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ちゅるちゅる大食い。「そうめんくい」さんです。

そうめんくい 素麺喰

阿波の国の三縄村にいた狸で、大正のはじめごろに
人間の食べてる素麺(そうめん)が食べて見たくなって人間に取り憑き

「わしを払いたければ、素麺を一貫匁ゆでて喰わせろ」

と要求したことがあったといいます。
その直後、なんかふらふらよたよたした足取りの狸を村人が見つけて撲殺したところ、
お腹から大量の素麺が出て来たので「あのたぬきはこれじゃったんか」と知れたんだソウナ。



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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ぬすみ使いはいけませぬギラリ。「エムシ」さんです。

エムシ

北海道の美幌につたわるはなしに出て来る
エムシ(刀)の精。

あるおじいさんが大事にしていたエムシを
男がこっそり黙って借りて、
浜に打ち上げられたくじらの肉を切り取ることに使ったところ、
あぶらを落とそうと洗うと刃がぽろぽろと不自然に崩れたり、
もとの場所に戻したらカタカタカタカタ音を立ててエムシが勝手に震えだすなど
ふしぎなことが続出。
結局、持ち主のおじいさんにばれてしまい、
その男は仕事で失敗をしたりと罰があたったソウナ。


和漢百魅缶」通算4100体目のアップは 
垢嘗(あかなめ)とかの先輩格・上司分。「きじのおねんぐ」さんです。

きじのおねんぐ 雉の御年貢

『大佐用』vol.59 の「大佐へ報告」(『利根西の民俗』から)でも登場しましたが、
群馬郡以外にも山田郡(『山田郡誌』)などにもおなじようなものがあったので、堂々の
お酉さまの日の鳥しばりに、雉の御年貢の登場です。


上野国につたわるもので、
身体や手を洗わずに汚くしてると雉(きじ)が
「御年貢を取りに来る」といわれてたもの。



汚くしてちゃいけませんよ、のいましめ部分に
どういうものが出て来るのか、といったあたりも
俗信をいろいろ見ていくと各地にじつは出て来るのかも知れませんナ。





垢な妖怪に関するヒエラルキー。
雉の御年貢・堀田さまのあかねぶり・垢嘗・垢舐・阿伽吸(垢吸い)
◆堀田さまのあかねぶりは『大佐用』vol.17()などで


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
ぬかバリアー。「こしょうじょう」さんです。

こしょうじょう

越中の国の水橋の海などにつたわるもので
海に住んでるという猩々の子供。

酒樽を浜辺に置いて、お酒にさそわれた子猩々が
そこに入って酔いつぶれて眠ったら、

そのまわりにぐるりと円をえがくように「ぬか」をまいておくと
そこから子猩々は出られなくなってしまうので、


「出してやるから親にたのんで珊瑚(さんご)を採って来い」
と頼むと、みごとな珊瑚を採って来てくれたといいます。





猩々たちは糠(ぬか)をまたいで進むことが出来ないらしく、
動けなくなってしまうんだとか。


親の猩々たちは日頃から
「ひとのしかける酒の罠にはまってはだめだ」と注意してるらしいのですが、
どうしてもアルコールのかおりには負けるソウナ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
池づくりガンバッタ。「はちまんのもりのおに」さんです。

はちまんのもりのおに

豊前の国の下毛郡にある
大貞八幡の森にすんでたという鬼たち。

「ひとを喰えば千里眼になれるらしいから、ひとが喰いたい」

と日頃から言っていたので、八幡さまが

「一夜のうちにおまえら鬼の数だけ池を造ることが出来たら、食べてよい、
 できなければ森からも去るのだぞ」

と約束、あともう少しで完成というところまで
鬼たちは工事をもりもり進めましたが、
八幡さまが鶏(にわとり)の足をあたためて早く鳴かせ、
鬼たちを所払いにしてしまったソウナ。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
たたみは四畳半に敷きましょう。「ばききつね」さんです。

ばききつね

沖縄につたわるもので、きつねが人間に化けて来るというもの。

化きてる狐たちは、
家の畳(たたみ)をかどで四枚あわせる敷き方をしてたりすると、
そのあわせ目の十文字にしっぽをすっぽり差し込んで隠して坐ったりするから、
そういう畳の敷き方はしないものだ、と言われてます。


畳の敷き方についての言い伝えに登場するもので、
普段の化け動物としての登場はほとんど無いそうです。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ブロッサム野郎。「ばけかびん」さんです。

ばけかびん

花を活ける花瓶(かびん)が化けたもの。

「さんぼう」や「ひさげ」や「すりばち」とかが出て来るほうの
百鬼夜行絵巻などに出て来るもので、花瓶を載せる塗り物な台が
脚になってるらしいあたりが、特徴といえば特徴でしょかしら。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
むかしゃ木のみき、大狐。「おくりきつね」さんです。

おくりきつね

上野の国の山田郡梅田村につたわるもの。

むかし夜道をあるいてると
うしろの草むらなどをがさがさっと音をたてながら
そのひとが家にたどりつくまでの間、あとをついて歩いて来て、
安全をまもってくれたというもの。


もともとは、夜道で大きな倒木に化けて
人の通行をじゃましてたのしんでたりしてたという大狐で、
山伏にこらしめられて以後、山伏の命令で
送り役をするようになったんだソウナ。




「大狐」という表現は、房総や三河などにも確認出来てるので
「巨大」とかいうよりも、「古狐」みたいな、ニュアンスなようです。
わりと昔話などのなかでは一般的な表現なのかな?


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは 
仲裁じじい。「けつまんざい」さんです。

けつまんざい"

上野の国の山田郡桐原につたわるもの。

むかし、侠客同士がいさかいをはじめて
大きな喧嘩がはじまりそうになったとき、
どこからともなくやって来て、
その喧嘩を停めたというなぞのおじいさん。



「おれは上州のけつまんざいだ、この喧嘩はおれに預けてくれ」

と言って停めたあと、ふっと姿を消したので、
そこにみんなで「けつまんざい稲荷」というのを建てたソウナ。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
わらしがざぶざぶ。「ざんびきわらし」さんです。

ざんびきわらし

陸前の国の気仙郡越喜来などにつたわるもの。

川にいたりする子供のようなすがたのもので、
近づいていっしょに遊んでたりしてる子供を
水の中に沈めてしまったといいます。
好きなものは、はらわた。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
だんぶりこ、ロングヘアー。「かみのけのりゅう」さんです。

かみのけのりゅう

肥前の国の値賀村などにつたわるもの。

川で上流から流れてくる長い髪の毛をひろったりすると
竜になるのでよくない、と言われてたといいます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ジャンピングとびこえですにゃ。「ねこだま」さんです。

ねこだま 猫魂

肥前の国の値賀村などにつたわるもの。

お葬式の前などに遺体を寝かせているとき、
ねこがそれを飛び越えたりすると
これがのりうつって

死体が立ったり歩いたりするというもの。


プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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