忍者ブログ
氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  
[323]  [324]  [325]  [326]  [327]  [328]  [329]  [330]  [331]  [332]  [333
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
おさがり長者。「よいか」さんです。

よいか

陸奥の国の八戸などにつたわるもの。

むかし、ある貧しい男が暮れになってどうも算段がつかなくなり、
暗いなか親戚の家に金をかりにいこうとすると、

真っ暗い道から

「金は借りなれないから家さ帰れ、それで油鍋で小豆を煮ろ、煮ろ」

と声だけがしたので、
そのまま家に帰ってそのとおりしてみたところ、

鍋をさげてる自在鉤から

「よいか」

と声を出して
何だかよくわからないものが現われて鍋に飛び込み、
それ以後、その男の家はやたらと栄えて長者になったトカ。

PR
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
発見装身具。「つげのくし」さんです。

つげのくし 告の櫛

「やまんば」が持っているふしぎな櫛。
見た目は何のへんてつもない櫛で、
やまんばが人間のおばあさんなどに化けて訪れる先の家の人間に
これをくれたりします。しかし、実際はその家の人間が
やまんばの正体をもし知ってどこかに隠れたりした時に
その隠れ場所を告げてくれるという「告の櫛」(つげのくし)で、
発見能力(「どこそこにいます」と告げる)の精度も確かな
おそろしいもの。

材質は柘(つげ)であるところが昔話なことばあそび。
加賀の国の江沼郡などにつたわる山姥のはなしに登場します。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
化けロング。「てなが」さんです。

てなが 手長

武蔵の国の埼玉郡大瀬村につたわるもの。
池や沼の底などにひそんでいるというおばけ。

水辺に近づく子供などがいたりすると、
とてつもなく長い手をつかって水中に引きずり込んでしまうといいます。

下大瀬あたりでは「てながばけ」(手長化)とも呼ばれてて、
ばば池という池に出ると言われてたそうです。



似たものに千葉の「てながばばあ」(手長婆)などがいます。
ばば池はむかしおばあさんが死んだことからの呼び名で、
水と老女の因縁は古いところであるようです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
本体は別におはぐろじゃないよ。「かねつきいし」さんです。

かねつきいし 鉄漿付石

磐城の国の石川郡の古館にあったふしぎな石。
水がわきでていて、日照りがつづいてるときに
その水を動かしたりするとザザザザザーーーと
大雨がふると言われてたりしてました。

むかし、和泉式部(いずみしきぶ)が
この石の水で鉄漿(おはぐろ(かね))をつけたと言われてることから、
「かねつき石」とか「おはぐろ石」と呼ばれてたそうです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
スネークあるばいと。「おきぬ」さんです。

おきぬ

武蔵の国の秩父郡につたわるもの。
むかし、ある家が蚕(かいこ)の世話に
忙しくてあたふたしていたとき、
どこから知らないけどやって来て
テキパキと仕事の手伝いをしてくれたという娘。

かしてやった蒲団に
へびのかわが残ってたことから
蛇が化けてやって来たのだろう
と言われたそうです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
昼の顔。「かどまのおさん」さんです。

かどまのおさん 門真のお三

河内の国の門真村にいるといわれてた化け狐で、
若い女性の姿に化けたりして
ひとびとを化かしては楽しんでいたりしました。


「お三 門真の昼狐」ということばがあって、
夕方や夜間だけでなく昼間にも化かしたりしたようです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぺっぺっぺ。「しょうがつのあおだいしょう」さんです。

しょうがつのあおだいしょう 正月の青大将

岩代の国の耶麻郡につたわるもの。

お正月のはじめに
山や田畑であおだいしょうに出遭ったりすると、
からだがこわくなってしまう(固まる)といいます。

動けなくなってしまったときは

「親のはおりはかまで助けてくなんしょ」

と唱えてつばを3回はくと動けるようになるといいます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぎいぎいばたたん。「はたおりのおにばば」さんです。

はたおりのおにばば 廿折の鬼婆

陸奥の国の廿折(はたおり)につたわるもの。
麻から糸をたくさんつくって機織りをしたり、
若い娘をさらっては生き血を吸って殺したりしてたといいます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
おかしだしカメカメ。「ごんげんぬま」さんです。

ごんげんぬま 権現沼

上野の国の邑楽郡の権現沼という沼につたわるもの。
ここにいる亀にいくつのお膳をかしてほしいと頼むと、
亀が沼の底から竜宮城にお膳を持ってきて
ひとそろい、かしてくれたといいます。

あるとき、お椀をきちんと返さない者がひとりあって、
それ以後貸し出しは廃絶しちゃったソウナ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぐおーん。「たちふさがり」さんです。

たちふさがり

武蔵の国の埼玉郡あたりでいわれていた
「たつまき」のこと。

「川のたちふさがり」などとも呼ばれてて、
中川のものが特に恐れられてたといいます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
どうおんいぎ。「さんぞくがらす」さんです。

さんぞくがらす 山賊鴉

岩代の国の耶麻郡につたわるもの。
これを斬ったあと、その羽根の落ちてまつられたところに
羽賀という地名がついた、などの言い伝えがあります。

「さんぞく」は、「山賊」と、とらえられたりもしてますが、
足が三本ある「三足」のことだとも。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
鬼に食われた出世物語。「さんもんだけ」さんです。

さんもんだけ 三文丈

漢字で書くと「三文丈」で、銭を3枚
つんだくらいの大きさの背丈をしてたという男の子。

鬼の相撲してるのをからかって鬼に持って行かれたり、
かくれみのを盗んで逃亡したり、
酒屋さんの娘をもらったり、いろいろあった末、
お酒がわいてる泉をみつけて大金持ちになりました。


信濃の国の水内郡などにつたわるもの。
お伽草子の「いっすんぼうし」(一寸法師)などとほぼ似た展開のものですが、
背が大きくなったりはしなかったりしたそうです。

プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
妖界東西新聞

妖界東西新聞 日刊紙だから まいにち更新中

和漢百魅缶wiki 検索用に。

2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


最新コメント
[01/24 دکوراسیون منزل]
[11/29 NONAME]
[05/08 100]
[01/13 佐藤]
[01/05 ひょ―せん]
妖怪マガジンYOMIMANDARA
月刊?妖怪マガジンYOMIMANDARA

文車堂版社妖改革宣言

新・妖怪党 部署一覧


 Logo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党




 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党



 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党



 Logo:Koorintei Hyousen
 YoukaitoLogo:Cyusonzi Ryunosuke
 Design:O-Onigami Georgenomikoto
 2008 新・妖怪党

最新トラックバック
フリーエリア
© 2007-2024 Koorintei Hyousen

本ブログの内容、画像の無断転載、無断転用を禁じます。

忍者ブログ   [PR]