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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
たまご大炭水化物。「つるおとし」さんです。

つるおとし 鶴おとし

上総の国、市原郡平三村の大通寺というお寺の
ちかくにある田んぼに生えてたふしぎな赤米。

大むかしはひと粒が鶏のたまごぐらいの大きさをしてて、
それひと粒を炊けば一膳分になったんだソウナ。

むかし、鶴がくわえて持って来たと言われてて、
そこからこの呼び名がついたそうです。

いつの間にか粒の寸法はじょじょに小さくなって、
たまご大ではなくなったと言われてます。

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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
えんがわどのぐらい。「おおかれい」さんです。

おおかれい 大鰈

すごく大きな鰈(かれい)で、漁師さんがこれをみつけて
「これはいい早く突いて採ろう」などとつぶやいたりしてると、
あたりに誰もいないのにどこからともなく

「それ突くなぁぁ」

と声が響いてきたというもの。讃州などにつたわってます。



大きな川魚を淵などでとってきた帰り道、
「どこへいくんだぁぁ」と声が響いてきて持ってる魚が返事をして
気味が悪くなって採るのやめる、といった手合いのなかまのはなし。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
色で知らせる玄関番。「つつじのはな」さんです。

つつじのはな 躑躅花

「きこう」という漢土一の力持ちの男の家の
玄関前に植えてあったというふしぎなつつじの木で、
めずらしい女の客が来たときは赤く咲き、
めずらしい男の客が来たときは白く咲いて
どんな客が来たのかを知らせるちからを持ってました。



「きこう」は漢土一の力持ちで「だいもん」という日本一の力持ちが
力くらべに出かける陸奥二戸に伝わるはなしなどに登場します。
「だいもん・きこう」のはなしは仁王の力くらべの話の仲間。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ころんころっガッチャンガッシャン。「かめぶちのかんす」さんです。

かめぶちのかんす かめ渕の鑵子

讃岐の国の前山村につたわるもので、
鑵子(かんす)がころっころ転がってきて
じゃまをしてくるというもの。

かめ渕という渕の近くに粉をひきに来た村人が
よく帰り道に遭遇して困ったんだソウナ。




鑵子というのは湯わかしのことで茶釜のようなもの。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
風びゅーーーー。「あおきふくろのようなもの」さんです。

あおきふくろのようなもの 青き袋のようなもの

『鎌倉繁栄広記』などにあるもの。
建保7年(1219)1月7日、鎌倉の空にあらわれたという
1丈くらいの大きさの青いふくろみたいなかたちのもの。

けむりのような気を吹き出したかと思うと
翌日あたりまで鎌倉中はものすごい大風が吹き荒れたんだトカ。

なんなのか不明。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
オキシゲンと混ぜましょう。「みずのもと」さんです。

みずのもと 水の素

中からうつくしい水がどんどん出て来るというもので、
きれいでふしぎなとっくりに詰められてます。

備中の国の哲西などにつたわるもの。

むかし、子供たちいじめられてたへびを助けてあげた男が、
そのへびの正体である乙姫からお礼の招待を受けて
竜宮からもらってきた宝物がこのきれいなとっくりに詰められた水の素。


(前半部分のだいたいの感じは浦島ですナ)


これによって、それまで水がほとんどなくて困ってた男の村には
湧き水が出来、川が出来、せせらぎの音がひびき、
田んぼなどがつくれる村に文明が発達したのだトサ。

ほんじつの「和漢百魅缶」 へのアップは
うめぼし入れないでね。「ねんぶつだにのいたち」さんです。

ねんぶつだにのいたち 念仏谷の鼬

但馬の国の養父郡奥米地の念仏谷に
むかし数多く住んでたといういたち達。

このあたりでおにぎりを食べようとすると、
必ずいたちが術をつかい、ころころころころりんしゃんとおにぎりが転がりだして
みんな奪い取ってしまったというもの。

この悪さをするいたち達を念仏を使って出なくしたため、
この谷に念仏谷という呼び名もついたといいます。

ほんじつの「和漢百魅缶」 へのアップは
素手で触れない。「フィジュイヂー」さんです。

フィジュイヂー

沖縄の知念や玉城につたわってたもの。

「フィジュイ」は「冷たい」、「ヂー」は「血」という意味。

死んだ人のからだに直接さわったりすると、
指や腕のあたりが腫れあがりだして、
時間がたつとそれがどんどん全身にまわり、
ついには死んじゃうといわれてました。

フィジュイヂーにならないように、
お葬式の湯灌(ゆかん)をしたりするときは、
直接さわらないようにするために手などを
布でおおってからやったといいます。



ただし、この地域以外では
特にそういうことを言ってなかったりしたようで
比嘉春潮が書いてる報告(『南島談話』3号)によると、

玉城から具志頭(玉城からみてとなりの村)にいったお嫁さんが
その家でのお葬式で湯灌をすることになり、
「素手じゃ……さわれません」と言ったら
「なんで?!そんな布なんかまいて触ったりして、仏がかわいそうだよ」と
逆に怒られて、困りながら素手で湯灌をしたら
「フィジュイヂー、フィジュイヂー、フィジュイヂーになっちゃう…」
と考えすぎちゃったせいなのか、お嫁さんはからだがそのとおり腫れあがって
死んじゃった、という俗信独特の出来事もあったようです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
おこげちゃん。「やきあゆ」さんです。

やきあゆ 焼鮎

背中の半分が焼けこげてるようなふしぎなあゆ。

むかし、各地をめぐり歩いてた最明寺入道が
大和の国、宇陀郡の三本松という場所で
病気にかかって倒れてしまったとき、
土地のひとびとがあゆを焼いてそれを鎌倉の滝という近くの滝に

「旅のおぼうさんの体がよくなってください、
よくなるならばこの魚は生き返って泳いでください」

と念じて投げ込んだところ、
この焼きあゆは元気はつらつ生き返って泳ぎだし、
最明寺入道も同時に快復したんだソウナ。



半身や焼魚を水に入れて
そのあとそれが生き返って泳ぎだしたという話の一ッ。

最明寺入道は北条時頼のこと。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ストロング・藤。「かしわっぐるまのふじ」さんです。

かしわっぐるまのふじ 樫車の藤

肥後の国の、玉名郡南ノ関町関下にあった
樫車という呼び名の水車の近くに生えてたという大きな藤の木。

この木にさわったり、花を採ったりなんかすると
たたって来ると言われてました。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ピーチなモンキー。「おさるさま」です。

おさるさま 御猿様

尾張の国の甚目寺村のお寺にあった
1尺くらいの猿の木像。両手で桃を持ってます。

これを借りていって夫婦でだっこして眠ると
子が授かるといわれてたそうです。



猿の石像や木像を懐胎の祈願などに使ってた例は
明治ころまでは各地に広くあったようで、そのうちの一ッ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
おんぶしなさい。「だいにちいし」さんです。

だいにちいし 大日石

伊勢の国の多度の南之郷にあった石。
むかし、大日堂の礎石として使われてたと言われてて
この呼び名があります。

この石の前を通りすぎると、
背中になにかがおおいかぶさって来たといいます。

おおいかぶさられたひとが、びっくりして
なむあみだぶつと念仏をとなえたら、いなくなったのか、
背中は軽くなったソウナ。

プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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