もーちーあげーるー。「ほごつり」さんです。
昨日は桶でしたので、物のいれものという連想攻撃から
今日はものを入れて運ぶ「ほご」(畚・もっこ)な妖怪さんです。
伊予の国の北吉井村牛渕につたわるもの。
空から畚(ほご)が下りてきて
人間をつかまえ、吊り上げてしまうといいます。
「つるべおとし」などの仲間のようですが、
『重信のむかし話』に載せられてるはなしの中には、
宴席のごちそうをおみやげに持って帰ってきたひとが
これに吊り上げられて「うわーーーー!!」
ハッと気づくと草むらの中に倒れてて、ごちそうが全部なくなってた
というものもあるので、たぬきさんのしわざな香りもちょっと想像できます。
現在の平均気温ではセイゾンデキマセン。「ゆきんこ」さんです。
昨日の狸さんが「赤ちゃんの声」で化かしてくるかたでしたので
そこからの連想攻撃で、初登場時は「赤ちゃんだった」妖怪です。
陸奥の国の津軽につたわるもので、
「ゆきおなご」のこども。
ある雪の日、外から
赤ちゃんの泣き声がきこえてくるので、
戸をあけてみると
赤ちゃんを抱いた「ゆきおなご」がいたので、
おじいさんとおばあさんは家に入れてあげます。
「この子をだいてけへんか」と言ってきたので、
おじいさんが赤ちゃんをだっこしてあげると、
「ゆきおなご」は風に砕けてばらばらこなごなに。
その後、その赤ちゃんをおじいさんおばあさんは大事に育て、
うつくしい娘に育っていきましたが、どうもこの子はお湯に入るのが大嫌い。
「こんなに美しいのにもったいない、体を洗わないと汚い」
と考えたおじいさんおばあさんが無理にお湯をつかわせたところ、
溶けてあぶくになっちゃったソウナ。
「つらら」や「ゆき」が変化してお嫁にくるはなしのちょっと変化型。
だぬきこなき。「たくんとうげのたぬき」さんです。
昨日は「おびゃっこ」(お白狐)と「きつね」なお名前でしたので、
今日はそこんらの連想攻撃で「たぬき」さんをぽこぽことアップ。
伊予の国の喜多郡の「たくん峠」というとうげ道にいたというたぬきです。
夕暮れどきになると、あかちゃんがどこからか泣いてる声をさせてきて、
人間を化かしたりしたといいます。
酸素いっぱい出すぜ。「よつりん」さんです。
……「足をひく」(初哥)→「木をひく」(チャーギの精)→ と来ましたので
きょうの連想攻撃は「木」です。
ということで、この「よつりん」さんは、
三河の国の加茂郡につたわるもの。
1本の木の株の上から
色んな樹木が4本生えてる木をこう呼びます。
山のかみさまたちが歩いてる途中に
こういう木に座って休む、と言われてて、
伐ってはいけないと畏敬されてました。
1本の木が三叉になってる木とか、
1本の株の上から色んな樹木が3本、4本、5本生えてる木を、
伐ってはならぬ木として畏敬していたものは各地にあり、
この「よつりん」もその一ッ。
かわいみどりが綱をひくの琉球版。「チャーギのせい」さんです。
昨日は「足をひっぱる」という連想攻撃でしたので
そこからつづけて「ひっぱる」ものをアップですサ。
チャーギ(いぬまき)の大木の精。
人間の姿に化けて男性と恋をし、
結婚して子供と共にしあわせに暮らしてたのですが、
その本体である大木が首里の御殿の材木にすることが決まり、
伐り倒されてしまいます。
しかし、倒された木を運ぼうとしても
びくとも動かず、みんなが大弱り。
しかし、この精と人間の間に生まれた子がひっぱると、
スッと大木は動き、無事に建材になったソウナ。
浄瑠璃の『三十三間堂棟由来』に出て来る
「おりゅう」(柳の精)と同じ身の上になっちゃうおはなしで、
こちらのチャーギの精は、沖縄につたわっているものです。
子供がひっぱると動かなかった大木が動くという展開も
三十三間堂と同じ。
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
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