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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
おまちください。おとまりください。「きせつろ」さんです。
 
きせつろ 鬼截路

漢字でかくと「鬼截路」で、大陸につたわるのぶすまとかぬりかべな妖怪で
おばけが道路に出て来て道をふさいで来ちゃうもの。

棒でたたいたりしても、増えたり減ったりを繰り返して
いつの間にか大量に増え、最後にはその人間をずるずる地面にこすりつけながら
あちこちひっぱり回したりするいたずらをしたソウナ。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
治ってよかったね。「こくす」さんです。
 
こくす 斛斯

漢字で書くと「斛斯」で、きのうの「赤丁子」とおなじで
その霊鬼の生きておまんま食ってたころの人名です。

とんでもなくひどい痛みの腰痛によって死んでしまったひとで、
魂魄がそのまま霊鬼になったもの。

むかし、徐熙という医術にも長けた役人のところにこれがあらわれて、
毎晩「うぎぃぃぃぃ」と腰の痛みに苦しむうめき声をあげて
「腰の痛みをなおしてくだされ」と頼んできたので、
徐熙が草で人形をつくり、それに施術をして、斛斯の霊をまつってあげたところ、
ある日、見知らぬ男が訪ねてきて

「腰の痛みが快癒しました、ありがとうございました」

と述べて消え、その後、斛斯の声はきこえなくなったソウナ。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
せきていヘーイ。「せきていし」さんです。
 
せきていし 赤丁子

漢字で書くと「赤丁子」でありやす。

むかし、洛陽にすんでた牟頴(ぼうえい)という男が
酔っ払って道端で眠ってたときにみつけたどくろで、
きれいに埋葬してくれた牟頴に恩義を感じて
恩返ししてくれたといいます。


赤丁子は、もともと大盗賊だった男で、
「赤丁子」と名前を呼んでくれればいつでも現われて、
欲しいものを何でも盗んできてくれたりしたソウナ。



恩返しのときに名前を呼んで幽霊を呼ぶかたちのはなしは、
日本にも「ナカニシヘーイ」や「ナカンダカリヌスーヨーイ」などが伝わってます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
チューチューぎらぎら。「ばっそ」さんです。
 
ばっそ 魃鼠

山東省や河南省あたりにつたわってたもので、
きびしい日照りをもたらしてくるとされてた野鼠たち。

お百姓さんたちは、日照りがものすごくうちつづいたりすると、
これを魃鼠のせいだとして、大量にこれをうち殺したりして
雨が降るのを願ったりしたそうです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
モンモンモンモモモモンモモモモモフフフデュビドバー。「ハカヌウタ」さんです。
 
ハカヌウタ 墓ヌ歌

沖縄の高志保などにつたわるもの。
ものすごくきれいな声の歌がきこえてくるのですが、
その声のするあたりにいってみても誰もいないというもの。

お墓の中に埋葬された若い娘が歌ってるそうで、
その歌の文句は上の句はなんとなくわかるのですが、
下の句は何をうたってるのかわかんなかったそうです。



歌ってる声がするものの、
その歌ってる歌の文句がよくわかんないというのは、
きつねのうたごえ」(狐唄声)などに近いものがあります。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ナカニシヘーイの仲間だヨーイ。「ナカンダカリヌスーヨーイ」さんです。
 
ナカンダカリヌスーヨーイ 仲村渠ヌスーヨーイ

沖縄の儀間などにつたわるもの。
「仲村渠のスーやーい」という意味だそうです。

同様のものが「ナカニシヘーイ」(仲西ヘーイ)にもあります。(参照→『大佐用』)
そちらだと、おたすけをする時は牛の姿で出て来て、乗せていってくれる話になってるので、
こちらも、幽霊の姿から変身したかたちは牛だったのかも知れません。
(みた資料では、特に描写されてなかった)

むかし、モーイ親方が夜道を歩いてると、
夜の墓場で誰かがあんどんをつけて何かをしていた。
ヘーイヘーイと墓に近づき、何をしてるのか見てみると人が洗骨をしており、
きくと銭がないので夜中に洗骨してるというはなし。
ふびんに思ったモーイ親方が持っていた銭をあげて家路にかえります。

すると次の日から夜道をあるくと
幽霊が出て来るようになったので、「誰なの」と話しかけると
「この前、墓で助けていただいた骨です、恩返しをぜひしたいです」
「そんなことしなくていいよ」
「いえ、そんなわけには」
「じゃ、何か必要があったら呼ぶよ、そしたら来てよ」
「わかりました」



用事があるときは


「なかんだかりぬすーよーい」


と呼んでください、といわれたモーイ親方。

あるときモーイの父親は首里から
明日までに急いで饒波と満名から税として
山のようにかぼちゃ等を運ばなければいけないという難題を命じられてしまって、
そんなに早くは無理だと大困り。

そこでモーイが名乗り出て、その役を請け負うことに。
さっそく墓へ行って「なかんだかりぬすーよーい」と呼んでみると、
幽霊とマジムン出て来て「さぁ、おのりなさい」

モーイ親方はそれにまたがって饒波と満名へ行き
見事に用事をこなして褒められましたトサ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
起立・化け。「ナプタブ」さんです。
 
ナプタブ

加計呂麻島につたわるもの。
真っ赤な大きな蛇で、うっかり
男がこれの雌におしっこをかけたりすると女に化けて、
女がこれの雄におしっこをかけたりすると男に化けて
その人間のもとに夜ごとにあらわれ、
精気を吸い取ってしまうといいます。



七ッにぶった切っても死なないと言われてました。

人間に化けるときは
柱のようにピンと一直線に立ち上がってから化けるといわれてて、
もしその瞬間に出遭ったりしたら、
自分のおへそより高い位置を叩けば
化けるちからを失って
バタッとナプタブは倒れてしまったソウナ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ナフサじゃないよ。「なくさのまくらがえし」さんです。
 
なくさのまくらがえし 七種の枕返し

播磨の国の七種(なくさ)山に出たというもの。
山の魔物がやってるとされてて、山小屋で眠っていると必ず、
目がさめるとまくらの位置が全然逆の方向になってたりしたといいます。

このときに猫の出てくる夢を見たりすると災いが起こるともされてて、
そんな夢をみたときはすぐに一旦山をおりて機会を改めたといいます。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
治癒。「へびのいしゃ」さんです。
 
へびのいしゃ 蛇の医者

へびのしっぽに棲んでるというお医者で、
へびを叩いたり焼いたりしても、
ちょっとのキズだったりしたらこのお医者が治療してしまうので
へびはなかなか死なないというもの。

因幡の国の八東村などにつたわってるもので、
似たようなものは各地にいるようです。



蛇がよみがえってしまう俗信では、
くちなわのいしゃどん」など仲間がおります。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
陸上、ひしゃく防御。「うじのひとつめ」さんです。
 
うじのひとつめ 宇治の一ッ目

備後の国の宇治島にいるといわれてた妖怪。
この島で水をくんだりするときは水をくんだひしゃくを
そこへ置いて来ないとこれが追いかけてきて、
そのひとを捕まえて食べてしまったソウナ。



宇治島の近くで船を泊めて眠ったりすると
必ずおそろしい夢を見る、

とか、

1000人の人間を食べると神になれるから、
この一ッ目はひとを襲う、

など

というはなしがついてたりもします。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
もくもくスッパー。「たばこのひをかせ」さんです。
 
たばこのひをかせ 煙草の火を貸せ

磐城の国の刈田郡の塩ノ倉につたわるもの。
むかし、栗を売りに行くためにおばあさんが山をこえに歩いてると、
いきなりどこからともなく

「煙草の火を貸せ」

という声が聞こえてきてびっくりしたというもの。
その正体は不詳。

おばあさんがそれに対してどうしたのかも
別に資料にはかいてなかったので不詳。


山の中でのものなので、
ひをかせ」(火を貸せ)や「ひくれろ」(火くれろ)といった
水に関係ある存在が「火」をかりようとする昔話との関係は
どこらへんまであるのかは不明です。


さぁ、6月の「和漢百魅缶」はじまりはじまりのアップは、
がんばりにゅうどうとは関係ありません。「ねばりじぞう」さんです。
 
ねばりじぞう 根張地蔵

越後の国の梅崎にあったおじぞうさんで、
顔と錫杖(しゃくじょう)の上の部分のほうぐらいを残して
地面の中にうずもれてるのが常の状態だったというもの。

掘り起こされたりするのがとても大嫌いで、
もしそういうことをやったりすると、
大雨や雷が巻き起こったり、
たたりを起こしたりしてそのひとを追い散らし、
またもとのように土の中にもぐってしまったといいます。

プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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