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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
インフル円左衛門とたたかったことあり。「やいこのばば」さんです。

やいこのばば

加賀の国の能美郡のあたりなどにつたわるもの。

はやりやまいが起こったときなどに、
おじいさんおばあさんの人形をこしらえて、
荷車にそれをのせてはやしたてながら村をひとめぐりして、
それを川に流して病気をおいはらわせちゃうというもの。


『能美郡誌』によると、しばらく下火になってたそうですが、
大正7年にインフルエンザが流行したとき、
これを久々にやってみた村があったということです。

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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
きゅうびさんぶんのいち。「さんぼんまっかのきつね」さんです。

さんぼんまっかのきつね 三本又の狐

陸奥の国の脇野沢などに伝わる、
おっぽが3本にわかれてるというきつね。


こういうきつねは人間を化かしてくると言われてました。


「まっか」は「また」という意味の方言。
尾のうえに「ほうしのたま」(宝珠)をつけてるとも。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
脳痛のモトであります。「のうつうちゅう」さんです。

のうつうちゅう 脳痛虫

漢字で書くとそのまま。「脳痛虫」ですが
こういう固有名前、というわけではなく、
この虫じたいは、なんていう名前なのか、正確な名前はないのです。
つまり、単なる呼び名なだけです。

人間の体の中に入り込んで、あたまにズンと来る痛みをもたらしてくる虫。
鷹(たか)のくちばしみたいなかたちをしてるといいます。

むかし、あるひとがあたまの痛みに悩んでたところ、
別の人から「そういうときは桃[もも]の葉をまくらにして眠るといい」
と教わったので、さっそく試してみたところ、
眠ってるときに鼻の穴からこれが出て来て、
いままでの痛みがスッキリ治ったんだトカ。



『奇疾便覧』とかにも紹介されてるはなしなので
ほかの説話に輸入援用されてるのかと思いきや
案外、こういう葉っぱまくらで何かを治すはなしというのは
ジャポンにはございませんようで…。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
わるいこいただく。「よかんじん」さんです。

よかんじん 夜勧進

長門の国の大津郡などに伝わるもの。

夜おそくに泣きわめいてたりする悪い子がいると、
おとなたちは「夜勧進(よかんじん)が来るぞ」などと言っていましめてたそうです。


町や村にやってくるお坊さんとか、おこもさんを怖いものの対象にして
おとなたちが子供に向けて「こわいのが来るよ」と言ってるもので、
やどうかい」(夜道怪)などとは同様のもの。

「勧進」(かんじん)は乞食僧や乞食のこと。
「おかんじん」などとも呼ばれてました。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
やっほーい。「やまのばばあ」さんです。

やまのばばあ 山の婆

山の中に住んでいるおばけで、
人が山に向かって叫んだりする言葉をまねっこして返して来ます。

やまびこ」や「よぶこ」の仲間で、
駿河の国などに伝わってたものです。

東海道のまんなかあたりには、やまびこを
山のばあさまとしてるのが何個かあるようです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
珪素のつがい。「めすいわおすいわ」さんです。

めすいわおすいわ 雌岩雄岩


三河の国の額田郡の桜形にあったふしぎな岩。

道をはさんでむかい合せにある岩で、
岩と岩との間の道を夜とおろうとすると
どうしてもとおれない日が年に一日だけあると言われてました。



『三河国額田郡誌』によると、両巌の精が逢う日だから
と言われてたようですがそれが何月何日なのかは不詳です。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ミリオネアめおと。「がじゃがじゃ」さんです。

がじゃがじゃ 金じゃ金じゃ

芸州の蒲刈に伝わるもので、真夜中になると
金と銀の御幣(ごへい)を振り回しながら
「がじゃがじゃがじゃがじゃ」と声をたてて
家の中を大きな音を立てながら走り回ったりしたというおばけ。


実は、ものすごい大金持ちだったじいさまとばあさまの霊で、
自分たちが死んだあと、埋めたままになってしまってる大金のありかを知らせたいため、
死後空き家になってしまった自分の家に出てたというもの。

「がじゃがじゃ」(金じゃ金じゃ)とアピールしつつ出てたわけですが
みんなその「がじゃがじゃ」を怖い叫び声だと思ってたという裏目の結果に。


かねのばけもの」などに近いおはなしです。
 

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ダブルニッポニア。「にとうかく」さんです。

にとうかく 二頭鶴

ピョコ、ピョコと、あたまが2本も生えてるという
ふしぎな鶴(つる) さんです。

「二頭鶴」ってのは、
自然にありえないもの、稀にあるめずらしいもの、という意味で
文章につかわれたりもしたようです。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ぷちゅぷちゅ。「たこのたたり」さんです。

たこのたたり 蛸の祟


佐渡に伝わるもの。

むかし、お産にとりかかってもなかなか子供が出てこなくて
2日間もウンウン難儀するという事態が起こったので、
家族がありがたやさん(うらないのひと)に頼んでみたところ、
「たこを供養してやれば産まれる」というお告げが出たので、
たこの供養をしてみたら、赤ちゃんがツルッと生まれたと言います。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
オーラルスネーク。「へびじた」さんです。

へびじた 蛇舌

へびのようにニョロニョロと舌がうごきまわるというもの。

イラストに描いたような長さってのはチョイと誇張で、
「ろくろっくび」ほどはニューーーと伸びないようです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
キップかってね。「きしゃのかいそう」さんです。

きしゃのかいそう 汽車の怪僧

大正のはじめごろ、
周防の国の下松駅に現われたことがあったというもの。

ぼろぼろな着物を着たきたないお坊さんで、

「銭がないので、無賃で汽車に乗せておくれ」

と駅員に話しかけて来たので、

「そんなのはいかん」

とおことわり。何度たのんでも駅員が首をたてにふらないので、

「では乗らぬ、そのかわり汽車も動かぬぞ」

と言い捨ててお坊さんはいなくなってしまったそうですが、
その後、汽車が発進しなくなってしまい、駅員たちはびっくり困ったトカ。



瓜をわけてあげなかったら
瓜をぜんぶとられてしまった徐光の話や、
弘法大師にいじわるしたら、芋が石になったとか、
しぶい柿しかとれなくなったとか、井戸が涸れた、といった話に近いもので、
道具立てがモダンになったものでござるな。しゅぽっぽー。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
『因果物語』のなかからほえほえ。「あんりゅうじくじら」さんです。

あんりゅうじくじら 安隆寺鯨

むかし、最上川の河口あたりに流れ着いたというくじらで、
背中には大きく「安隆寺」という字がありました。

何年も前、旅先で船から落ちて行方不明になった
安隆寺の悪徳僧侶がくじらの姿にされたのだろうと言われ、
誰も肉やあぶらを採ったりしなかったソウナ。

プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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