幼女型延命貝類。「ふふぎのけや」さんです。
庚申のかみさまがもってるという
小さい子供や赤ちゃんみたいなかたちをしてるふしぎな貝です。
「けや」ってのは「貝」のこと。おくにことばずらよ。
羽後の国の角館などに伝わっている話では、
庚申講をしていたらそこへ知らない爺さんが「入れてくれ」と訪ねてきたので、
みんなで親切にしてやったところ、この爺さんが
「お礼に今度はわしの家で開いてくだされ、ご馳走をします」と家に招きます。
さっそくお酒がふるまわれましたが、
爺さんが料理を出しに行ったきりなかなか帰ってこないので、
ひとりがソッと隙間から台所をのぞいてみたところ、
その爺さんまな板の上で子供をぶつぶつ切って料理してたのでビックリ。
それをきいてみんな帰ってしまいます。
腰がぬけちゃって立てなくなっちゃったひとりが、
どうしようもなくそのご馳走を食べて帰ったのですが、
このご馳走を食べたその人はその後とても長生きをしたトサ。
庚申を信心していた人々が庚申の神の化身に招待されて、
寿命の延びる食べ物で饗応される話の一ッに出て来るものです。
同様のものに「くけつのかい」などがあります。
また、似たはなしには「しょけら」などがあります。
人間のかたちをしてるってのは、「人参果」とかにも通ずるのかも知れませんが
なんで、この庚申さまの寿命のびる食べ物系は「貝」なのか、ちょぃとふしぎ。
倉庫のおやぶん。「くらのかいぶつ」さんです。
むかし、江戸の本所に住んでた数原宗得(すはらそうとく)という
お医者の家の蔵にやどってたという正体不明のふしぎなもの。
蔵のなかにあるものを出し入れしたいときは必ず、
事前に蔵に言って断りをしないといけないとされてて、
言っておくと次の日にはそれが出してあったと言います。
あるとき、家が火事にみまわれて
家の者みんなが止むを得ずこの蔵の中に避難して一夜を過ごしたところ、
この怪物がどこからともなく姿もみせず
「非常のときであるから許すが、この後は決して入るべからず」
と声をかけて来たソウナ。
これまた、おとといの「柿木の怪虫」、きのうの「彦坂邸の怪獣」などと同様
正体がどういったものなのか確認があいまいなかたがたです。
昨日と同じでなぞ。「ひこさかやしきのかいじゅう」さんです。
文化3年(1806)、江戸の彦坂忠篤という武士のやしきの
えんのしたから出て来たというふしぎなもの。
頭はいたちのようだけど手足はなく、
蛇みたいに長いすがたをしてて長さは3丈くらいあったといいます。
特に人間を襲ったりとかなんとということはなかったみたいで、
庭に出てぐるぐる動いてただけのようです。
なぞのむし。「かきのきのかいちゅう」さんです。
武蔵の国の今里村の桑原坂にあったお豆腐屋さんの家の
柿の木にある日くっついてたというふしぎな虫。
まるくて細い7寸くらいのしっぽがついてたというもので、
口をぱくぱくさせてたといます。
お豆腐屋さんのむすめが、「なんだこれ」と
ぱくぱくしてる口に指を近づけたらぱくっとかまれたのでびっくり。
木にこすりつけたりふりまわしたりして何とかはずして地面にポイッ。
すぐに近所のひとが集まって来てこの虫をボコボコ殴って殺しちゃいました。
正体不明なまるっこい虫で、『日東本草図纂』には「怪虫」という名で項がたてられてます。
ちゃんとした呼び名は何かあったらしいのですが伝わってません。
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
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