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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
ねずみおじいちゃーん。「せんねんろうそ」さんです。

せんねんろうそ 千年老鼠

むかし、邯鄲県の県境あたりにでたという
年を経たおっきな鼠(ねずみ)で、
人間が寝ているもとに出て来て、
のしかかって来たりして眠りをさまたげたりしたといいます。

正体がわからない魘鬼として、怖がられてましたが、
ある旅人たちがこれを捕まえたところ、正体が大きな鼠。
さっそく大鼎にわかした油で煎り殺したところ、
以後、こういうおばけは出なかったといいます。

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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
夜のくらいなか、ヤホーィ。「やこうこき」さんです。

やこうこき 夜行呼鬼

漢字でかくと「夜行呼鬼」

夜、人家のちかくをうろうろ歩きながら
叫び声のような声をたててくるという霊鬼です。

これが出た家は、一年たつかたたぬかのうちに
悪い事が起きてそこを離散してしまうといいます。


こういう霊鬼がでたら……という占い判断みたいなものなんですが
こんなのがウホーだのオーイだの夜に歩き回ってたら
特に家庭内に問題が発生しなくても、よそに家うつりしそうなものですがネ。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
BSとかは関係アリマセン。「ほうそうとうかい」さんです。

ほうそうとうかい 方相頭怪

むかし、広陵のある村のはずれに出たという、
気持ち悪くて怖いおばけ。

困った村人たちが、「調べてみよう」と相談して
この怪物が出る地点を掘り返したり探してみたりしたところ、
地べたの中から古くなってぼろぼろになった
「ほうそうし」(方相氏)のお面が出て来たんだソウナ。

これが化けてたんじゃのう、というおはなしで、
大陸に伝わる、物が化けてたっていうおはなしは
こんな風に、埋まってる型がちょこちょこありますナ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
こいつがきたら稲のピンチ。「かいやく」さんです。

かいやく 蟹厄

蟹(かに)たちがぞろぞろざくざく大群をなしてやってきて、
たんぼやはたけに生えてる作物を
残らず、いっぽんも残らず、なぎ切っていっちゃうというおそろしきもの。

いなごのライバルですぞ。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
降る、アミノ酸。「うにく」さんです。

うにく 雨肉

漢字は「雨肉」と書きます。
水分以外のへんなものが空から降ってくる「異雨」のひとつです。

空の上から手のひらぐらいの大きさのお肉が
ぼとぼとぼとぼと降って来るというもの。

よいことの起こる前兆とも言われてます。


建和3年(149)の7月に降って来たお肉は
羊のあばら肉みたいな形(あるいは羊の肺とも)をしてたと言います。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
スプリンクラーゴースト。「すいきょうき」さんです。

すいきょうき 水澆鬼

漢字で書くと「水澆鬼」です。
「すいきょう」というのは水をそそいであげること。

ものすごい日照りなどが続いたりしたとき、
畑に水をそそいでまわってくれるという霊鬼たち。

その姿をみて「誰だ!?」とたずねても何も答えないといいます。
生前に恩があったひとの畑にこれをして恩返しをしてるそうです。



日本では狐や狼などが
人間への恩返しのために田植えをしてくれる話が
これにちょっと近いものです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
タイギ、デ、ゴザル。「たいぎせい」さんです。

たいぎせい 大蟻精

鎧(よろい)を身に着けたり、矛(ほこ)を持ったり、という
軍兵のすがたをした、1寸にも満たないくらいの大きさのひとたちが、
ワーッと大勢あちこちを走り回ったりする、というもので、
蟻(あり)が化けてるもの。

やっぱり、こういうのが出るのは、よくないことの前兆とされたりしてて、
「このふしぎな小人の軍勢の正体はこれです」と蟻の巣をお湯で煮殺したりしたところ
その家がその後、軍勢に襲われて滅亡しちゃった、などの話がいくつかありますようです。
通算ですと3200体目、ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
埋めてもまた出る。埋めてもまた出る。「しにんとう」さんです。

しにんとう 死人頭

目の玉がぐにゅぐにゅ動く頭だけの死体。
重い病気で臥せってるひとの近くにボワーッと現われたりする時があるといいますが、
病人本人には見えないようです。

ある家で病人が出て、看病をしていたところ
何か家のおもてで音がしたと思ったらこれがいたので
「なんだこれは、のら犬かなんかが拾ってきたのか、えんぎ悪い」
と、どこかに埋めて来たところ、
次の夜も、次の夜も、埋めて来ても、埋めて来ても、
現われるので、ちょっと閉口。

ところが、何日かたったとき、この「死人頭」が珍しく
目の玉をギョロギョロさせて落ちてなく、姿かたちもなかったので
「よかったー」と思ってたら、病人がポックリ死んじゃったんだソウナ、
――などという話が『幽明録』などの漢籍にありやす。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
桃栗3年、柿8年、こちらの場合は0コンマ。「けいじつじゅ」さんです。

けいじつじゅ 慶実樹

地面から生えてきた時点で
すでに実がなってるというふしぎな木のこと。

こういう木が生えるのは、
その地域によいことが起こる前触れだと言われてました。


特にこの種の樹木、というわけではないようで
ももでも、くりでも、ざくろでも、生えてきて、もう実があったら
「オオ!大慶!」  な感じのお見立て。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
道具が化けます。「そうどう」さんです。

そうどう 帚童

ほうきが化けたりするというもの。
女の人の前とかに出たりします。

大陸の、この手の「道具が化ける」ものは
日本のものにくらべると、狐や狸が化けるみたいなレベルのものが多いです。

ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
深夜のキッチンいけません。「せんべいしょうき」さんです。

せんべいしょうき 煎餅招鬼

漢字でかくと「煎餅招鬼」で、
『北夢瑣言』逸文補遺には「夜作煎餅多招鬼神」と示されてます。

夜おそくに料理をつくってると、その場に
霊鬼や鬼神がやって来るというもので、
つくってる食べ物を取ろうとしたり、
人間を料理の火などでけがさせたりすると言います。


深夜に調理をしちゃダメだよ! という俗信がベースなんでしょうか。
ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは
やたらとお肉は拾わぬこと。「じゅにく」さんです。

じゅにく 聚肉

お肉のかたまりがごそっと落ちてるというふしぎなもの。
これはいい、と持って帰って煮てみたら、いつの間にかみんな、
かなえの中のお肉が、がまがえるになっちゃってたと言います。

『異苑』や『幽明録』に司馬休の一行が
これにひっかかっちゃった話が載ってたりします。





ぬっぺっぽう」を描いた現在所蔵不明の肉筆の本に、
「がまの化けたもの」みたいな一文が書き入れてあるものがありますが、
このような話とどう関係あるかは不明です。

プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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