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氷厘亭氷泉の活動やラクガキをいろいろお届けしているブログです。
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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
おうてーーくれーー。「おうてくればば」さんです。

おうてくればば 負うてくれ婆

ひとに向かって「おうてくれー」と言いながら現われる老婆な妖怪。
言われるままに背負ってしまうと、あたまを咬まれるなどと言われており、
これに出て来たら走って逃げるのがよい
と大体は考えられてたようです。



大和の国などで広く言われてたと見られる妖怪で、
奈良の興福寺などをはじめ、これが出るとされる場所がいくつも語られてます。
「おてくればば」(負てくれ婆)とも呼ばれます。





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ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
よくない柄の材。「ぬりだのえのかま」さんです。

ぬりだのえのかま 白膠木の柄の鎌

ぬりだ(ぬるで)の木を用いて、鎌(かま)の柄をつくるのはよくない
とされており、わざわいを起こすと考えられてました。



「ぬりだ」は「ぬるで」の方言名の一ッ。播磨の国の宍粟郡などでは、
こういう鎌を使って蛇を打ち叩くと、叩いた箇所にも口が出来て咬みついて来る
――などのことも語られてたようです。


悪い木と考えられてたのかと言うと、そうでもなくて
お餅をつくるとき、米を蒸すための薪には「ぬりだ」を用いるもの だとされており、
鎌の柄として使われる部分が特殊であって、
ふつうは善い木としてあつかわれてます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
狸の音。「きこりのまね」さんです。

きこりのまね 木樵の真似

こーんこーんと大きな木を伐るときのような音が、
夜に響かせて来るもので、狸(たぬき)が起こしてるといいます。



但馬の国の養父郡などでは、しっぽで木を叩いて
狸たちがこれをやってると語ってたりしたようです。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
夢のなかで蓬莱にも瀛州にもゆうせんちん」さんです。

ゆうせんちん 遊仙枕

漢字で書くと「遊仙枕」で
瑪瑙(めのう)のような美しい色をしたふしぎな枕(まくら)で、
これをつかって眠ると夢のなかで
あらゆる霊地仙境にも行けるといいます。


唐の時代、玄宗のもとに亀茲国からこれが献上されたといいます。
「十州三島四海五湖」どこにも夢のなかで行けることから
玄宗がこの名をつけたトカ。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
いっぱいおとかコイン。「たくさんのぜに」さんです。

たくさんのぜに 沢山の銭

道や店などで思いもよらない大量の銭をもらえる事態が発生するのですが、
あとから気が付くとその銭はすべて
ただの葉っぱになってるといったもの。

常陸の国・上野の国などで、おとか(きつね)たちが使って来る化け術として
しばしば語られてます。



ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
雨のモト。「アミピトゥピサ」さんです。

アミピトゥピサ 雨一粒

雨を降らせるときに、
ティンガナス(天神)が竜宮から上げてもらうという
雨のモトになる水玉。降らせる雨の量によって、
粒の数を増やしてもらうといいます。



宮古島の昔話などにみられるもので、人間がこのやりとりをたまたま見て、
日照りのときに勝手に「アミウ、ミーピサ、アギル」(雨を三粒上げて)
と竜宮に呼びかけて雨を降らせ、ひとびとに罰がくだされてしまうハナシなどがあります。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
山の神様の嫌いな数字。「くにんどうぎょ」さんです。

くにんどうぎょ 九人同行

狩りをするとき、いっしょに山に入ってるひとが9人なこと。
山の神は9という数が嫌いなので、この人数で山に行くと、
凶事や事故が何かしら巻き起こって、
獲物にもぜんぜん恵まれないのだソウナ。



日向の国の椎葉などで言われており、9人で行くことは「苦」を呼んで、
善くないことだと考えられてたといいます。
対して7人(七人こうざき・「しちふくこうじん」(七福荒神))は善いとされます。


ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
猟にゆくときゃよー。「しちふくこうじん」さんです。

しちふくこうじん 七福荒神

狩りをするとき、いっしょに山に入ってるひとが7人だと、
七福荒神に好まれて、よい獲物にも恵まれて事故もなく、うまく行くんだソウナ。



日向の国の椎葉などでは「七人こうざき」などと称されて、
それぞれの人間にこれがつくので狩猟に出るときに7人で行くことが
善いことだと考えられてたといいます。対して9人は善くないとされます。





ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
かっぱたちのおひがん通路。「おすじ」さんです。
おすじ

「おすじどおり」とも。河童たち(がわっぱ・ひょうすぼ)たちが
彼岸の時季になると川と山を移動する際に通るとされてる道のこと。


日向の国の臼杵郡などで言われてたもの。
これにあたる土地に家を建てるとよくないと語られてました。







ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
あしのすんぽう約1めーたー。「やまおとこ」さんです。

やまおとこ 山男

駿河の国の安倍郡で語られてたという「やまおとこ」(山男)で、
山に棲んでますが、雪の降ったあとなどには、
おおきな足跡が点々と残ってるのが見られたりしたといいます。




山道など屎が落ちてることもあり、そこに
鈴竹(すずたけ)の葉っぱが含まれてることから、
鈴竹をよく食べてるのだろうと考えられてもいたようです。




『甲子夜話』巻54などにみられます。
足跡の寸法は3尺ばかり、歩幅は9尺ぐらいあったといいますから
ナカナカ大きいもの。






ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
箱入り川太郎。「ふくたろう」さんです。

ふくたろう 福太郎

箱に入れられてたという川太郎(かわたろう)の「みいら」で、
水難や疱瘡(ほうそう)麻疹(はしか)から
ひとびとをまもって来るとされてたといいます。



『甲子夜話』(巻65)などに記録されてるもので、
相模の国の金沢村の重右衛門という漁師の家に
箱におさめられた状態で伝わって来たとされる河童。



享和元年(1801)に重右衛門の姉の夢枕に立ったので社を建てて祀った。
また、ある大名が所望したので屋敷に持参したところ、そこでも同様に
夢でお告げがあったので水神を建立した、などの「いわれ」を付与しつつ、
「水難除・疱瘡除」としたためた絵紙が、12文で江戸で売られてたと言います。




ほんじつの「和漢百魅缶」へのアップは、
猛犬ちゅうい。「かめいろくろうのしそん」さんです。

かめいろくろうのしそん 亀井六郎の子孫

亀井六郎の末裔だと称して各地を回ってたという廻国の僧侶で、
泊めてもらった家では笈(おい)に入れてる
仏像や亀井六郎のものだという書をみせてたといいます。



ひとびとから丁重にあつかわれてましたが、
実は正体は狸(たぬき)で、あるとき道中で犬に襲われて
喰い殺されてしまったなどと語られます。



亀井六郎は源義経(みなもとのよしつね)に従ってた武士のひとり。
四天王(亀井・片岡・伊勢・駿河)として物語やお芝居などで親しまれてました。



プロフィール
■雅号
氷厘亭氷泉(こおりんてい ひょーせん)
■職業
イラストレーター
絵草紙&錦絵研究人
まんが描き
こっとんきゃんでい 主宰
山田の歴史を語る会 同人
新・妖怪党 党しゅ
■自己紹介
ちッちゃかわいいキャラや、ドット絵、ゲーム系のイラスト、妖怪、和物など多岐色々に描いたり、紙もの、立体もの、デザインものなどなどグッズを造ったりしております。

■ PIXIV
■ instagram
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2019年5月より、Tシャツトリニティでシャツを展開させてます。


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